熊倉 和歌子 - 教員インタビュー - 慶應経済について - 慶應義塾大学経済学部・大学院経済学研究科
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教員インタビュー
熊倉 和歌子 写真1

教授 熊倉 和歌子
エジプト史、中東・イスラーム史、社会経済史、環境史

中東・イスラーム社会から何が見えるかを探究する

研究テーマとその出会い

13世紀~19世紀までの時代を専門としてエジプトの土地制度や水利行政の歴史を研究しています。よく、なぜそんなことに興味を持ったの?と聞かれるのですが、最初のきっかけは、高校3年生になる前の春休みに行った初めてのエジプト旅行です。飛行機を降り立った瞬間から、これまでまったく触れてこなかった世界に来たと感じ、言葉で言い表すことのできない衝撃を自分なりに理解したいと思ったのでした。その後、大学でイスラーム史のゼミに入り、中世エジプトの社会経済史にのめり込みました。それ以後、社会の基盤である土地制度や水利行政に関心を持ち、同地の支配・被支配のあり方や人々の経済活動などについて研究しています。

水利行政に関心を持ったきっかけについては、下記のリンクもご覧ください。
【Researcher’s Eye】熊倉和歌子:その水は誰のものか

研究テーマの魅力、面白さ

「イスラームそのものを学ぶだけではなく、イスラームから何を学ぶかが大事」というのは私の恩師の言葉。遠い存在、異なる文化だと割り切っていた中東・イスラーム社会に近づいてみると、自分の社会や文化との共通点を発見したりします。もちろん相違点もありますが、ではなぜ違うのかを問うことによって、他者だけでなく自己を知ることにもつながってくるはずです。また、環境問題を考える上で、中東というのは、限りある環境資源に対し、人間が環境問題と経済活動の両立をどう図るのか、を観察するのに絶好の地域でもあります。

学生へのメッセージ

現在、世界人口の4人に1人がイスラーム教徒であり、今世紀中にキリスト教徒とイスラーム教徒の人口が逆転すると予測されます。身近なところにモスクや礼拝所があったり、イスラームの教義に則ったイスラーム金融が日本においても徐々に認知されてきたりしています。今後ますます存在感が増していくイスラームとその社会について、是非一緒に学びましょう。

プロフィール

熊倉 和歌子 写真2

2002年

お茶の水女子大学人文科学部卒業

2004年

お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士前期課程修了

2011年

お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科博士後期課程修了 Ph.D.(人文科学)

日本学術振興会特別研究員、東京大学附属図書館アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門特任研究員、早稲田大学イスラーム地域研究機構研究助手、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所准教授を経て2023年より現職

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