バレーボールの世界最高峰プロリーグであるイタリア「スーペルレガ」の、パワーバレー・ミラノに所属する石川祐希選手。
デサントは、石川選手とアドバイザリー契約を結んでおり、これまでバレーボール用の「膝サポーター」や「5本指ソックス」などを共同開発してきました。
今回は、新たに長袖のアンダーシャツを共同開発。高機能でこだわりの詰まった1着となっており、このアンダーシャツは、「膝サポーター」や「5本指ソックス」と共に、石川選手にとって欠かすことのできないギアです。
これまで、長袖のアンダーシャツを着用する文化があまりなかった日本のバレーボール界。なぜ、石川選手は長袖のアンダーシャツを着用するのか。
今回の長袖アンダーシャツの共同開発の経緯を、商品の特徴と併せて石川選手にお話を聞きました。
海外でのプレー経験が長袖のアンダーシャツを着るきっかけに
――石川選手が長袖のアンダーシャツを着用するようになったきっかけを教えてください。
大学生のときに初めてイタリアでプレーするようになった頃から、長袖のアンダーシャツを着用しています。
国内でプレーしていたときは、長袖のアンダーシャツを着用している選手はあまりいなくて、それが当たり前だと思っていました。
しかし、海外に行くと、長袖のアンダーシャツを着用している選手も見受けられたので、それが一つのきっかけだったと思います。
自分も試しに着用してみたら快適にプレーができたので、それからは長袖のアンダーシャツを着用してプレーするようになりましたね。
――長袖アンダーシャツの何にそこまでひかれたのでしょうか?
長袖のアンダーシャツを着る前は、腕部分だけをカバーする「アームスリーブ」を着用していたのですが、プレー中に何度もズレてしまっていたんです。その度に戻すのが面倒だなと思っていました。
しかし、長袖のアンダーシャツならズレることがないので、プレーに集中できます。それが一番のメリットですね。
バレーボール選手のためを考えたこだわりの数々
――今回、バレーボール用の長袖アンダーシャツを共同開発することになったきっかけを聞かせてください。
もともとは一般的な長袖のアンダーシャツを着ていたのですが、バレーボールに特化したアンダーシャツがあったら良いなと思い、デサントに相談したのがきっかけですね。
そして、ぜひやってみようと言ってくださって、そこからデサントにいろいろな生地・仕様の長袖アンダーシャツを用意していただき、話し合いを重ねながら着用感を確認していきました。
――そうして完成した商品にはどのような特徴があるのでしょうか?
1つ目の大きな特徴は、より腕を上げやすくするために脇部分に切れ込みが入っていることと、背中部分の縫製が肩甲骨を避けるように縫ってある点ですね。
バレーボールは腕を上げたり振り下ろしたりする動きが多いので、この可動域の広さ、腕の上げ下ろしのしやすさは、バレーボールに打ち込んでいる方にはぜひ感じてもらいたいですね。
「Dスリットカット」
脇に切れ込みを入れることで腕を上げやすくなっている。
脇切れ込み部分の拡大画像。
肩甲骨を避ける縫製で、肩まわりの動きやすさを実現。
2つ目の大きな特徴としては、フライングレシーブの動作を考慮して、肘部分に滑りを良くする加工を施している点です。
これは、ボールを拾うためにコート上で滑り込むと、床と肘が何度も擦れることでアンダーシャツが溶けてしまいます。
アンダーシャツ自体は、新品のものよりも何回か着たほうが体になじんでくるので、肘部分に溶けづらい加工をしてもらうことで機能性だけでなく耐久性も備わって、よりパフォーマンスを発揮しやすくなったと感じています。
「スリップ加工」
肘部分の滑りを良くすることで、肘部分が溶けづらくなっている。
――今回の商品はどんな人に使ってもらいたいと思っていますか?
社会人や学生のバレーボール選手など、本気でバレーボールに打ち込んでいる方に使用してほしいですね。
日本では、バレーボール選手が長袖のアンダーシャツを着用する文化があまりありませんでしたが、ぜひこの機会に試してみてほしいなと思います。
僕が細部にまでこだわったおすすめのアイテムなので、このアンダーシャツを使って、最高のギアが自分のスキルをより引き出してくれると実感してくれたらうれしいですね。