Super耐久 13号車 第6戦 レポート | エンドレス公式ウェブサイト【ENDLESS】
レースレポート
スーパー耐久シリーズ 2024 Empowered by BRIDGESTONE 第6戦 13号車 スーパー耐久レース in 岡山
トップページ >> モータースポーツページ トップ >> スーパー耐久シリーズ 2024 Empowered by BRIDGESTONE 第6戦 13号車 レポート

マシン #13 ENDLESS GR YARIS 参戦クラス ST-2クラス
Aドライバー/花里 祐弥
Bドライバー/石坂 瑞基
Cドライバー:伊東 黎明
Dドライバー:岡田 整
監督 / 中村 稔弘

<#13 ENDLESS GRヤリス>

第5戦鈴鹿で3位表彰台を獲得した#13 ENDLESS GR YARISは、シリーズランキングトップの#225 KTMS GR YARISから4.5ポイント差の2位で第6戦岡山を迎える。目指す目標はもちろんチャンピオンなだけに、この岡山でランキングトップへ返り咲き最終戦富士に臨みたいところだ。

今回はウェイトハンデがクラス最大となる70kg。#225 KTMSも同じく 70kgだが、ランキング3位の#72 OHLINS CIVIC NATSの50kgなどランキング下位のマシンとの重量差は小さくない。本レースでも決勝ではAドライバー花里がプロ認定されていることによるハンディキャップが義務付けされている。他のレースよりも軽い「最初のピットイン時にプラス20秒の静止」というハンディではあるが、3時間レースのため巻き返せる時間も少ない。なお#225 KTMSは1回のドライブスルーハンディキャップが課されている。
予選

A 花里 祐弥 1’41.472 クラス7番手

B 石坂 瑞基 1’40.784 クラス5番手

C 伊東 黎明 1’43.173 クラス5番手

D 岡田 整 1’43.896 クラス3番手

→予選結果 6位/8台中

10月26日(土)秋晴れの岡山国際サーキットで予選がスタート。路面コンディションはドライ。前日午後にエンジン制御系トラブルが起き、思ったように加速できない症状が発生。センサー類の交換でトラブルは解消したと思われたが、改善傾向にはあったものの、ややストレートスピードが伸びない状態のまま予選を迎えた。

このトラブルや重いウエイトもありAドライバー花里はクラス7番手、Bドライバー石坂はクラス5番手とタイムが伸びず、合算によりクラス6番手からのスタートとなった。Cドライバー伊東とDドライバー岡田はレースを想定したガソリン多め・ユーズドタイヤでのバランスをチェックした。

予選タイムは伸びなかったが、決勝に向けてセッティングを確認。3時間のレースでは後方から上位に食い込みたい。
決勝

決勝結果:4位

今回のレースはグループ1,2に分けての開催で、ST-2クラスが走るグループ1は13時30分からの3時間耐久レースだ。夜のうちに雨が降って気温が下がった岡山国際サーキットだが、レース開始前の13時時点でドライ路面となっていた。しかし重い雲がどんよりとサーキットに掛かり、天気予報では夕方になるにつれ雨の予報となっている。

13時32分決勝レースがスタート。まずはBドライバー石坂がステアリングを握る。ハンディキャップとして初回ピットイン時の20秒の静止が義務付けられているため、石坂のピットインのタイミングが戦略を分ける。

#13 ENDLESSはクラス6位からスタートし、1周目にライバルである#225 KTMSがドライブスルーのハンディキャップを消化したことで5位に浮上。石坂は順調に周回を重ねていく。

#13 ENDLESSはスタートからまだ35分ほどのタイミングの21週目にピットイン、ドライバーを石坂から花里に交代する。石坂のスティントを短くし、ここから花里がAドライバーの最低乗車時間である60分を消化。その後、伊東にバトンタッチする作戦だ。短いスティントでタイヤ交換もフロント2本に抑え、ロスを少なくしていく。もちろん20秒間静止のハンディキャップも消化し、クラス7位で復帰する。

レース開始から約1時間経過した14時30分頃からやや雨がパラつくが、本格的な降雨にはならない。レース開始から1時間30分を経過した15時頃から空が暗くなり始め、コース上のクルマもポツポツとワイパーが動き出す。#95 SPOON リジカラ CIVICがコースアウトから緊急ピットイン。#13 ENDLESSは4位へと浮上する。

61周目、小雨が降る中、このあとは雨が降り続かないと予想してピットイン。ドライバーを花里から伊東に交代。タイヤは前後を交換。スリックタイヤを装着してコースへ復帰。一部ウエットタイヤに交換するチームも見られたが、ここは4WDの優位性も期待してスリックタイヤのままコースへ送り出す。

雨は強くなることなく小康状態となり、スリックタイヤのまま走行可能な状態に。しかし伊東はクラス4位から懸命に追い上げるが、#225 KTMSはタイヤ無交換作戦を敢行、ピット作業でギャップを作りトップを快走。逆に#13 ENDLESSの背後には#72 OHLINSが迫ってくる。ドライバーチェンジとタイヤ交換を終えた#72 OHLINSは1周1秒以上の追い上げで#13 ENDLESSの約1秒後ろまで迫る。

そしてチェッカーまで10分を切ったタイミングで#72 OHLINSが#13 ENDLESSに追いつき、バックストレートでオーバーテイク。5位に後退してしまう。

しかし、その先のレッドマンコーナーでなんと#72 OHLINSは他のクラスの車両と激しく接触。コースには復帰したが、大きく遅れてしまう。このアクシデントにより#13 ENDLESSは4位に復帰、残り時間約5分でFCY(1回目)が導入される。残り時間わずかなところでFCYは解除され、そのまま#13 ENDLESSは4位を守り切りチェッカーを受けた。

シリーズランキング争いでは、#225 KTMSが2位でチェッカーを受け、さらにポイント差が広がる結果に。シリーズランキングでは2位のままではあるが、より劣勢な状況となった。しかしながらトラブルの発生など困難の多いレースウィークにおいて、チームとしては今できるベストを尽くしたレースとなった。

※FCY導入
①16:26'34~16:29'52




Super 耐久の詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。

https://supertaikyu.com/
ドライバー・監督コメント
●Aドライバー 花里 祐弥

今回はエンジン制御系にトラブルが発生し、決勝では思ったようなペースになりませんでした。しかし、その中で社員ドライバーとしてマシン開発をしっかり行う事を重視しました。

パッドについてはローター温度の高い傾向のサーキットであることから、フロントブレーキのタレによりリアのブレーキ温度が上昇、それに伴いリアのブレーキの効きが強くなってしまう傾向がありました。そのためリアの磨材を市販品であるMX72から開発摩材に変更しました。この開発摩材は高温域で効きが弱いものであり、これにより前後のブレーキバランスの調整を行いました。

また岡山の路面はアンジュレーション(起伏)がきついことから、スプリングのレスポンス性を鑑みて「X COILS R」から「X COILS PLUS」へ変更しました。好感触を得られましたが、一方でネガティブな部分も確認できました。組み合わせるMBRも含め、より良いサスペンションセッティングを見出していきたいと思います。

次戦は最終戦です!気持ちを切り替えて戦います!
応援ありがとうございました。



●Bドライバー 石坂 瑞基

今回はいつもとは異なる作戦となりましたが、ドライバーもチームもベストを尽くしたレースになりました。結果としてはさみしい部分もありますが、ドライビングにもピット作業にもミスなく、できる実力はしっかりと発揮できたかと思います。最終戦での逆転シリーズチャンピオンに向けて、準備を進めたいと思います。応援ありがとうございました。

●Cドライバー 伊東 黎明

今大会は金曜日からトラブルを抱え、決勝も解消されないままの走行となりました。ランキングを考えても225号車の前でチェッカーを受けたい所でしたが、パフォーマンスの低下している車では少し厳しい所がありました。

前回に引き続きラストスティントを担当しましたが、厳しい中でも最終戦に向けて発見があったので、その辺りをチームと共有し逆転チャンピオンに向けて取り組んでいきたいと思います。
●Dドライバー 岡田 整

昨年ST2クラスは岡山国際がスキップだったため2年ぶりの走行となりました。今回は練習走行、予選の走行となりましたがクルマは徐々に進化していることもあり、乗りやすく良いタイムで走ることができました。今回決勝での走行はありませんでしたが、最終戦富士に向けてしっかりとマシンに慣れることができました。まだまだシリーズチャンピオンの可能性がありますので、そこに向けてクルマも自分自身も準備しておきたいと思います。
●監督 中村 稔弘

今大会は金曜日から突如失火やスロットルにラグを感じるような事がありました。あらゆるセンサーや、考え得る物を交換しましたが、予選決勝共に完全には改善することが出来なかったです。結果的にシリーズポイントも離されてしまいましたが、逆転チャンピオンに向け最終戦も応援のほどよろしくお願い申し上げます。