環境Q&A
カシオの環境活動に対して、皆様から寄せられた主なご質問とカシオの回答を紹介します。
環境保全に対する取り組みについて
環境保全に対する理念や基本方針はどのようなものですか?
カシオでは、2021年、従来の環境ビジョン・方針を全面的に見直し、環境理念を再構築しました。
新たな環境理念は、最上位の「カシオグループ環境ビジョン」から「カシオグループ環境基本方針」、「カシオグループ環境行動指針」、各組織の個別の環境の取組みである「カシオグリーンターゲット2024」までを統合し、長期の方針から短期的な取組みまでを相互に関連付けて活動を推進しています。
環境保全活動の実績は?
1991年 | 副社長(当時)を委員長とするカシオグループ環境保全委員会を組織化 |
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1993年 | カシオ環境憲章および基本方針を制定するとともに、資材調達から回収・リサイクルまで実施すべき具体的施策を集めた、カシオ環境ボランタリープランを策定し、カシオグループ全体で環境保全活動の指針とした。 |
1994年 | 環境系コラボモデルとしてG-SHOCKのイルカクジラモデルを開始 |
1995年 | 環境パンフレット(環境報告書の前身)の発行 |
1997年 | ISO14001の取得開始 |
1999年 | 環境報告書の発行、カシオ環境行動目標(クリーン&グリーン21)の制定 |
2000年 | グリーン調達基準書の制定 |
2001年 | カシオグリーン製品開発ガイドライン制定とともにC.G.P.30活動を開始 |
2006年 | コーポレートレポート2006発行 |
2009年 | グリーンスター製品認定開始、カシオ環境ビジョン・環境宣言の制定、中長期温室効果ガス削減目標を含むカシオ環境行動目標第16版発行 |
2010年 | サステナビリティレポート2010発行 |
2011年 | カシオグループ生物多様性ガイドライン制定 |
2012年 | カシオ環境ビジョン 2050、カシオ環境宣言 2020として改訂 カシオグリーンスター・プランの制定 |
2015年 | 「カシオグループ紙の調達方針」を制定 |
2017年 | カシオ計算機(初台本社、羽村技術センター、八王子技術センター)でISO14001環境マネジメントシステムを統合 マテリアリティのうち、環境テーマとなる「低炭素社会の実現」「資源循環型社会の実現」「自然との共生」において取り組み推進のための委員会を設置 温室効果ガス削減の中長期目標改定 |
2018年 | 東京都水道局と「東京水道~企業の森」協定を締結し、「CASIOの森」活動を開始 |
2019年 | マテリアリティのうち、環境テーマの一つ「低炭素社会の実現」を「脱炭素社会の実現」に変更 |
2020年 | 葉山町と「プラスチックごみ削減のための連携に関する協定」を締結 当社温室効果ガス削減目標が「SBTi」の認定を取得および「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を表明 |
2021年 | 新たな環境理念として、「カシオグループ環境ビジョン」「カシオグループ環境基本方針」「カシオグループ環境行動指針」「カシオグリーンターゲット2024」を制定 RE100に加盟 |
2022年 | 山形県 東根市とプラスチックごみ削減に向けた協定を締結 長野県 駒ヶ根市・ケイティケイ株式会社と「プラスチックごみ削減のための連携に関する協定」を締結 日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)に加盟 |
1999年以降 環境報告書/CSR報告書/コーポレートレポート/サステナビリティレポートにて全て開示を行っています。
気候変動対策について
パリ協定への対応について教えてください。
パリ協定は、世界の気温上昇を産業革命前から1.5~2℃未満に抑制することを目標にしており、その達成のために今世紀後半には世界の温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることが掲げられています。これについて日本政府は中期目標として、2030年度の温室効果ガスの排出を2013年度の水準から26%削減することを定められました。
カシオは、2017年2月に新たな中期目標をその日本政府目標に整合した内容に改定しました。脱炭素化の実現のためには今後、さらに野心的な目標への引き上げが必要になる可能性もありますが、国際社会の動向を注視しながら適切に対応していきます。
> 脱炭素社会の実現
環境行動計画について
環境行動計画は策定していますか?また、その内容はどのようなものですか?
カシオでは環境のマテリアリティを特定した上で、長期的に目指す姿を設定するとともに、「カシオグループ環境行動指針」では、ライフサイクルの視点から、バリューチェーンごとに活動指針を設定しました。さらに、「カシオグリーンターゲット2024」は、環境の重要課題の長期的に目指す姿に基づき、各組織の機能に応じて設定する3年後の到達目標とKPIであり、明確な位置付けの中で推進されます。なお、この「カシオグリーンターゲット2024」の単年度の取組みが、ISO14001の活動となります。
> 環境マネジメント
環境リスク対策について
環境リスクに対する管理体制はどのようになっていますか?
生産拠点ならびに主要なオフィス拠点において施設管理に対するリスクマネジメントとして、ISO14001の規格要求事項である「緊急事態への準備および対応」に基づき、各拠点に規程・手順を定め、環境リスク対策を行っています。
製品に対するリスクマネジメントとして環境適合設計アセスメントを実施し、法規制順守状況、有害物質の使用状況及び省エネ、省資源、3R(リユース、リデュース、リサイクル)等の環境対応状況についての確認を実施しています。
環境配慮型製品について
環境配慮型製品について、どのような取り組みをしていますか?
カシオは、製品の環境負荷を最小にするため、企画、デザイン、設計の各側面から環境に配慮した製品開発を推進しています。環境適合製品を体系化し促進するため、1993年から「製品アセスメント評価」を開始し、新製品を対象に環境への影響を評価し、基準を満たした製品を「カシオグリーン製品」として認定を開始しました。
2009年には、特に優れた評価を得た製品を「カシオグリーンスター製品」として認定し、さらに2016年に、より高い環境性能を有した製品を「カシオスーパーグリーンスター製品」として認定しています。
グリーン調達(CSR調達)
グリーン調達の状況について教えてください。
各国の製品含有化学物質規制に対応した「グリーン調達基準書」を作成し運用しています。この基準は、国内外の生産拠点が調達する「製品を構成する部品、原材料」すべてに適用しています。
また法規制に基づいた化学物質含有率も管理しており、最新の環境法規制に対応した改訂版を適時発行し、グリーン部品調達率100%を継続しています。
廃棄物対策について
廃棄物対策について、どのような取り組みをしていますか?
生産拠点ならびに主要なオフィス拠点において現地法令に準拠した適正処理を進めています。廃棄物の発生量削減への取り組みとともに、再資源化率向上の取り組みを強化しています。
使用済製品のリサイクルについて
使用済製品のリサイクルについて、どのような取り組みをしていますか?
プリンターのトナー/ドラムセット、電子文具のインクリボン、リース品の回収・リサイクル
1999年より回収リサイクルを開始しています。
パソコン、二次電池の回収・リサイクル
2001年4月より、資源有効利用促進法の施行に伴い、パソコンおよび二次電池の回収・リサイクルシステムを構築しました。
- 事業所系パソコン
自社のリサイクル受付センターに受け付け、リサイクル業者に委託することにより回収・リサイクルを行っています。 - 二次電池
サービス交換した二次電池を回収し、一般社団法人JBRC指定のリサイクル会社へ返送しています。
小型家電リサイクルについてどのような取り組みをしていますか?
携帯電話、デジタルカメラ等の使用済小型家電に含有するレアメタル・リサイクルに関して、経済産業省・環境省が中心となり、研究会の発足、自治体での回収実証実験を経て、「使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律」として2013年4月1日施行されました。
製造業者(メーカー)に課せられる責務として「易解体性」及び「再生資源の利用」が求められています。カシオでは、工業会方針を確認しつつ、環境適合設計基準の見直しを行い、該当する製品について、事業部門とともに対応しています。また、2014年にJBMIA(一般社団法人 ビジネス機械・情報システム産業協会)から発行された「製品アセスメントマニュアル作成のためのリサイクル設計ガイドライン」の作成にも協力し、カシオの環境適合設計基準の考え方がその中に取り入れられています。
生物多様性の保全について
生物多様性の保全について、どのような取り組みを行っていますか?
カシオの生物多様性保全への取り組みは、1994年に開始したG-SHOCKの環境系コラボモデルである「イルカクジラモデル」から始まりました。
その後、2011年に「生物多様性ガイドライン」を策定し、これに基づいて活動を展開しています。2015年にはサプライチェーンでの間接影響に着目し「カシオグループ紙の調達方針」を定め、保護価値の高い森林の破壊等が疑われる紙製品の購入回避を進めています。
2017年からは、国内向け製品カタログの森林認証紙化を進めるとともに、国内事業所立地の調査で発見された希少植物等について社員有志による保全活動「見守り隊」を羽村技術センターと山形カシオ山梨事業所で開始しました。
2018年からは1994年に開始したウオッチでのコラボレーションモデルによる自然保護団体へのサポートを発展させるべく、自然保護団体の活動への社員参加を検討開始するとともに、生物多様性関連の社会課課題の理解を深めるため「荒川クリーンエイド」「CASIOの森」などへの社員有志を中心とする現場活動を開始しました。
2018年からは1994年に開始したウオッチでのコラボレーションモデルによる自然保護団体へのサポートを発展させるべく、自然保護団体の活動への社員参加を検討開始するとともに、生物多様性関連の社会課題の理解を深めるため、社員有志による「CASIOの森」の活動を開始しました。
2019年からは海洋プラごみ問題を現場から理解するためプラスチックごみを削減するためにリデザインしたラベルライター「Lateco」の関係部門を中心として「ふるさと清掃運動会in荒川」に4年連続で参加しています。
2022年からは、生物多様性の主流化に貢献するためWILD MIND GO!GO!の社内連携を本格的に開始しました。
詳しくは下のリンクから自然との共生のページをご覧ください。
> 自然との共生
環境関連情報の開示について
“環境にやさしい”など、あいまいな表現をしてはいませんか?表現の基準は策定していますか?
環境省より2008年1月に消費者にわかりやすい環境表示情報の提供を目的とした「環境表示ガイドライン」が発行されましたので、これらに準拠した「カシオ環境表示ガイドライン」をとりまとめ、運用しています。
クリーンエネルギー(再生可能エネルギー)の利用など、環境負荷低減に向けた取り組み
クリーンエネルギーの導入実績はありますか?
[製品]
- 1981年に太陽光発電で駆動する電卓SL-801を発売して以降、ソーラーセルを搭載した電卓、時計(ウオッチ、クロック)を多数開発し、製造販売しています。
- 一部のウオッチ製品では、バイオマスプラスチックを採用した部品が用いられています。
- 一般時計製品で従来用いられていたプラスチック梱包を見直し、主原料にリサイクルペーパーを使用した梱包材を用いる事で、プラスチック使用量を削減しました。
[事業所]
- 事業所への導入事例として、カシオヨーロッパ(ドイツ)にて2009年1月に新設した省エネビルに地中熱利用の空調システムを採用しています。
- カシオタイでは、工場設備の一部に、太陽光パネルで発電した電力を使用しています。
- 日本国内の主要拠点(カシオ計算機本社、羽村技術センター、八王子技術センター、カシオテクノ本社、カシオテクノ テクニカルセンター、カシオマーケティングアドバンス)で使用する電力は、2021年度中に、再生可能由来のものに切り替えました。
- カシオ計算機本社では、電力需要の比較的少ない夜間の電力を利用して蓄熱し、活動量の多い昼間の空調などに利用できる蓄熱システムを使用しています。