「負けるはずがない」組織を築いた大塚耕平氏だったが… 名古屋市長選挙「私の力不足だ」
2024年11月24日 21時26分 (11月25日 17時51分更新)
大塚耕平さんは名古屋市東区の事務所で「これからの名古屋を考え必死に訴えた。私の力不足だ」と硬い表情で頭を下げた。主要政党や各種団体の推薦を受け、地方議員の協力を得た街頭演説や、出身政党である国民民主党の玉木雄一郎代表の応援など組織力を生かした選挙戦を展開したが、票が伸びなかった。
立憲民主党、国民民主党、公明党が推薦を決め、会派所属市議の擁立を目指しながら党本部の意向で断念した自民党も続いた。大村秀章愛知県知事も全面的な支援を表明。日本弁護士政治連盟愛知県支部などの各種団体も推薦を出した。盤石に映る体制に、陣営の市議は「これで負けるはずがない」と話した。
ただ、圧倒的な知名度を誇る河村たかし前市長との二人三脚の選挙戦を展開する広沢一郎さんを相手に、支持は広がりを欠いた。「河村前市長との選挙のようになっていた面がある」。選挙結果を受け、報道陣にそう振り返った。中盤以降は「三つの負担金ゼロ」として、給食費、敬老パス、がん検診の3施策の無償化を軸にし、選挙ポスターも貼り替えたが、情勢は変わらなかった。
ネット上で「敬老パスをなくそうとしている」などと広がった「デマ」への対応にも苦慮した。自身も交流サイト(SNS)での発信を強化したが、「SNSのデマが広がると、打ち消す手段がない。選挙妨害とさえ感じた」という。今後については「政治活動を続けるかも含め、白紙」と話した。
大塚さん支えた各党幹部は…
大塚さんを支援した各党の愛知県組織の幹部は、組織の力が票に結び付かなかった今回の結果を、既成政党への批判と受け止める...
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