学部紹介
横浜国立大学経済学部は大学創立以来73年の歴史がありますが、その母体であった横浜高等商業高校(横浜高商)は1923年に創設されており、それを合わせると今年で100年になります。経済学部は、この横浜高商以来の伝統を受け継ぎ、国際貿易港である国際色豊かな横浜を背景として、理論と実務の双方を重視したバランスのとれた教育を推進してきました。
今日の経済学部は、グローバル化が進んだ内外における多様な情報を広範に収集して、現代における経済や社会の諸問題に積極的に取り組んでいける人材の育成、すなわち、諸問題に対して、論理的・数理的・統計的に深く分析して解決策を発信し組織的に実行できる能力を養成することをめざしています。
そのために、まず、数学・情報処理・統計・外国語・コミュニケーション能力を涵養し、現代経済学の基礎を幅広く教育しています。その上で、グローバル経済・現代日本経済・金融貿易分析・経済数量分析・法と経済社会の5つの専門分野を設定して、経済学の高度な専門知識と応用能力を教育しています。経済の専門知識と共に、世界各国の多様な社会・経済・制度・歴史、および自然科学・先端技術について、バランスのとれた知識と見識を習得することをめざしており、長い目でみた学生のキャリアの形成を支援するための教育を、総合的、体系的に推進しています。
さらに経済学部では、一般プログラムに加えて次の3つのプログラムがあります。
①経済学をベースとしたデータサイエンス能力を身につける「DSEP(Data Science Education Program)」、
②法学・政治学をベースに現代社会で直面する課題を解決する能力を身につける「LBEEP(Lawcal Business Economics Education Program)(※)」、
③グローバル・ビジネスにおいて活躍できる高い英語運用能力を身に着ける「GBEEP(Global Business and Economics Education Program)」。
以上の内、①DSEPと②LBEEPでは、学部4年と大学院1年で学士号と修士号を取得できる5年一貫教育を選択することができ、③GBEEPでは、経営学を副専攻とすることができます。
加えて、本学には、大学院国際社会科学府の経済学専攻があります。経済学の研究をさらに追求したい人には、博士課程前期(修士課程)や博士課程後期に進学して、修士号や博士号を取得する道が開かれています。実際、経済学部を卒業して大学院に進み、高度な専門職や大学教員などにつかれた多くの卒業生がいます。
このように、経済学部は新しい時代を切り開き、内外で活躍する人材を数多く世に送り出してきました。これからも、意欲ある多くの皆さんが、歴史と伝統、実績のある本学の経済学部をめざすことを期待しています。
経済学部長 伊集 守直
※ Lawcal とは、地域(local)と法(law)を組み合わせた造語です。