おはようございます。
私の投資歴は15年以上になりましたが、これまでの経験を踏まえると、資産形成で一番大変なのは「初めの1000万円」です。
その後3000万円まではけっこう時間がかかりましたが、その後の5000万円、1億円は予想以上に早く達成できました。
これまでの資産推移を振り返ってみると、
— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) June 16, 2024
・はじめの1000万円を貯めるまでが一番大変
・1000万円を3000万円まで増やすのは時間がかかる
・3000万円から5000万円は意外に速い
・5000万円から1億円は爆速
という印象です。
皆さん言ってますが、はじめが本当に大変。
もちろん、インデックス投資メインで築いた資産なので、相場によっては達成時期は大きく変わるでしょう。
しかし、これから資産形成を始める人への重要なメッセージとして、「投資を始めて最初の数年間はとにかく毎月の入金を頑張るしかない」ということが言えると思います。
インデックス投資は金融資産1000万円までが超ハード!近道はないので、新NISAでオルカンやS&P500のインデックス投信を最速で積み上げるしかない!
初めの1000万円まではとにかく「入金力」の勝負
私が投資を始めた頃はインデックス投資が普及しておらず、日本の個別株投資からスタートしました。
開始時期がリーマンショック直前の2007年だったこともあり、初めに投資した100万円はあっという間に40%以上の損失を出し、泣く泣く損切りをしました。
その後もコツコツと株式投資はしており、少額の利益を得ることはありましたが、2011年頃までは「株式投資をやっていて良かった!」と心から思える場面はほとんどなかったように思います。
以下が2007年〜2011年の日経平均株価ですが、リーマンショックで半値以下になり、その後も全然回復せず、当時日本株をやっていた私には地獄でした。
◾️ 2007年〜2011年の日経平均株価
^N225 Interactive Stock Chart | Nikkei 225 Stock - Yahoo Finance
その当時にインデックス投資に出会い、投資方針を大きく転換するきっかけになりました。
とはいえ、今のeMAXIS Slimシリーズや楽天・プラスシリーズのように、信託報酬0.1%未満の超優良ファンドは存在しませんでした。
オルカンのようにまともな「全世界株インデックスファンド」が存在しなかったので、自分で日本株(TOPIX)、先進国株(MSCI KOKUSAI)、新興国株(MSCI エマージング)を組み合わせて全世界株投資をしていました。
ちょうど2013年からアベノミクスの影響で株式市場が上向いたこともあり、このあたりから株式投資でコンスタントに利益が出せる状態になりました。
相場に恵まれなかった影響もあり、初めの1000万円を貯めるまでは相当大変だった記憶があります。
3000万円くらいから相場が良ければ複利効果を強く実感
インデックス投資メインに切り替えてからは銘柄選択や売買タイミングなどに頭を使う必要がなくなり、純粋に「毎月積立金額をどう増やすか」に集中することができました。
当時は若手医師だったので本業が今よりもはるかに忙しく、インデックス投資は自分と合っていたのだと思います。
1000万円から3000万円まで増やすのは初めの1000万円ほど大変ではありませんでしたが、その間に約5年ほど積立投資を続ける必要がありました。
当時はまだポートフォリオ全体の株式比率が低く、株式に大胆に投資できていなかったので、株高の恩恵を十分に受けられなかったのは今となっては反省点です。
以下が2011年〜2018年にかけての日経平均とS&P500のチャートです。
2012年の民主党政権下では株価がずっと低迷しましたが、2013年以降アベノミクスで日経平均は右肩上がりの回復を見せます。
ちょうどこの株高の波にうまく乗り、資産を増やすことができました。
^N225 Interactive Stock Chart | Nikkei 225 Stock - Yahoo Finance
「5000万円超え ✖️ 株式好調」だと1億円はあっという間
総資産が5000万円を超えた頃には投資経験が増え、株式インデックスファンドの値動きにだいぶ慣れていました。
その経験を活かし、思い切って株式比率を高めてほぼフルインベストメント状態に近づけました。
生活防衛資金500万円は残してありますが、それ以外は全て株式などのリスク資産に投資することにしたのです。
フルインベストメントは株価が好調な時に一気に資産を増やせる可能性がありますが、暴落時に被るダメージも大きくなるため、誰にでもおすすめできる方法ではありません。
ラッキーなことに、コロナショック後のタイミングで残りの現金を一括投資しフルインベストメントに持っていくことができたのが、その後の資産急上昇につながりました。
以下がコロナショック〜2024年現在にかけてのチャートですが、私のようにコロナショックを上手に活かせた人は一気に資産形成が進んだと思います。
^N225 Interactive Stock Chart | Nikkei 225 Stock - Yahoo Finance
同時期に副業で入金力が大幅に向上したことも資産増加に大きく貢献してくれました。
これらがうまく組み合わさり、おかげで5000万円から1億円はあっという間に達成した気がします。
新NISAでオルカンやS&P500のインデックス投信を最速で積み上げよう
これまでの私の経験を踏まえると、投資金額が少ない初期の頃はインデックス投資をやっても「どんどんお金が増えていく」という実感はしづらいです。
今年前半のようにオルカンなどのインデックスファンドでも20%以上の利益が出るような相場にたまたま遭遇すれば1年目から大儲けはできるでしょう。
しかし、実際にはこんな相場がずっと続くことはなく、インデックス投資はけっこう地味な期間が長いです。
相場がどうなるのかを正確に予測することは誰にもできないため、私たち個人投資家は長期的な株式市場の成長を信じ、毎月積立投資を続けるしかありません。
世の中には多数の投資銘柄がありますが、その大半は長期的にオルカンやS&P500などの指数に勝てないことがわかっています。
よって、私たちがやるべきことは、毎月の入金力を上げることに力を注ぎ、稼いだお金は新NISAを使ってオルカンやS&P500に投資し続けるだけなのです。
複利効果を早めに実感するためには、特に初めの数年間の入金が重要であり、新NISAを最速に近いペースで埋めることができれば大きなアドバンテージになりますね。
まとめ
インデックス投資に限らず、資産形成では初めの1000万円達成がハードです。
幸い、今は新NISAやeMAXIS Slimシリーズなど超低コスト投信が揃っており、投資環境は過去最高レベルなのでコツコツ頑張りましょう。
【新NISAを始める前に読んでおきたい本2選】
1. 新NISA 徹底活用術(竹川美奈子著)
新NISAの制度そのものについて正しく理解するためにぜひ読んでおきたい一冊。
新NISAというのは株や投資信託を入れておくと配当金や運用益が非課税になる箱です。
箱自体に正しい使い方があるため、制度そのものを正しく理解してから使わないと思わぬ落とし穴があります。
貴重なお金を失う前に読んでおきましょう。
2. インデックス投資は勝者のゲーム(ボーグル著)
インデックス投資を正しく理解するための最強本。
インデックスファンドの生みの親、ボーグル氏の書いた本なので、インデックス投資にかける熱量が違います。
この本を読み終わった後は、必ずインデックス投資に挑戦したくなるはずです。
これまで個別株投資でうまくいかなかった方にもぜひ読んでほしい一冊です。
【関連記事のご紹介】
オルカンやS&P500だけでFIREは相当な入金力がないと厳しいです。
一方で、老後のお金の不安やストレスを減らす効果は抜群だと思います。
投資タイミングを図った売買で大きなリターンをあげるのは素人には不可能です。
インデックス投資で成功の鍵を握るのは、「何を買うか」ではなく「資産配分をどうするか」ですね。