700m~800mもの川幅があった旧満州の第二松花江。1936年(昭和11年)、その第二松花江に「豊満ダム」を建設する計画が立ち上がります。堤長1,100m、高さ91m、提頂幅8m、提体積220万㎥、基礎掘削量190万㎥のコンクリート重力式ダムで、当時としてはフーバーダム、ボルダーダム(建設当時の名称)に次ぐ世界的規模の大きさでした。
1939年(昭和14年)、左岸の仮締切工事が始まりました。しかし、極寒の旧満洲で水中コンクリート工事は困難を極めます。右岸締切提に連結する途中の河底では、蛇篭や玉石などの障害物が凍結し、取り除くことすら容易ではありませんでした。
そこで、「ニューマチックケーソン」の技術を使用することに。「簡易式ニューマッチクケーソン」を河底に沈めて障害物を除去し、その後、岩着させ底詰めコンクリートを打設し、止水壁の一部とするアイデアが生まれたのです。大豊建設は、このダム建設に関わった技術者たちが興した会社です。創業以来一貫して技術力を磨き続け、革新的な技術で建設業界の屋台骨を築いてきました。