国民保護の取組

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更新日 令和6年11月1日印刷

国民保護法(※)は、「武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律」に基づき、武力攻撃事態等において、国の基本的な方針に基づき、国、区市町村、関係機関と連携協力し、国民の生命、身体及び財産の保護、国民生活、国民経済に及ぼす影響の最小化を図ることを目的として整備された法律です。

※正式には「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」といいます。

内閣官房 国民保護ポータルサイト

「内閣官房 国民保護ポータルサイト」では、国民保護に関する法律や内閣官房の記者発表、弾道ミサイル落下時の行動や弾道ミサイル落下時の行動に関するQ&Aなどがご覧いただけます。是非、ご一読ください。

国民保護法で規定された避難施設

国民保護法では、武力攻撃事態等に備えて、国民保護法施行令で定める基準を満たす避難施設をあらかじめ指定することとなっており、東京都をはじめ全国の対象施設について、内閣官房国民保護ポータルサイト上で公表しています。

都で指定している避難施設の一覧は以下のとおりです。

緊急一時避難施設の指定について

令和6年4月1日以降、都が新たに緊急一時避難施設として指定し、内閣官房国民保護ポータルサイトにおいて未掲載の施設は以下のとおりです。

※緊急一時避難施設とは、ミサイル攻撃等の爆風などから直接の被害を軽減するための一時的(1~2時間程度)な避難施設であり、既存のコンクリート造り等の堅ろうな建築物や地下施設(地下街、地下駅舎、地下道等)を想定しています。

東京都国民保護計画

写真:東京都国民保護計画表紙
国民保護計画

東京都国民保護計画は、外国からの武力攻撃や大規模テロ等に際して、都が迅速・的確に皆さんを保護するためにあらかじめ策定する計画です。

1.想定する事態

攻撃の手段や規模により、武力攻撃や大規模テロ等の事態を想定しました。

事態 事態類型
想定する事態の一覧表
武力攻撃事態
  1. 着上陸侵攻
  2. ゲリラ・特殊部隊による攻撃
  3. 弾道ミサイル攻撃
  4. 航空攻撃
大規模テロ等
(緊急対処事態)
  1. 危険物質を有する施設への攻撃(ガス貯蔵施設等)
  2. 大規模集客施設等への攻撃(駅、列車、劇場等)
  3. 大量殺傷物質による攻撃(炭疽菌、サリン等)
  4. 交通機関を破壊手段とした攻撃(航空機による自爆テロ)

2.平素からの備え

都は、緊急時に避難や救援などの国民保護処置を実施するため、平素から組織・体制の整備、避難施設の指定、物資・資材の備蓄、ライフラインや鉄道等の危機管理の強化、訓練の実施のような備えを行います。

東京都が平素から備えていること

組織・体制の整備
  • 職員の参加基準などを定めるとともに、24時間即応可能な体制を整備します。
  • 防災行政無線やテレビ、ラジオなどを活用し、警報・避難の指示などを迅速・的確に伝える体制をつくります。
  • 避難住民の移動や物資の運送を行うため、運送事業者等との連携協力関係をつくります。
  • 広域的な避難などに備え、首都圏の九都県市をはじめとした広域連携を確保します。
避難施設の指定
  • 区域の人口などを考慮し、あらかじめ避難施設を指定します。
物資・資財の備蓄
  • 災害対策用の備蓄を活用します。また、新たに必要となる物資(薬剤や検知器等)を検討します。
ライフラインや鉄道等の危機管理の強化
  • 警察、消防と協力し、施設管理者による安全確保のための取り組みを促進します。
訓練の実施
  • 広く住民や事業者に参加を呼びかけ、区市町村、警察、消防などと連携協力し訓練を実施します。

3.住民の避難と救援

都は「東京都国民保護対策本部(本部長:知事)」を設置し、国や区市町村などの関連機関と連携協力して住民の安全確保に努めます。

警報の通知・伝達

都は、区市町村の防災行政無線やテレビ・ラジオを通じて、皆さんにすみやかに警報を伝えます。

イラスト:都は、区市町村の防災行政無線やテレビ・ラジオ等を通じて、速やかに警報を伝えます。防災行政無線やテレビ・ラジオ等に耳を傾け、落ち着いて指示に従ってください。

避難の指示

知事は区市町村長を通じて避難を指示します。指示の内容は避難準備の時間的余裕などにより異なります。
特に、島しょ部における避難は、交通手段が制約されることを考慮し、早めに全島民を本土へ避難させることを基本とします。そして、本土での生活の確保を含めた「全島避難の方針」を策定し、計画的に避難を実施します。

フロー図:知事は区市町村長を通じて、住民に避難を指示します。指示の内容は、避難準備の時間的余裕の有無などにより異なります。(1)避難準備の時間に余裕がある場合は、国及び都の避難の指示に従い、指示された避難場所に避難して下さい。(2)避難準備の時間に余裕がない場合は、国及び都の避難の指示の有無にかかわらず、家の中又は近くのコンクリート造りの建物内等に避難して下さい。さらに安全な場所に避難する必要がある場合は、都の避難の指示に従い、避難所等に避難して下さい。

避難住民の救援

都と区市町村は協力し、避難所の設置、食料や水の供給、健康相談などを行います。また、安否情報を収集し、皆さんに提供します。

イラスト:都は区市町村は協力し、避難所の設置、食料や水の供給、健康相談などを行います。また、安否情報を収集し、皆さんに提供します。都が行う国民保護措置の対象者は、通勤・通学者や観光で訪れている外国人などを含め、都内に居住・滞在する全ての方です。

4.被害の最小化

都は、国、区市町村、施設管理者などと連携協力して、武力攻撃等に伴う被害をできるだけ小さくします。

イラスト:ダムと警備員

電気・ガス・水道や鉄道施設等の安全確保、警備強化、立入制限などを行います。


イラスト:立ち入り禁止のビルと警察官

警戒区域設定による、区域内への立入制限及び禁止、退去命令を行います。


イラスト:ガスタンクとヘルメットをかぶった作業員

危険物、毒物、劇物、高圧ガス等の取扱所での製造等の禁止・制限などを行います。


イラスト:消火作業する消防隊員と子供を救助する消防隊員

消火、救助及び救急の活動を行います。

5.大規模テロへの対策

大規模テロ等に対応するため、都は平素から危機情報の収集や警戒、初動対応力の強化などに取り組みます。また、テロが発生したときは、直ちに、国、区市町村、警察・消防等関連機関と連携協力し、住民の避難や救援などを行います。

危機情報の収集、警戒

  • 常にテロの兆候や情報を把握し、必要な警戒を行います。

大規模集客施設(ターミナル駅・劇場等)の初動対応力の強化

  • 事業者等と協議し、危機管理体制や連携の強化、情報の共有化を図ります。

訓練の実施

  • 区市町村や事業者等と連携し、テロを想定した図上訓練や実働訓練を実施します。

写真:防護服をきて担架を移送する様子

現地連絡調整所を設置し関係機関の連携を確保
(写真は訓練の様子)

6.国民保護に不可欠な地域の協力

国民保護措置の実施には地域の協力が欠かせません。地域で助け合い「災害に対する備え」と「災害発生時の支援」を行いましょう。

自分自身で身を守る「自助」、地域で助け合う「共助」に基づきご協力ください。

地域の皆さんへのお願い

  • 都や区市町村が行う訓練に参加するなど、日頃からの備えを行ってください。
  • 不審者や不審物を発見したら、警察署や消防署などにすぐに通報してください。
  • 避難時は、高齢者や障害者など災害時要援護者を助けてください。
  • 避難先では、都や区市町村が行う飲食料の配給などにご協力ください。

事業所の方々へのお願い

  • 平素から施設の危機管理の強化に努めてください。
  • 警報や避難の指示が出されたら、従業員や施設内の人々への情報伝達・避難誘導を行ってください。
  • 突然、屋外で緊急事態が起きた場合は、施設内への緊急避難にご協力ください。

国民保護措置への協力は、強制ではなく自発的意思にゆだねられるものです。協力をしていただく場合の安全確保に、都は十分に配慮します。

7.国民保護に関するよくある質問

質問. 区市町村はどんな対応をするのですか?

(回答)
皆さんのお住まいの区市町村の職員などが、情報の伝達や避難誘導等を行います。区市町村も国民保護計画を作成、随時見直しを行っています。

質問. 警報は鳴るのですか?

(回答)
区市町村の防災行政無線等を通じて、警報のサイレンを鳴らし事態が迫っている(発生した)ことをお伝えします。
サイレン音は、国民保護ポータルサイトのホームページでお聴きいただけます。

質問. 家庭では何を備えたらよいですか?

(回答)
地震に対する備えと基本的に同じです。
携帯ラジオや数日分の飲食料、安否確認のための身分証(運転免許証等)など、各家庭の備えをもう一度ご確認ください。

質問. 私たちの自由や権利は保障されるのですか?

(回答)
国民保護措置の実施にあたっては、憲法の保障する国民の自由と権利を尊重し、制限を加える場合でも必要最小限の範囲で、公正かつ適正な手続きのもとに行います。
また、土地等の使用に係る損失補償や不服申し立てなどの権利・利益の救済も行います。

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このページに関するお問い合わせ

東京都総務局総合防災部
電話:03-5320-7891
メールアドレス:S0000041(at)section.metro.tokyo.jp (at)を@に変えて送信して下さい。

ID 1000418