越境ECの返品問題を解決する「Return Helper」とは?海外販売のコスト削減と再販率8割以上を実現

Return Helperとは

Return Helper(リターンヘルパー)は、越境ECの返品に関するコストと手間を大きく削減できる、ワンストップグローバルEC​返品ソリューションです。株式会社マネーフォワードのグループ会社であるマネ―フォワードベンチャーパートナーズ株式会社が運営する「HIRAC FUND(ヒラクファンド)」にも出資を受けており、今注目されているサービスと言えます。

Return Helperのサービス概要

一般的な越境ECの返品対応には2通りがあります。ひとつは、返金だけ行って商品は事業者の手元には戻さず、消費者に破棄などの対応をお任せする方法。もうひとつは、商品を返送してもらったうえで返金を行う方法です。商品の返送には、商品を個別に返送してもらう場合と、返品を現地の倉庫に送ってもらい、一定の量が溜まってからまとめて事業者のもとに発送する場合とがあります。

越境ECは日本国内の返品対応と比べると、配送距離の兼ね合いからコストが高くなってしまいます。返品対応が必要なときに、消費者に実際に商品を返送してもらうことなく、破棄の依頼をすることがあるのは、返送分の送料を負担することで商品価格によっては赤字になってしまうからです。

日本に送り返すことなく、返送された商品を現地で検品し、再販可能かどうかの見極めができれば送料の課題をクリアできるでしょう。しかし、現地の代行会社に精度の高い検品対応を依頼するのは難易度が高く、この課題の解決を諦めている事業者は多いと聞きます。

Return Helperでの返品対応では、まず消費者に現地にあるReturn Helperの倉庫に商品を返送してもらいます。倉庫では商品の状態を撮影して、写真を管理画面にアップロードします。事業者は管理画面でそれを確認したうえで、問題がなければ倉庫で再梱包してその国で再販します。今まで容易にできなかったこの工程をシステム化することにより、返品対応のコストと手間が大幅に削減できるのです。

Return Helperの倉庫は世界15か国16か所にあり、さまざまな国での越境ECの返品対応を管理できます。Return Helperを利用した返品対応のうち8割以上は再販されていますが、それ以外にも破棄や日本へのおまとめ返送、その他カスタマイズサービスでの対応も可能です。

グローバル展開するReturn Helper

Return Helper誕生の背景

越境ECにおける返品の必要性

越境ECでは、多くの国で返品できることが大前提となっています。たとえばアメリカでは、開封済みの商品でもレシート不要で返品可能なことが普通です。また、気が変わったからなどの消費者都合の理由でも快く返品に応じることが一般的なことだと考えられています。

返品できない、返品しにくいブランドには、悪い口コミが立ちやすく、返品の依頼に迅速に応じないことでブランドイメージを損なうおそれがあります。そのため、越境ECにおいて返品に応じられる体制を整えるのは重要なポイントと言えるのです。

自社で越境ECの返品対応をするのが難しい理由

越境ECにおける返品対応の必要性は理解していても、自社での対応は難しいという事業者も多いはずです。その主な理由として、従来の越境ECの返品対応では、コストや手間が大きいことがあげられます。

一度商品を送った時点で送料が発生していて、商品が返ってこなければその代金もコストになります。返送してもらうとなると、往復分の送料が発生しますし、通関業務や受け取りにも手間がかかります。

現地の物流代行会社に業務を委託し、消費者からの返品を現地で受けている事業者もいらっしゃいます。一定の在庫が溜まったタイミングで日本に返送することでコストを抑えられますが、物流代行会社への委託費用を加味すると根本的な課題の解決には至りません。

現地の文化を大切にしているReturn Helper

越境ECでは返品できることが大前提、しかし返品対応はコストと手間がかかるという状況に対して、事業者の負担を減らし、簡単に返品対応ができるサービスとして2018年に誕生したのが、Return Helperです。日本では2024年5月に正式リリースされました。

2024年6月時点で、世界5か国にオフィス拠点、世界15か国にローカル倉庫を持ち、30以上の物流パートナー、700社以上のユーザーがいます。各国でサービスを拡大できている背景には、使いやすさはもちろん、各国のセラーの文化を大切にする姿勢があります。

現地の文化を大切にしているReturn Helper

Return Helperの導入効果

Return Helperの導入により、大きく3つの効果が期待できます。

1.コストを大幅に削減

返品対応で商品の破棄などを消費者に任せる場合、その商品を届けたときの送料に加え、商品の原価分のコストがかかることになります。

商品を返送してもらう場合は、往復分の送料がかかります。たとえば単価20,000~30,000円の商品を日本からアメリカに発送する場合、行きは3,000~4,000円、帰りは4,000~5,000円、合計で7,000~8,000円の送料がかかります。

一方、アメリカでReturn Helperの倉庫に商品を返送してもらい、保管、再梱包して再度販売した場合にかかる料金の目安は、サービス料※として平均1,600~2,400円、ローカル送料として800~1,600円です。実績を見ると、合計2,400円程度になることが多いようです。

※1ドル=160円で計算

従来の返品方法で返送してもらうと往復の送料だけで8,000円程度かかるところ、Return Helperを使えば2,400円程度で再度販売してお客様のもとに届けるところまで対応してもらうことができ、コストを大きく節約できます。

2.海外進出・展開が容易に

Return Helperは世界15か国に倉庫を持っており、1つのアカウントで各倉庫を利用できます。初めての海外進出、もしくは新しい国へと進出する場合にReturn Helperを利用すれば、現地で返品の対応をしてくれる会社を新規で探したり、運用体制を構築・軌道に乗せたりする手間や時間がかからず、同じシステムを使いながら複数の国で返品対応をスムーズに行えるのです。

また、Return Helperではこれまで多くの返品に対応してきたことから、国ごとのマーケットの傾向も把握しており、アドバイスももらえます。

3.ECプラットフォームのルール違反のリスクを最小限に

Return Helperは、Amazon、eBay、Shopify、Onbuy.comという4つのプラットフォームのオフィシャルパートナーに認定されており、各プラットフォームの返品や出品に関するルールについてしっかりとした知識があります。

特にAmazonはルールが厳しく、ガイドラインの違反や返品対応の案内が遅れ、悪い評価が増えてしまうとトラフィックが一気に減ってしまうケースがあります。Return Helperを利用することで、そういったリスクを最小限に抑えることができます。

3.ECプラットフォームのルール違反のリスクを最小限に

Return Helperを導入しているユーザー層

Return Helperは、世界で700社以上に利用されています。利用している事業者の扱っている商品ジャンルは、半分がファッション(アパレル、化粧品、ファッション小物など)です。その他に、ペットカメラ、オーディオ、各種デバイス、PC関連などが40%ほど、雑貨、ホビー、スポーツなどが10%ほどとなっています。

規模は幅広く、個人事業主から年商数億円のブランドにまで利用されています。大きいところでは、アメリカのAmazonでカテゴリー1位を取っている、年商10億円以上のセラーにも利用されています。返品の発生ベースでの利用料金になるので、売上規模に関わらず利用しやすくなっているのが特徴です。

日本では、日本語対応していない正式リリース以前からすでに6社が利用していましたが、日本語でのサポートも対応するようになった今、導入を進める事業者が増加しています。

【利用事例】台湾のベビーモニターブランド「Cubo Ai」

Cubo Aiは台湾発祥のベビーモニターのブランドで、日本のAmazonに進出後、大きく成功したことで、アメリカ、カナダ、オーストラリアにも順次Amazon経由で展開しています。Return Helperを利用することで、新しい国への進出を考えるときに、返品のことで悩む必要がなくなったと評価しています。

導入企業がReturn Helperを選んだ決め手

Return Helper導入の決め手としては、以下の4点が多いようです。導入効果と重複するところもありますが、各点について紹介していきます。特に1および2は、多くのユーザーの導入を大きく後押ししています。

1.24時間以内に返品の状態を確認できる

Return Helperでは、返品された商品が入庫してから最短3~4時間、遅くとも24時間以内に倉庫で写真を撮影して、管理画面で確認できるようアップロードされます。これにより、消費者へのすばやい対応が可能です。

2.返品対応のコストを抑えられる

越境ECの返品対応のサービスは他にもありますが、Return Helperはそのなかでもコストを抑えて利用できるサービスとなっています。

3.複数の国に同時展開が可能

Return Helperを利用しているセラーは、複数の国での販売が一般的で、3か国以上に展開していることが多いです。Return Helperは15か国に倉庫を持っており、それらの国での返品対応についてひとつのアカウントで管理できます。システムが同じなので、新たな国に進出するときに新しい操作を覚える必要がなく、スムーズに始められます。

4.オフィシャルパートナーだからルールに詳しい

Return Helperは、Amazon、eBay、Shopify、Onbuy.comのオフィシャルパートナーです。各プラットフォームのルールに則った返品対応ができます。オフィシャルパートナーのプラットフォームとはデータをAPI連携しており、返品到着前にどんな商品が返送されてくるのかデータを確認できます。

Return Helperができること

Return Helperの基本機能およびよく利用されるオプション機能を紹介します。

返品を24時間以内に写真で確認できる

返品商品が入庫したら、最大24時間以内に商品の状態がわかる写真がアップロードされ、管理画面上で確認できます。基本機能では商品とパッケージのシッピングラベル貼付面を一緒に撮影した写真が1枚アップされます。

また、プラス5米ドルでオプションを利用でき、写真を4枚撮影することもできます。その場合は、角度や拡大の有無など、細かい指示を出せます。特に高価な商品、偽物が多い商品についてはオプションがよく利用されます。

返品を24時間以内に写真で確認できる

廃棄、保管、再販、返送など対応を選べる

Return Helperを利用して返品された商品の8割ほどは再販されていますが、再販以外にも廃棄、倉庫で管理、日本に返送などの対応を選べます。再販の場合、オプション機能として、リパッケージも選べます。

返送はReturn Helperが責任をもって手配

返送の場合、各国にあるReturn Helperの倉庫はもちろん、指定の倉庫に返送することも可能です。その際の物流業務や通関業務もReturn Helperが担います。関税の立替サービスもあります。

越境ECで商品を返送してもらう場合、時間がかかったり、不十分な梱包だったりすることがあります。Return Helperでは、そういったことのないよう、責任をもって発送および受け取りを行っています。

返送はReturn Helperが責任をもって手配

複数の国での返品を一括管理できる

Return Helperの倉庫がある15か国で同じように返品対応が可能で、ひとつのアカウントと管理画面から、複数の国・複数の販売サイトの返品を一括で管理できます。新しい国に進出する際に、新たに倉庫を探したり、アカウントを新規作成したりする必要はありません。

各国の物流会社とも連携しており、倉庫から再販するときは、Return Helperでシッピングラベルを発行できます。

返品を分析できる

Return Helperのシステム上にあるデータは一括でダウンロードが可能です。たとえば、Aという国のAmazonで販売している商品のなかで、今週はBという商品の返品が多いといったところまで細かく分析できます。このデータは、新商品の開発やパッケージ改善などにも活用できます。

フルフィルメントにも対応

世界15か国にあるReturn Helperの倉庫では、フルフィルメントにも対応しています。FBA倉庫に入る前段階のラベル貼付などの作業も可能です。

Return Helperの導入手順

Return Helperの導入手順は以下の3ステップです。

1.契約締結
契約内容を確認のうえ、電子サインで契約を締結します。

2.入金
Return Helperは、先払い式のサービスで、チャージした金額から利用料が引かれます。支払いはPayPalもしくは日本国内の銀行振込も利用可能です。

3.ログイン情報送付
入金が確認でき次第、Return Helperのアカウントが発行され、メールにてログインIDとパスワードが通知されます。

Return Helperの利用料金

Return Helperの利用料金

サービスの利用開始時に、デポジットとして100米ドル、初回利用料金として400米ドルが必要です。以降はサービスの利用状況に応じた金額をチャージします。

コマースピック読者限定の特典

デポジット100米ドル+初回利用料金100米ドルからご利用開始可能。さらに、Return Helper様から10米ドルのクレジットを付与いただけます(他の優遇とは併用できません)。

お問合せする際に【コマースピックを読んだ】と一言お伝えください。

◎お問合せ窓口:jpcustomerservice@returnhelper.com
◎サービスページ:returnhelper.co.jp

基本のサービス利用では、返品1件ごとに入庫・保管・出庫に対して料金がかかります。基本にプラスして20~30種類のオプションサービスが用意されており、返品に関するさまざまな要望をカバーできるようになっています。

入庫費用と出庫費用は、重さによって料金が変わります。ほとんどの返品は10kg未満の枠で、1パッケージにつき1.6米ドルです。保管費用は、1商品1立方メートルあたり1日につき0.65米ドルです。これらを合計すると3.85米ドルとなります。なお、商品を破棄する場合の費用は出庫費用と同様です。

Return Helperのサポート体制

Return Helperでは、日本語によるサポートを提供しています。サービスの利用開始時には、必ず一対一で使い方の案内があります。また、利用開始以降も、ユーザーごとに担当者が付き、困ったときにすぐ相談可能です。オンライン会議も活用しながら、困りごとをスピーディーに解決します。

まとめ:越境ECの返品対応に課題を感じているならおすすめ

越境ECへ参入するときに、物流倉庫や配送業者は手配しても、返品対応までは十分に準備できないことも多いのではないでしょうか。消費者の満足度が上がるような返品対応をしようとすると、コストと手間が大きくなりがちです。

Return Helperを利用することで、コストと手間を抑えながら、柔軟な返品対応が可能になります。これから越境ECに参入を考えている、あるいはすでに参入しているが返品対応に課題を抱えている事業者に検討してみてほしいサービスです。

今回、 お問合せする際に【コマースピックを読んだ】と一言お伝えいただけると、デポジット100米ドル+初回利用料金100米ドル(通常400米ドル)からご利用開始可能に。さらに、Return Helper様から10米ドルのクレジットを付与いただけます(他の優遇とは併用できません)。下記のメールアドレスにお問い合わせください。

◎お問合せ窓口:jpcustomerservice@returnhelper.com
◎サービスページ:returnhelper.co.jp

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