大阪市:報道発表資料 食中毒の発生について(阿倍野区、平野区) ページの先頭です

報道発表資料 食中毒の発生について(阿倍野区、平野区)

2024年11月20日

ページ番号:639895

問合せ先:健康局 健康推進部 生活衛生課(06-6208-9996)

令和6年11月20日 19時25分発表

 令和6年1114日(木曜日)17時頃、教育委員会事務局から市立小学校の給食で提供した「なまりぶしのしょうが煮」を喫食した一部の児童、教職員が口がピリピリする等の症状を呈しているとの届出が健康局生活衛生課にありました(令和6年11月15日報道発表済み)。

 大阪市保健所が調査を行ったところ、阿倍野区及び平野区の小学校2校の給食場で調理された「なまりぶしのしょうが煮」を含む給食を喫食後、両校あわせて36名の児童と7名の教職員が1114日(木曜日)1250分頃から15時頃にかけて口がピリピリする、顔の紅潮等の症状を呈していることが確認されました。

 発症者の共通食は、1114日(木曜日)に調製された給食以外にないこと、検食として保管していた調理後の「なまりぶしのしょうが煮」からヒスタミンが検出されたこと、その発症状況がヒスタミンによるものと一致していることから、「なまりぶしのしょうが煮」を原因食品とするヒスタミンによる食中毒と断定しました。

 なお、2校の給食施設の調査の結果、いずれの施設においても食品の保管、管理、調理手順に、今回の食中毒を発生させた要因はなかったこと、また、ヒスタミンが含まれていたと考えられる当該なまりぶしは、既に消費され残品はないことから、被害拡大防止のための緊急的な措置である、食品衛生法に基づく営業の停止は命じておりません。

調査概要

阿倍野区の小学校 1校
発症者の状況

発症者数 29名〔男:12名(6~60歳)、女:17名(7~64歳)〕

うち受診者数 2名(入院者なし)

(注)発症者は、全員既に回復しています。

年齢別発症状況

年齢

0から

10歳

11から

19歳

30から

39歳

40から

49歳

50から

59歳

60から

69歳

合計

発症者

6

5

0

0

0

1

12

8

5

1

1

1

1

17

合計

14

10

1

1

1

2

29

平野区の小学校 1校
発症者の状況

発症者数 14名〔男:4名(1112歳)、女:10名(7~33歳)〕

うち受診者数 1名(入院者なし)

(注)発症者は、全員既に回復しています。

年齢別発症状況

年齢

0から

10歳

11から

19歳

20から

29歳

30から

39歳

合計

発症者

0

4

0

0

4

5

3

1

1

10

合計

5

7

1

1

14

主症状

口がピリピリする、顔の紅潮等

病因物質

ヒスタミン

原因食品

令和6年11月14日(木曜日)に調製された給食(なまりぶしのしょうが煮)

検査状況(教育委員会事務局からの報告)

検 体

検査結果(ヒスタミン)

調理前保存食(なまりぶし)

検出せず

(2ミリグラム/100グラム未満)

調理済保存食(阿倍野区の小学校)

300ミリグラム/100グラム

調理済保存食(平野区の小学校)

51ミリグラム/100グラム

(注) 本報道資料に関連して、検査の技術的な事柄については、地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所までお問い合わせください。

担当 地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所公衆衛生部健康危機管理課

電話 06-6972-1327

参考
食中毒発生状況

令和6年1119日(火曜日)現在の食中毒  14  154名(本件含まず)

令和5年1119日(日曜日)時点の食中毒  10件 64

(食中毒発生状況の年次集計は、毎年11日から1231日までの統計です)

ヒスタミン食中毒

 ヒスタミン食中毒の原因となる主な食品は、「ヒスチジン」というアミノ酸を多く含む赤身魚(マグロ、ブリ、サンマ、サバ、イワシ等)やその加工品です。ヒスチジンは細菌(ヒスタミン産生菌)の酵素の働きでヒスタミンとなるため、ヒスチジンを多く含む食品を常温で放置するなど、不適切な管理を行うとヒスタミン産生菌が増殖し、ヒスタミンが生成されます。

  • 発症までの時間:食べた直後から30分位
  • 主な症状:顔面、特に口の周りや耳たぶが紅潮し、頭痛、じんましん、発熱などで、重症になることは少ないです。

(ヒスタミン食中毒予防のポイント)

  • 魚を購入した際は、常温に放置せず、速やかに冷蔵庫で保管しましょう。
  • 魚のエラや内臓は購入後(または釣った後)、できるだけ早く除去しましょう。
  • 冷凍した魚を解凍する時は、冷蔵庫内で解凍するなど、可能な限り低温で短時間のうちに解凍しましょう。
  • 冷蔵でも、長時間保存によりヒスタミンが増えることがあるため、できるだけ新鮮なうちに調理しましょう。
  • 食品中にヒスタミンが生成されても、外観や臭いの変化はほとんどありませんが、多量のヒスタミンを一度に摂取すると、食べたときに舌がピリピリと感じることがあります。この場合は食べずに処分してください。

探している情報が見つからない