作品詳細
かつて伊勢路で人気を博した旅芸人姉妹“お杉とお玉”の旅を、義父との愛憎のドラマを軸に綴った作品。明治時代の上方芸人の生き様が、ノスタルジックに浮かび出される。
明治21年、当時伊勢参宮でにぎわう街道では、“お杉、お玉”という女二人組の旅芸人が少なくとも五組はいて人気があった。5年前、河内の家にやってきた門付芸人お満(小川真由美)によって、お杉(葉山レイコ)、お玉(寄田由加)、お文(原田和代)の幼い三姉妹は三味線の芸を仕込まれるが、その間に義父の源(井川比佐志)と娘たちを奪われた母ます江(片桐夕子)は姿を消してしまう。ある日、お文は突然やって来た源にお玉の代役として伊勢に連れて行かれる。お玉が男と逃げたのだった。