高速道路の保全・サービス
24時間365日、安全で、安心・快適な高速道路を支えるために
私たちは、安全を何よりも優先し、安心・快適な高速道路空間を提供することにより、お客さまに信頼していただけるよう高速道路の保全とサービスの充実に努めていきます。ご利用いただくお客さまに「今日も明日も走りたい」と感じていただきたい。そのためには、これまで以上に具体的に目に見える、そして何よりもお客さまに実感していただけるサービスを実現させることが重要だと考えています。
道路構造物などの点検
道路構造物などの変状を早期に発見し、迅速で適切な措置をおこない、長期的に良好な状態を保つための基本となるのは、道路構造物の点検です。
日々の巡回により、道路構造物の状態を確認しているほか、法令に基づき5年に1度、橋梁やトンネルなどの構造物を近接目視などにより詳細点検をおこなっています。
点検で損傷が確認された構造物は、補修計画を策定し、早期に補修をおこないます。
また、狭隘な場所にある橋梁など点検が困難な構造物の状態を的確に把握するために、新たな点検技術を積極的に採用します。
道路構造物の更新・修繕
高速道路リニューアルプロジェクトの実施
橋梁やトンネルなどの構造物を最新の技術を用いて補修、補強し、建設当初と同等またはそれ以上の性能や機能を回復することで、高速道路をこれからも長く健全に保つ「高速道路リニューアルプロジェクト」に取り組んでいます。
重量超過等違反車両の取締り強化
高速道路の構造物の劣化に多大な影響を与え、交通安全上重大な事故に繋がる恐れのある重量超過など車両制限令に違反する車両に対して、専門の取締り部隊による取締りや、常習違反者への「講習会」、「大口多頻度割引」の割引停止などを実施し、違反車両の撲減に取り組んでいます。
災害に強い高速道路づくり
災害時の緊急輸送路確保
災害対策基本法の一部改正を受け、大規模地震や大雪などの災害時に緊急車両の通行の妨げとなる放置車両や立ち往生車両を移動させる対策を強化しています。
2014年12月の岐阜県を中心とした豪雪時に、同法を高速道路で初めて適用し、立ち往生車両71台を移動することにより、通行ルートの早期確保や、緊急救援車両の通行支援に努めました。
荒天時の通行確保
2014年2月の関東・甲信地方の記録的な豪雪を受け、出控えを推奨する事前広報の拡充、雪道の安全走行への啓発活動の充実、除雪車両の事前配置の強化やロータリー除雪車の増強、位置情報システムの導入による効率的な運用など除雪体制の強化、関係機関との連携強化などに取り組み、大雪などの荒天時における円滑な通行の確保に努めています。
耐震補強
交通事故防止、交通安全対策
2020年以降、死亡事故件数が増加し続けており、停止車両へ衝突する事故、自動二輪が関係する事故などが多く発生しています。高輝度レーンマークなど重大交通事故の削減と走行環境の改善につながる「ハード対策」と、交通安全キャンペーンや高速道路交通安全セミナーの開催、安全走行や渋滞予測ガイドの提供など、安全啓発活動である「ソフト対策」を展開しています。
また、中央自動車道 多治見地区では、交通事故リスクの低減と交通容量の増加を目的に、登坂車線を走行車線に切り替える車線運用を試行導入しました。
死亡事故の経年推移
重大交通事故を防止するためのハード対策
高機能舗装
防護柵改良
高輝度レーンマーク
交通安全啓発活動などのソフト対策
逆走防止対策などの強化
重大事故の発生につながる高速道路での逆走防止のため、インターチェンジやサービスエリアに、大型矢印路面標示などの視覚的な対策、Uターン防止のラバーポールの設置など物理的な対策を実施しています。
渋滞対策
ボトルネック箇所の交通混雑緩和策の推進
渋滞が多発する箇所への対策として、交通混雑箇所への付加車線の設置や、新東名・新名神高速道路などの整備によるネットワーク形成を順次進め、ボトルネック箇所の交通混雑緩和を推進します。
不正通行などへの対応
不正通行などへの対応
強行突破などの不正通行やETC未課金車両への対策として、料金所に遮断バーや監視カメラを増設し、映像確認やデータの調査解析などによって車両を特定するなど、不正に免れた通行料金の徴収に努めています。
常習者や悪質者については、支払請求訴訟や警察への通報・捜査協力など強い姿勢で臨みます。
また、事故後の道路復旧に要する費用負担をその事故の原因者に求める原因者負担金について、確実な回収に取り組んでいます。
ETC2.0サービスの推進 ~「賢く使う」新たな料金施策~
「ETC2.0」は、高速道路通行料金の支払いだけではなく、渋滞回避や安全運転支援など、ドライバーにとって有益な運転支援サービスを提供しています。
当社では、ETC2.0サービスを活用して道路管理・渋滞情報の高度化をめざしており、安全運転支援技術の開発や混雑を緩和するための政策的な料金について関係機関と連携し検討を進めます。
また、関係機関とともにETC2.0車載器の普及支援に取り組みます。