【第8期 第6回講義】
「AIが苦手なこと、人が苦手なこと ~AIとヒトが助け合う未来~」

ソニー株式会社R&Dセンター
シニアインタラクションリサーチャー 齋藤 真里 先生

お待たせいたしました!
2022年3月5日に実施した「第6回講義」にご登壇いただいた、ソニー株式会社R&Dセンター シニアインタラクションリサーチャー 齋藤 真里 先生より、皆さんの質問に対する回答が届きました!
感想を含めいろいろな質問をいただいた中、余りにも数が多いため、皆さんからの質問が多く、先生だからこそお答えいただける専門的な質問にまとめてお願いをしたのですが、そのほかにも非常にたくさんの質問にお答えいただきました。
齋藤先生の追加の特別講義、ぜひ読んで学んでみてください!


【ソニー株式会社R&Dセンター シニアインタラクションリサーチャー 齋藤 真里 先生がみんなの質問に答えます!】

★質問1. なぜ、人間にある錯覚などの機能を入れたり、感情を入れたり、汎用的なAIをつくるのは、難しいのですか。おしえてください。

人間のメカニズムはまだわかっていないことが多いからです。わかっていることを作り込むことは可能だと思います。

★質問2. ロボットの中にAIはどのくらい入っているんですか。

入っているものもあるし入ってないものもあります。今工場で実際動いているロボットなどはこれからAIが導入される段階だと思います

★質問3.AIも勉強することで勝手にどんどん賢くなっていきますか。

そうですね。勉強する仕組みを入れてあげることで賢くなれます

★質問4. ボーカロイドにもAIは使われているのですか、また使われているのであればどのように使われているのでしょうか。

ボーカロイド自体は合成音声を作る段階で機械学習を使っていると思います。動きなども機械学習で作っているものもあるかもしれません。

★質問5. どうして、ロボットに悪いコミュニケーションと良いコミュニケーションのプログラムを入れようと思わなかったのですか。
悪いコミュニケーションをするロボットが売れないからかな?

★質問6. AIが苦手なことは声は出せるけど感情がこもって無いのも入っていますか。
確かに心のこもったものは少ないかもしれませんが、そう見えるものを作ることはできる段階になってきてますね。

★質問7. 僕は昆虫学者になりたいのですが、AIには昆虫学者の代わりが出来ますか。また、すべてのコンピューターにはAIが入っているのですか。
昆虫を調べたりデータを分析する役割はできそうですが、昆虫が大好きで知りたい気持ちを持ったAIは当分でてこなそうですね。

★質問8. AIが一回認識するのに何秒ほどかかりますか。
AIが動くコンピュータのスペック次第です。

★質問9. 錯覚はAIが騙されなくてすごいですが、逆に騙されないデメリットはありますか。
人と同じ体験を共有できないことかな?

★質問10. AIを作るのには、どのくらいの時間がかかりますか。
簡単なのであればすぐできますが、難しいのは何年もかかります。

★質問11. 最近、運動を取り入れるゲームがありますがゲームと健康を融合させることのメリットとデメリットはありますか。
ゲームで同じ姿勢ばかりしていて健康を害する危険性が減るメリットはありますが、運動しすぎて体を壊すかも?(ゲームにはやめにくいという特性があるので)

★質問12. 先生はなぜ人間はAIを発明したのだと思いますか。

つらい仕事を任せたり、苦手なことを補ってほしいからでしょうか

★質問13. ディープラーニングのデメリットは何ですか。

データが大量にないと精度が上がらないところです

★質問14. AIが初めて完成したのはいつですか。聞こえ方が見え方で変わってくることを見つけた人は誰ですか。

まだ完成していないかも

★質問15. 人工知能は人工なのに、どうして人より頭が良いのですか。

頭が良いというのはどういう状況でしょうか? 忘れないでいろいろな知識を持っているという意味では賢いですが、全く新しいピンチに直面した時に乗り切る賢さは今のAIには足りません

★質問16. ArtiticiaIIhteIIigence(AI)は、日本語に訳すとなんですか。

人工知能です

★質問17. 将来AIだけが仕事をしていたら、人間はどうなりますか。

別の新たな仕事、したいことが見つかると思います

★質問18. 先生のような心理学者はAIにできるようになると思いますか。

面白い視点ですね。人間の不思議な点を見出すのはAIにはまだ案外難しいかもしれないですね。

★質問19. AIが暴走することはあるんですか。

そうならないようにしないといけないですね

★質問20. AIがAIを作ることはあるのでしょうか。

あると思います

★質問21. 人工知能は人間の知能を超えられますか。

シンギュラリティですね

★質問22. AIの技術が発展する事で今後無くなる可能性のある職業はどのくらいありますか。

今ない職業もたくさんでてきます なくならない職業をかんがえるのもいいですが、でてきそうな職業を考えてみるのもよいかもしれません

★質問23. 「AIが苦手なこと」は、将来完全になくなると思いますか

人の方も変わっていくので、今はない苦手なことが出てくるかもしれません

★質問24. 100年後の未来はどうなっていると思いますか。

私より、若い世代の人の方が想像できると思いますよ!私も知りたい!

★質問25. AIが人間に近づいたとしたら、AIと人間の恋愛はあり得ると思いますか。

そういう映画もありますね、どうでしょう? アニメキャラに恋することもあるわけなので、十分あり得そうです

★質問26. 将来どんな職業がのこりますか。

今ない職業もたくさんでてきます なくならない職業をかんがえるのもいいですが、でてきそうな職業を考えてみるのもよいかもしれません

★質問27. 先生は将来人間が仕事をしなくなる時が来ると思いますか。

仕事って何でしょうか?今は仕事ではないことが仕事になるかもしれません

★質問28. 将来ぼくは妹や弟が出来なくても、家族になってくれるようなAIがいると良いと思っています。しかし、今はまだ決められたことしかできない先生は仰っていたのでAIが人と同じように考え行動することはまだまだ先ですか。

がんばって友達や家族の役割ができるAIやロボットを作りたいですね

★質問29. 先生はAIと人間が合体したらどうなると思いますか。

面白そうです。まずは忘れることがなくなりそうです。それはそれでつらそうですが。

★質問30. 映画で、AI搭載のロボットが暴走するという映画を数多く見てきましたが、本当にそんなことが起こりえますか。

起こりえると思いますが、そうならないようにしないといけないですよね

★質問31. 先生はこれからはもっとAIが物事を考えるようになるとおっしゃっていましたが、そのことで人間に危害が加わるようなことは起きますか。

これも起こりえると思いますし、そうならないようにしないといけないですね

★質問32. 他にも錯覚はあるんですか。

いろいろありますので、調べてみてください。Webで体験できるものもたくさんあります。

★質問33. 心理学は医学に関係していますか。

関係しています。心理学の中でもカウンセリングなどの領域は精神医学と密接に関係しています。

★質問34. 心理学に興味があるのですが、中学生でもできる勉強はありますか。

あまり難しくない本を読んでみるとよいと思います。錯覚の本とか社会心理学、犯罪心理学なんかどうでしょうか?

★質問35. 心理学の勉強をされていたのに、なぜAIの研究の道に進もうと思われたのですか。

人にとって価値のある新しいものを作りたかったからです

★質問36. 他に候補として上がった仕事は何ですか。

なりたい職業があって選んだのではなく、なってみて面白いと思えた感じです

★質問37. 今日の講義をして先生は、何か感じたことはありますか。
心理学専門の仕事をしたことがありますか。

みなさんの質問が鋭くて勉強になって楽しかったです。
心理学関係の講座を大学生にしたりしています

★質問38. ソニーに入って一番衝撃だったことは何ですか。

自分でやることを決めたり、やりたいことを提案したりしないとやることがなくなることです!

★質問39. 齋藤まり先生は、小さい頃になりたかった職業 と、あったらいいなと思っていたものは何ですか。

夢がなかったかも

★質問40. 斎藤先生は、今後どんなAIを作りたいですか。

秘密ですが、今すごいものを作りつつあります。期待しててください

★質問41. なんでソニーに入社したのですか。

心理学の人をエンジニアとして採用しようという数少ない企業だったからです(他にもありましたが)

★質問42. 今はどのような研究をされていますか。

企業秘密です!

★質問43. 先生はどんなロボット欲しいですか。

家をいい感じに片づけてモデルルームみたいにしてくれるロボットです(掃除ではなく)

★質問44. どうして心理学を学んだのですか。

人の感覚や思考について不思議に思うことを知りたいと思ったからです

★質問45. 先生が子供の頃は何になりたかったのですか。

なりたいものはありませんでした。なりたいものが見つからない人は、出会ったものを一生懸命にやってみると楽しくなるのでまずやってみることをお勧めします

★質問46.
・AIのプログラミングを最初に学ぶのに適した言語は何でしょうか。また、pythonなどの言語がありますが、これから最も学ぶべき言語は何でしょうか。宜しければ、それぞれを学ぶのにお勧めの教科書(書籍)を、入門書と専門書等のレベル別にご紹介いただけますでしょうか。
・正しい判断ができる適切なAIをつくるためは、適切な量の正しいデータをインプットすることが必要で、これからディープラーニング(機械学習)が重要な作業になるかと思いますが、既にそれを専門の仕事にされている方はいるでしょうか。
・ソニーが社会貢献で最も重要な役割と考えていることは何でしょうか。また、今後はどのような製品を重視して開発する予定でしょうか。
・自宅で無料でAIづくりを体験するために、適切なソフトはあるでしょうか。

言語ははやりもあるので、今はPythonができると便利そうですが、要は基本のスキルがあれば、別の言語が出てきてもすぐ対応できると思います。

★質問47. 自動運転の電車でなんかしらの事故があった場合、緊急停車後の対応はできますか。福祉士はなくなる可能性はありますか。

人をケアする仕事はなくなりにくいと思います。

齋藤先生、お忙しい中、ありがとうございました!