学部紹介
横浜国立大学経済学部で学習できることを、よくある3つの質問と回答を通して紹介します。
第一に、「経済学部と経営学部の違いは何でしょうか」という質問への回答から紹介します。
経済とは、ヒト、モノ、カネ、情報が生産され、取引され、消費され、さらにはそれを繰り返す関係のことをいいます。私たちの生活がどのような仕組みで成り立っているのかを、経済を通じて社会全体が形づくられていく過程を踏まえながら学んでいくのが経済学です。経済活動を単純化すると家計・企業・政府が担っているといえ、経済学部では、それぞれが社会においてどのような役割を果たしているのか、また、それぞれがどのようにお金をやりとりしあって経済活動を展開しているのか、などの経済の仕組みについて学びます。
一方、経営学部では、特に、企業に焦点をあて、企業活動の原理やその経営や組織運営の具体的な方法について学びます。すなわち、学ぶ対象が社会全体のお金の動きを捉える経済学であるのか、企業の経営行動や組織運営を捉える経営学であるのか、という違いがあります。
第二に、「他大学経済学部との違いは何でしょうか」という質問について回答します。経済学といっても、経済理論、統計学、計量経済学、国際経済学、開発経済学、環境経済学、経済史など多様な専門分野があります。どの大学の経済学部でも、多くの専門分野を学ぶことができます。本学経済学部では、分野の多様性に加え、分析手法・アプローチの多様性があります。ミクロ経済学やマクロ経済学、計量経済学といった数学を駆使する近代経済学を中心に学修を深めることもできますし、現代資本主義の特徴を政治と経済の両面から把握する政治経済学を中心に歴史分析や制度分析を学ぶこともできます。また、フィールドワーク(現地調査)を通じて現実の経済について理解を深めることもできますし、近年脚光を浴びているデータサイエンスに関連するプログラミングやビジュアライゼーションの手法を用いた経済分析に取り組むことができる点も特徴といえます。すなわち、本学経済学部には、多様な学修ができるチャンスがあります。
第三に、「本学経済学部を卒業すると、どのような進路がありますか」という質問について回答します。大学での学修は「将来なりたい自分」をデザインする機会そのものです。四年間の学生生活を通じて、的確な目標設定を行い自ら考え行動する姿勢を養うことが求められます。本学部卒業生は、講義やゼミで学んだことを生かし、金融機関を中心に、情報通信、製造業分野など幅広い民間企業のほか、中央官庁・自治体職員といった公務員への就職、大学院への進学など、多岐にわたるフィールで活躍しています。外資系企業で活躍する学生も多く、そのキャリアデザインの背景には、本学経済学部が展開する国際教育での実践的な経験が反映されています。経済学部では、交換留学制度や英語による専門科目の提供以外にも、アジアや欧州の大学を訪問して討論を行う英語討論会、英語圏大学での夏季集中キャンプなど、多様な国際教育プログラムを独自に用意しており、こうした機会を有効に活用して世界で活躍できる人材が育っています。すなわち、経済学部での学修が学生自らの将来を拓くことにつながります。