令和7年度 国・県の施策・制度・予算に関する要望

更新日:2024年08月13日

市では、国・県の予算編成に向けて、市の重点事業に関する要望を行っております。要望の概要については、以下のとおりです。

国要望

国要望内容の詳細
No 件名 要望内容
1 基地周辺住民及び市への支援について 人口密集地である当市に厚木基地が所在することに起因する、街づくりへの支障、航空機騒音や事件・事故に対する不安など、基地周辺住民の負担の解消に向けた取り組みを、より一層進めることを要望します。また、様々な被害や負担を被っている基地周辺住民や当市への支援、補助および周辺対策等を一層強化し、実情に見合ったものとするよう要望します。
2 地域経済対策について

物価高騰が続く中で、地域商工業の経済活動や市民生活への負担は大きく増大しています。事業者にとっては業績の回復と経営の安定化が見込めず、2023年度の全国企業倒産集計によると倒産件数は前年から33.3%増加しています。今後も物価高騰の継続、コロナ融資等の返済に加え、賃上げ機運の上昇による人件費増加等も含め、事業者の経営状態は更なる悪化が想定されます。

そのため、現在国が実施している資金繰り支援制度の継続や内容の充実を図ると共に、中小企業の事業と雇用を継続させるための取り組みを強化し、更なる物価高騰対策や賃上げ対策、事業転換や新分野進出、生産性向上等に対して、より充実した事業者支援を行うことについて要望します。

また、市民生活の負担軽減につながる支援策や消費喚起につながる需要刺激策についても、継続的に行うことを要望します。

3 子ども医療費に係る全国一律の助成制度の創設について

子ども医療費助成は、有効な子育て支援策であるものの、各自治体によって対象者や助成の範囲が異なるなど、地域間で格差が生じています。次代の社会を担う子どもの健全な成長を支援するという側面から、子ども医療費助成については、国において全国一律の制度として実施することを要望します。

4 幼児教育・保育の無償化に伴う対応について

共働き世帯割合の増加などにより、当面の間は市内の特定の地域において保育需要が増え続ける見込みであることから、保育所整備への補助金をさらに充実させるとともに、処遇改善など保育士確保に向けた取り組みを一層強化し、待機児童を生じさせない対策を速やかに実施するよう要望します。

また、幼児教育・保育の無償化については、保育需要の喚起につながっていることから、国が主導して進めてきた経緯などを踏まえ、国の責任において必要な地方財源を確保することについても要望します。

5 下水道施設の整備について

下水道施設は、公衆衛生の向上や公共用水域の水質保全などに寄与する、極めて公共性の高い社会資本です。このため、水質汚濁防止法では、国の責務として、地方公共団体が実施する生活排水対策に対し、財政上の援助に努めなくてはならないと明確に示されています。

全国的に人口減少が進む中、施設の新設よりも既存施設・設備の管理、更新を適切に行い、延命化を図ることの重要性がますます高まることを踏まえ、今後も、下水道施設の改築更新に係る支援を十分に行っていくよう、強く要望します。

6 重度障害者医療費に係る全国一律の助成制度の創設について

障がい者に対する医療費助成は、国の責務において実施されるべきものであり、各都道府県内の自治体ごとに格差が生じてよいものではないと考えます。

そのため、全国で一律の支援が行われるよう基準を設け、国の事業として実施することを要望します。

7 外国語教育の効果的な推進について

外国語を母国語とする外国語活動指導助手及び外国人の英語指導助手の配置については、当市においても大きな財政負担となっています。特に小学校の外国語教育は、令和2年から文部科学省が教科化を決定しており、学習指導要領の指導事項にも「聞くこと」「話すこと(やり取り)」「話すこと(発表)」とあることから、外国語活動指導助手及び英語指導助手は必須となっています。

今後、グローバル社会で活躍できる児童生徒の育成に向け、外国語活動指導助手及び英語指導助手の配置にかかる費用について、早急に国庫負担とすることを要望します。

県要望

県要望内容の詳細
No 件名 要望内容
1 基地問題に対する取組の強化について 厚木基地の所在により、当市では航空機騒音や事故への不安、街づくりの支障など様々な負担を強いられていることから、国に対し、こうした負担の解消を図るとともに、周辺対策等については、多大な負担に見合ったものとなるよう一層の強化を働きかけるなど、当市と十分連携のうえ、取り組まれることを要望します。
2

国道、県道等の早期事業化、整備について

自転車通行帯の整備について

県道及び県管理の国道の拡幅整備について、施工区間の早期完成と未着手区間の早期事業化及び早期事業着手について要望します。また、自転車通行帯の設置についても併せて要望します。

3 地域経済支援策の拡充について

物価高騰により、地域商工業の経済活動への負担は大きく増大しており、事業者にとっては業績の回復と経営の安定化が見込みにくい状況にあります。これにコロナ融資等の返済が重なると、経営状態は更に悪化する恐れがあります。

中小企業の事業と雇用を維持するため、現在県が実施している資金繰り支援制度の継続や内容の充実を図るとともに、物価高騰対策や賃上げ対策、生産性向上等に対して、より充実した事業者支援を行うことを要望します。

4 保育士の確保及び処遇改善について

待機児童を生じさせないためには、保育所等の整備に加え、保育人材の確保が必要不可欠ですが、当市においても慢性的な保育士不足により、需要があるにも関わらず定員の上限まで子どもを受け入れられない保育所があり、対応に苦慮しています。また、障がい児の増加などにより保育士の加配が必要なケースも増加しており、保育士不足は喫緊の課題となっています。

今後も見込まれる保育士不足の抜本的な解決に向け、保育士の人数を総体的に増やす策を早急に講じるよう国に働きかけを行うとともに、県においては、処遇の改善や、子ども・子育て支援法に基づく保育対策協議会による保育士需給の調整など、県域内の人材の確保などに向けた積極的な取り組みを進めることを要望します。
5 生活保護負担金の全額国庫負担化等について 生活保護事業に係る経費は、当市において大きな財政負担となっています。本来、生活保護制度は国が担うべきものであることから、生活保護に関する経費は全額国庫負担とし、また、生活保護法の適用対象とならない外国人についても、早急に費用の全額を国庫負担とするよう、国に働きかけを行うことを要望します。
6 特別支援教育の充実強化について

当市では、小中学校全28校に特別支援学級を設置しているほか、特別支援教育に関する専門性の高い機能を持ち、切れ目のない支援を推進する拠点として、「大和市特別支援教育センター」を設置するなど、特別支援教育の充実を図ってきました。

障がいのある児童生徒一人ひとりに対応する教育をさらに推進するため、県として、通級指導教室の県費指導教員の増員、神奈川県立特別支援学校を当市内に設置することを含めた特別支援教育の充実を図ることを要望します。
7

河川の整備について

平成26年6月に市内を流域とする引地川、境川が特定都市河川に指定されたことにより、市民や事業者、流域自治体に対し、新たな雨水の流出対策などの負担が求められている状況です。治水対策の根幹をなす河川改修について、両河川の未整備区間において着実に進めるよう要望するとともに、整備が完了するまでの間においても、安全対策に万全を期すよう要望します。
8 交差点における安全対策について 交差点で信号を待つ歩行者等が犠牲となる交通事故が発生しています。国道、県道の交差点における横断歩道と歩道の接続部などにおいて、歩行者の保護の必要性や緊急性が特に高いと判断される箇所を対象に、耐衝突型の車止めを設置することを要望します。
9 有価物等の取扱者への規制・指導について

有価物の一つである金属スクラップについては、保管中のスクラップヤードにおいて、火災や倒壊事故が発生するなど、周辺の生活環境に影響を及ぼす事例が全国的に発生しており、地域住民等に不安を与えています。平成29年6月に改正された、廃棄物の処理及び清掃に関する法律によって、金属スクラップのうち、有害使用済機器の保管等に関する取扱いが定められることとなりましたが、有害使用済機器を含まない物品等は対象外となっており、市として対応に苦慮しています。

こうした課題に対処していくうえでは、広域的な定めを設けることが効果的であると考えます。このため、県が主体となり、有害使用済機器を含まない金属スクラップの保管等に係る条例を整備することを要望します。

10 重度障害者医療費助成制度の充実について

神奈川県の重度障害者医療費助成制度は、身体、知的、精神共に重度障がいのある方を対象としていますが、いずれの障がいについても公平性を保ちつつ、重度障がい者以外も対象とするよう制度の拡充を要望します。

また、障がい者に対する医療費助成は、地域間格差なく実施されるべきものであるため、全国で一律の支援が行われるよう基準を設け、国の事業として実施することを国に働きかけることを要望します。

11 コミュニティバスの運行支援について

当市を含む都市部においても高齢化が進行しており、今後、身近な移動手段の確保は一層重要性が高まるものと考えられます。コミュニティバスの運行は、市民の移動を支援する有効な取り組みであるとともに、高齢の方をはじめとした市民の外出機会の創出により、健康づくりや地域の活性化などにもつながる重要な施策です。

こうした状況に鑑み、現在、過疎地等に向けて実施されているコミュニティバス運行助成の対象を拡大するなど、都市部における運行に対しても支援を行うよう国に働きかけるとともに、県においても助成制度を設けるなど、市町村の取り組みを支援するよう要望します。

12 学習環境の充実について

1人1台端末の更新にあたっては、その経費に活用できる基金が国によって造成されていますが、基金による補助率は3分の2となっており、市負担が依然として大きいものとなっています。

小中学校におけるICTを活用した教育を円滑に推進するため、タブレット端末やネットワーク環境の整備後の必要経費及び学校に派遣するICT支援員の人材確保と派遣に必要な経費について、十分な財政措置を講じるよう国に働きかけるとともに、県においても財政支援を行うことを要望します。
13 国民健康保険制度の財政基盤の強化について

国民健康保険の被保険者数は、団塊世代の後期高齢者医療制度への移行に加え、社会保険の適用拡大により減少しています。

所得を有する被保険者の減少により保険税収入が減収となることに加え、一人あたり医療費が年々増加している中にあっては、継続的に保険税の引き上げが必要となるという新たな課題を生じさせています。

このような状況から、国民健康保険制度の健全で安定した運営を維持するにあたり、国庫負担を引き上げるなど、保険者の負担を軽減するように継続して国に働きかけることを要望します。

14 帯状疱疹ワクチンの定期接種化について

帯状疱疹は80歳までに約3人に1人が発症すると言われており、睡眠に影響を及ぼすほどの皮膚の痛みが生じる場合があるほか、皮膚症状の治癒後も、帯状疱疹後神経痛をはじめとした合併症を引き起こす場合もあり、日常生活に大きな支障を及ぼす疾病です。

帯状疱疹の予防にはワクチン接種が有効とされているものの、現在のところ任意接種となっています。なお、帯状疱疹の罹患率のピークは70歳代と示されているほか、主な合併症である帯状疱疹後神経痛についても、加齢が重要なリスク因子とされています。 高齢者人口が増加している現状も踏まえ、予防接種法に基づく定期接種化に向け、国における審議を速やかに進めるよう働きかけることを要望します。
15 学校施設等の整備について

屋内運動場における空調設備の整備を推進するため、学校施設環境改善交付金について、財源を十分に確保するとともに、算定割合を1/3から1/2へ引き上げる期間を令和8年度以降も継続することを国に働きかけるよう要望します。また、交付要件となっている断熱性確保の工事についても、空調設備と同様に算定割合を1/2に引き上げるよう国に働きかけることを要望します。

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