おはようございます。
当ブログの読者の方から以下のご質問をいただきました。
ちゅり男さま いつも拝見しております。
現在、36歳、妻、1子ありでございます。
二人の子供を今後考えています。
これまで以下で運用しております。
・積み立てNISAを楽天VTIで夫婦で満額
・確定拠出年金を全世界株式投資信託で満額
現在、
1.余剰現金1300万円の投資
2.月10万円の給与からの現金投資
この2つについてどのように資産運用に割り振ろうか考えています。
ゴールは50歳で1億円の資産を築いてのアーリーリタイアです。
戦略は、原則米国株への投資信託、またはETFを考えています。
米国へのカントリーリスクは取るつもりです。
悩みは、
1.を米国株式投資信託に一括で開始して機会損失を防ぐべきか、
2に乗せて、タイミングを分散すべきか迷っております。
人生をある意味大きく左右する決断であり、最終的には個人の意思で決めることは言うまでもないことですが、お考えをお聞かせいただけますと幸いです。
ご質問ありがとうございます。
株式相場が堅調であろうと軟調であろうと、相場の頂点や暴落の底は誰にも分からない以上、大金を一気に投じて大勝負に出ることにはリスクもあります。
すでに経験が長く、株式の価格変動を身をもって経験しているならばOKですが、初心者の方ほど大金を投じることには慎重になるべきでしょう。
金融理論的には一括投資が正解かもしれませんが、それ以上に重要視したいのは自分のメンタル状態ですね。
以下で詳細を見ていきます。
一括投資で機会損失を防ぐべきか、投資タイミングを分散すべきか
投資タイミングは私ならば分散します
余剰資金1300万円の投資タイミングに関しては、私ならば分散します。
長期的に見て上昇する期待値が高いからこそ株式を購入するわけですから、理論的には一括投資が正解なのかもしれません。
とはいえ、株式は最悪のケースで50%くらいまで減価する可能性もありますので、1000万円以上を一気に全額投資というのはかなり勇気のいる決断ですね。
相場の頂点や暴落の底が読めない以上、どうしても慎重にならざるをえないと思います。
もちろん、今のタイミングでの集中投資が将来になって振り返ってみた時に大正解だったとなる可能性もありますが、これは現時点では誰にも分からないことです。
ご質問の中に「人生をある意味大きく左右する決断であり」と書いてある通り、人生を左右しうる決断に関しては、よりリスク管理にウェイトを置くべきでしょう。
追加投資が月10万円とありますので、1300万円というのは10年分にも相当する金額ですから、慎重にならざるを得ません。
50歳で1億円を築いてアーリーリタイアは厳しいかもしれません
余剰資金1300万円スタートで、月に10万円の追加投資ですと、投信積立だけでは50歳で1億円を築いてアーリーリタイアは難しいと思います。
「72の法則」はご存知でしょうか。
「72 ÷ 年利 = 資産が2倍になるまでにかかる年数」という計算式です。
株式投資のリターンが年平均4%と仮定した場合、資産が2倍になるのに18年かかるということです。
現在36歳ですので50歳まで14年ですから、年平均5%のリターンが得られたとして50歳までにギリギリ資産が2倍になるわけですね。
となりますと、少なく見積もっても投資元本が5000万円は必要でしょう。
投資期間を60歳まで伸ばせば見える景色はだいぶ変わってくると思いますが、こうなるとアーリーリタイアというわけにはいかなくなります。
今一度シミュレーションし直してより現実的な計画を練ることが重要です。
まとめ
私個人としては、よほどの確信がなければ1000万円以上の大金を一気に投じることはしません。
また、投資信託やETFなどの期待リターンは年数%が限界ですので、無理のない現実的な計画を立てることも重要でしょう。
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長期投資では、資産配分とそのアセットアロケーションでどの程度のリスク・リターンを想定するかが最も重要です。
長期投資で利益を得るには、早く始めて長く保有し続けることが大変重要です。
インデックス投資では、低コストで広範囲に分散された商品を長期保有することが鉄則です。