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弁護士数の増加と処遇の悪化をみると、医師の未来にも通じるものがあると思う

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弁護士の処遇は近年急速に悪化しています。

昔は、医者か弁護士は強力な資格であり、一度なってしまえばよほどのことがない限り人生あがりと言ってもよい世の中でした。

ところが、法科大学院制度が導入された後、急速に弁護士数が増加をしたにもかかわらず、訴訟件数は減少傾向であるため、弁護士が供給過多になってしまいました。

これを証明するのが以下の図。

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メンターエージェントから引用

 

 近年の弁護士の処遇悪化から医師が学ぶべきことは?

弁護士数は平成12年から平成26年にかけて約2倍に増加していることが分かります。

訴訟件数が減っているにも関わらず、弁護士数が2倍になれば、一部のエリート弁護士を除いて処遇の悪化は避けられるはずもありません。

今までは弁護士であれば誰でも稼げていた世界から、一部のエリート弁護士に利益が集中し、弁護士界の中でも二極化が進んでいるというわけです。

この時点で、弁護士になったら人生あがりという以前の定説が完全に崩壊していることが見て取れます。

 

医者の世界にも弁護士界と同じ運命が待っているかもしれない

弁護士ほど急速に進むことはないだろうが、医者の数も徐々に増加傾向です。

これは、超少子高齢化社会を迎えるにあたって、国が医学部定員増や医学部新設を通じて、医者の数を今まで以上に増やそうとしているからです。

つまり、現在のところ医者が比較的高待遇で働くことができているのは、昔の弁護士界のように単純に医者の数が足りないからといえます。

そして、我々医者は国の政策には逆らうことができないという事実を忘れてはなりません。

現在でさえ社会保障費が国の財政を逼迫している事実を考えると、今後医療界を巡る制度が改悪することはあっても改善する可能性は低いです。

 

30年後に医者余りの時代が到来する可能性があります

学生から一人前の医者を育てるには15年程度はかかるため、今すぐに医者の処遇が急激に悪化することはないでしょうが、20年〜30年後は油断ができないと思います。

そして、昨日の記事でもとりあげたように、数十年後には高齢者の絶対数自体が減少していく社会が到来します

医者の数が今の1.5倍に増え、高齢者の絶対数すら減少していく社会。

考えただけで勤務医にとっては恐ろしいですね。

その頃には、医者の待遇は大幅に悪化している可能性も想定しておかなければなりません。

つまり、医者になるなら今のうち、それも割のいいバイトで資産形成を目指すなら早めにということです。

 

それでも今の状態なら自分の子供を医者にするのは現実的な選択

では、自分の子供を将来医者にするかどうか(なれるかどうかは別として)?

今の状態ならば、子供を医者にする選択肢は十分に現実的だと思います。

今の制度であれば、医者になってさえしまえば、その中で特別優秀でなくても年収1000万〜1500万はかたいからです。

要するに、周りに合わせて普通に研修をしているだけでも、一般社会でいう高額所得者の仲間入りをすることが可能というわけ。

大企業の管理職であれば医者以上の給与を稼ぐことは十分に可能だが、数少ない管理職のイスを巡って激烈な争いを勝ち抜かなければなりません。

それと比べると、医者の場合、唯一にして最大の競争は医学部受験くらいなので、年収1000万円を達成する確率を考えれば、今世の中にある選択肢の中ではベストに近い選択だと思われます。

医学部受験の場合、単に学力に左右される可能性が高いため、逆にいえば学力さえ身につければ年収1000万円以上が約束されるわけです。

社会に出てからの競争においては、学力以外の不確定要素が多くなるため、勝ち抜くには実力に加えて一定の運の要素も絡んできます。

となると、子供を医者にするというのは現実的な選択ですし、実際に医学部の偏差値にもそれが現れていますね。

 

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