おはようございます。
Xの株クラでは、新NISAが始まった瞬間にeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)やS&P500に360万円一括投資した人もいるようです。
ところが、平均的な日本人の家計であれば、毎月コツコツ貯金をするのがやっとであり、360万円ものお金を一括投資できる資金力はないはずです。
投資額が小さいと、ETFで分配金をもらっても1株も再投資できないことが多いです。
— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) December 29, 2023
その点、投資信託だと分配金を支払わずに自動的にファンド内で再投資してくれるので、少額投資なら圧倒的にこちらが有利ですね。
新NISAをフル活用するのではなく、少額でコツコツ使うことを考えた場合、ETFではなく投資信託一択だと思います。
多くのETFでは定期的に分配金が支払われますが、少額投資だと分配金の金額があまりに少なく、1株も再投資できない事態が考えられるからです。
配当が発生した時にファンド内で自動再投資してくれる投資信託であれば、少額投資でも配当再投資の効率は落ちません。
【新NISA攻略】少額投資ならETFではなく投資信託(オルカンや楽天・オールカントリー)がベスト
ETFに少額投資しても分配金再投資の効率が悪い
投資信託は最低100円から投資できますが、ETFの場合は1口単位でしか取引ができません。
商品によって1口あたりの値段は大きく異なりますが、多くの場合は数千円〜数万円程度のお金が必要になります(下図参照)。
インデックス投信とETF、そのメリットとデメリットとは? | ETFはこの7本を買いなさい | ダイヤモンド・オンライン
ETFの場合、投資信託と異なり定期的に分配金が支払われるのも大きな特徴です。
この時、投資規模が大きければ分配金を使って一気に再投資ができます。
しかし、少額投資で数口程度しかETFを保有していない場合、支払われた分配金だけでは同じETFを1口も再投資できない事態が考えられます。
一方、投資信託ではたとえ100円や1000円しか保有していない投資家であっても、発生した配当金はファンド内ですべて自動再投資されますので、投資家自身は何もやる必要がありません。
よって、少額投資であればETFではなく投資信託一択と考えてよいでしょう。
分配金はすべて再投資することが複利効果を最大化する鍵
過去200年以上の長い歴史において、米国S&P500のインフレ調整後の実質リターンは年率6.7%というデータがあります(下図参照)。
同じ数値が今後もずっと続くとは限りませんので、やや厳し目に見積もって、インデックス投資で期待できるリターンは年率5%程度と考えておけばよいでしょう。
https://www.aaii.com/journal/article/real-returns-favor-holding-stocks
インデックス投資で長期リターンを上げるための鍵は「複利効果」にあります。
複利効果を最大化するためには、
1) 運用期間をできるだけ長く確保する
2) 配当金や分配金はもれなく再投資する
3) 可能な限り毎月追加入金を続ける
の3つを守り続けることが重要です。
このうち、配当金自動再投資型の投資信託を選べば、2は投資家自身が考える必要がなくなります。
よって、1の投資をできるだけ若く開始することと、3の毎月の入金金額を増やすことに集中できますので、より簡単なゲームになるのです。
複利効果については以下の記事を参考にしてください。
少額投資なら「オルカン」か「楽天・オールカントリー」で決まり
以上の理由から、少額投資ならば投資信託がベストです。
投資対象としては、
1) 圧倒的な実績を誇るeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
2) 業界最安コストを誇る「楽天・オールカントリー」
のどちらかになるでしょう。
現時点では「オルカン」が優勢かと思いますが、楽天証券利用者にはポイント還元で優秀な「楽天・オールカントリー」もオススメですね。
まとめ
少額投資ならば分配金再投資の効率がよい投資信託で決まりでしょう。
ETFの分配金は少額投資ではインパクトが小さく、より大きな規模でまとめて投資できる人向けの商品と言えます。
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