DAWに近い操作感でミュージックビデオ制作用に最適なビデオ編集ソフトとしてDTMステーションでも何度も取り上げてきたMAGIXのVEGASがVEGAS 21とバージョンアップしました。今回のバージョンアップではAI機能をふんだんに取り入れ、AIが映像の奥行きを分析する「Z深度」機能、AIでマスキングの時間を節約できる「スマートマスク」機能、AIを使った補正機能などを搭載する一方、お好みのエフェクトを組み合わせて登録できる調整イベント機能、「静電気ワイプ」や「方向スケール」といったトランジション効果を追加するなど、さまざまな新機能を搭載してきています。
もちろん、これまで通りタイムルーラーを小節・拍に設定することが可能なため、まさに音楽用として時間管理ができるのは、ほかのビデオソフトにはないユニークな特徴です。今回のVEGAS 21はVEGAS Pro Post 21(通常価格59,800円⇒セール価格29,800円)、VEGAS Pro Suite(通常価格44,800円⇒セール価格24,800円)、VEGAS Pro Edit 21(通常価格29,800円⇒19,800円)という3ラインナップになっており、12月18日~31日限定でのセール価格となっています。ビデオ編集ソフト本体部分は3ラインナップとも共通ではありますが、上位のVEGAS Pro Post 21にはACID Pro 11とSOUND FORGE Pro 17、VEGAS Pro Suite 21にはACID Music Studio 11とSOUND FORGE Audio Studio 17というまさにMAGIXの最新ソフトフルラインナップが揃う構成となっており、MAGIXのソフトを導入しよう、アップデートしようと思っていた人にとっては絶好のチャンスです。実際どんなソフトなのか紹介してみましょう。【PR】
新たに登場したVEGAS Pro 21はWindows用の高機能・高性能ビデオ編集ソフト
ビデオ編集ソフトVEGASとは
まずは、VEGASって何だからよく知らない…という方もいると思うので、どんな雰囲気のソフトなのかVEGAS Pro 21のプロモーションビデオがあるので、こちらをご覧ください。
イメージビデオ的なので、ややわかりにくいかもしれませんが、スピーディーにサクサク動かせるWindows専用のビデオ編集ソフトで、まさにリズムをうまく引き出しながら編集していくことを得意としたソフトです。
タイムラインにサンプルや時間のほか「小節と拍数」を設定できるのが大きなポイント
使い方がすごくシンプルで軽く動作することから、DTMステーションの記事内に入れているデモビデオなどはほぼすべて、このVEGASを使ってきたという経緯もあります。使い方の一番基本ともいえるトランジション部分の操作は以下のビデオを見るとわかりやすいと思います。
そんなVEGASですが、今回の新バージョン、VEGAS Pro 21では、冒頭でも紹介したとおり、3つのラインナップがあります。このラインナップは機能の違いではなく、収録されているソフトの違いであり、それぞれの内容は以下のようになっています。
VEGAS Pro Edit 21 | VEGAS Pro Suite 21 | VEGAS Pro Post 21 | |
映像制作ソフト「VEGAS Pro | 〇 | 〇 | 〇 |
平面モーショントラッキング「Mocha VEGAS」 | - | 〇 | 〇 |
クロマキー合成プラグイン「Boris FX Primatte Studio」 | - | 〇 | 〇 |
オーディオ編集ソフト「SOUND FORGE」 | - | SOUND FORGE Audio Studio 17 | SOUND FORGE Pro 17 |
音楽制作ソフト「ACID」 | - | ACID Music Studio 11 | ACID Pro 11 |
視覚効果(VFX)・モーショングラフィックス「VEGAS Effects 5」 | - | - | 〇 |
画像合成「VEGAS Image 5 | - | - | 〇 |
つまり、ビデオ編集ソフト=映像制作ソフトであるVEGAS Pro 21自体は3ラインナップともまったく同じものが入っていて、それに追加して何が入っているのか、という違いなのです。
VEGAS Pro 21の新機能
そのVEGAS Pro 21本体の新機能をまとめて紹介しているのが以下のビデオです。
このビデオの最初で紹介しているのがAIが映像の奥行を分析するZ深度機能です。AIが2D映像の奥行きを自動解析し、深度マップを作成するようになっているのです。これによって映像の背景だけをボカすといったこともできるし、色補正をかけたり、複数の映像を合成したり…といったことが簡単にできるようになっています。
また調整イベントというのは、お好みの映像用のエフェクトを組み合わせて登録できるというもの。そして。この調整イベントより下のトラックにある映像すべてに効果が適用される形になっているので、エフェクトを簡単に追加・削除したりタイミングを調整したり…ということが簡単にできるようになっています。
さらにAIが映像をフレームごとに分析し、移動しているオブジェクトを識別&追跡することで自動的にベジェマスクを生成するスマートマスク機能も秀逸です。基本はAIがすべて自動で行ってくれますが、もしAIの識別&追跡がうまくいかなかったようなケースでは、もちろん手動で調整することも可能になっています。
ACIDやSOUND FORGEが同梱される
一方、DTM的な視点でいって、今回の目玉ともいえるのがACIDやSOUND FORGEの最新版が付属するという点です。VEGAS Pro Edit 21はビデオ編集ソフトの本体のみですが、その上のラインナップであるVEGAS Pro Suite 21にはACID Music Studio 11とSOUND FORGE Audio Studio 17が、最上位版のVEGAS Pro Post 21にはACID Pro 11、SOUND FORGE Pro 17がバンドルされています。
ループシーケンサとして長い歴史を持ち、現在はMIDI編集機能なども備えるパワフルなDAWソフト、ACID Pro 11
ACIDについては以前、「ACID Pro 11リリース。上位版のSuiteは約40万円分のプラグインがテンコ盛りで29,800円」という記事で、SOUND FORGE Pro 17については「音を視覚的に操作できるSteinbergの魔法のソフト、SpectraLayers Pro 9が同梱!波形編集ソフトの定番の新バージョンSOUND FORGE 17誕生」で詳しく紹介しているので、そちらを参考にしてみてください。
Windows用波形編集ソフトの定番であり、最高峰。SOUND FORGE Pro 17 Suite
ただし、1点注意すべきところとしては、たとえばVEGA Pro Post 21にSOUND FORGE Pro 17そのものが付属していますが、このソフト単体であるという、という点。つまり、SOUND FORGE Pro 17 Suiteとして購入するとバンドルされているSpectraLayers Pro 8やCelemony Melodyne 5 essentialといったものは付属しないので、もし、目的がSpectraLayersだったりすると、入っていないので、気を付けてください。同様にACIDのほうも本体のみで、Brainworxのプラグインなどは付属していません。
強力な平面モーショントラッキング・エフェクト、Mocha VEGAS
一方で、音楽系の機能ではありませんが、今回のVEGAS Pro Suite 21およびVEGAS Pro Post 21の目玉として搭載されている平面モーショントラッキング「Mocha VEGAS」についても少しだけ紹介しておきましょう。
これはVEGAS Pro 21の本体ソフトではなく、Boris FX社が開発したMocha Proという平面トラッキングソフトのVEGAS Proのプラグインバージョン。VEGAS Proの編集画面からエフェクトの一つとして直接アクセスできるようになっています。
いろいろなことができるのですが、たとえば以下のように人の顔部分を指定すると、歩きながらでも顔を自動でトラッキングしていくことができます。
また手振れを補正を強力に行うことができるほか、反対に映像の動きに追従して動く画像を追加する…といったことも簡単にできてしまいます。
また、以下のように、動くクルマを消し去ってしまう……なんて魔法のようなことも簡単にできるのが、Mocha VEGASなのです。
調べてみるとわかりますが、Mocha Pro単体は、永続ライセンスだと12万円以上するものなので、このMocha VEGASを入手するだけのためと考えても十分元が取れてしまう価値があるものです。ぜひ、この年末セールの機会に入手してみてはいかがでしょうか?
【関連情報】
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