臭気指数規制に関連して
臭気指数とは
「臭気指数」とは、臭気の強さを表す数値で、嗅覚測定法により正常な嗅覚をもっていると判断された被検者(パネル)が嗅いで、においのついた空気や水をにおいが感じられなくなるまで無臭空気(水の場合は無臭水)で薄めたときの希釈倍数(臭気濃度)を求め、その常用対数に10を乗じた数値です。臭気指数の算出式は以下のとおりです。
臭気指数=10×Log(ログ)(臭気濃度)
例)臭気を10倍に希釈したときに大部分の人がにおいを感じなくなった場合の臭気濃度は10で、その臭気指数は10となります。また、臭気を100倍に希釈したときに大部分の人がにおいを感じなくなった場合の臭気濃度は100(=10の2乗)で、その臭気指数は20となります。
臭気指数の測定方法
測定方法は、平成7年環境庁告示第63号「臭気指数及び臭気排出強度の算定の方法(嗅覚測定法)」により規定されています。
具体的には、あらかじめ嗅覚が正常であることの検査に合格した被検者(パネル)が段階的に希釈したにおいを嗅いでいき、においが感じられなくなるまで続けるという「三点比較式臭袋法」が採用されています。
被検者(パネル)は特に優れた嗅覚は必要としませんが、平均的な嗅覚を有していることが必要です。
事業所で気をつけること
苦情が起きてから対策を実施することは、時間、費用、労力等の面で大変負担がかかります。
日頃からにおいの発生を防ぐ取り組みが必要であり、少しでもにおいが気になる場合は、出来ることから改善してください。
防臭対策を実施していく順序
- においの原因を突き止めましょう
- 事業場の周りを歩いてにおいの状況を確認する。
- 排出口の向き、高さ及び近隣住居との距離等を確認する。
- においがする場所には、何度も足を運ぶ。(一度だけでは分からないこともあります)
- においが発生する時間帯、においの強さ、においの質を特定する。
- まず出来ることから防臭対策をしましょう。
においは、簡単な対策をするだけでも大きく軽減されることがあります。- こまめな清掃の実施。
- 作業工程、作業方法の見直し。
- においの原因となる材料等の変更、保管方法の改善。
- 排出方法の変更。(排出口の位置・高さ・方向等の改善)
- においの漏れにくい施設、建物に改造する。
- 脱臭装置の設置を検討しましょう。
- 2.の対策を実施してもにおいが軽減しない場合は、脱臭装置の設置を検討する。
- 脱臭装置の設置に当たっては、装置メーカーと十分な確認・打ち合わせを行う。
- 環境省では、飲食店等用の脱臭装置の選択ガイドを作成しています。
更新日:2022年02月01日