ダイネーゼがサービスを展開している「カスタムワークス(CUSTOM WORKS)」はダイネーゼ製レザーアイテムを対象とした総合的なカスタムオーダーサービスだ。
「自分の身体にもっとフィットさせたい」
「既製品にはないカラーパターンを楽しみたい」
こうしたレザー製品に対するニーズに応えるのがカスタムワークスだ。レーシングスーツを扱うブランドの多くは、ライダーのニーズに合わせてスーツを製作するオーダーメイドプランを展開しているが、ダイネーゼのカスタムワークスは既存モデルをベースにして各部のサイズやカラーを自分好みにカスタムオーダーしていくことが特徴だ。
カスタムワークスではレーシングスーツ、レザージャケット、レザーパンツの3アイテムでベースモデルを用意している。現在オーダーが可能な製品は、レーシングスーツではワンピースで5モデル、ツーピースで2モデルの計7モデル。ワンピーススーツの中にはもちろん、エアバッグシステム「D-Air©」を搭載する2モデルも含まれている。
レザージャケットでは4モデル、レザーパンツでは3モデルがその対象で、現行ラインナップの中で計14モデルがカスタムワークスに対応している。
最新のカスタムワークスは店舗専用端末を必要とせず、誰でも簡単にWebブラウザ上で好みのカラーパターンをシミュレーションできるのが大きな特徴だ。専用サイトでは各部のレザー、シャーリング、ストレッチ、ダイネーゼロゴなどを用意された20種類のカラーから選んでブラウザ上の3Dモデルに反映できる。
3Dモデルにカーソルを合わせるとカラーパレットが出現し、任意のカラーをクリックすると3Dモデルにカラーが反映される。この繰り返しで好みのパターンを作る。
店頭には実際のカラーサンプルも用意されている。レーシングスーツの場合、牛革でもカンガルー革でも20種類のカラーパターンをチョイスできる。
追加料金とはなるが、肩、肘、膝の各スライダーにもオプションで豊富なカラーバリエーションが用意されている。
肩のスライダーには国旗のパターンもある。写真はイタリア国旗を選んだところ。追加料金もリアルタイムで計算されて、画面右下に総額が表示される。
現在のオーダープランでは、腕や脚など一部の部位で左右異なるカラーも設定できるので、例えばMotoGPのバレンティーノ・ロッシ選手のように右足と左足で膝下の配色を非対称にするといったことも可能なのだ。
このように、あらゆるパターンをブラウザ上で試せるとあって、実際に配色を始めてみるとこれが実に楽しい。カスタムワークスのサイトに入った瞬間から、ついつい時間を忘れて理想のレーシングスーツ作りに没頭してしまうこと請け合いだ。
サイトに表示される3Dモデルは実際の製品データを元にしているので、映し出されるシルエットや縫製パターンは実物とまったく同じ。色味のバランス、スーツ形状とのマッチングがどういう風に見えるのか、3Dモデルを360度回しながら確認できる。
カスタムオーダーでもっともユーザーメリットのあるサービスはサイズオーダープランだろう。カスタムワークスのサイズオーダープランでは全身25ヶ所をくまなく計測。創業以来ダイネーゼが蓄積してきた膨大な人体計測データに基づいて、ベースとなるスーツのどの部分を変えればその人にとって最適なウエアになるのかを導き出してくれる。
身体測定データのサンプル。身長、体重などの基本データはもちろん、腕・脚・首・胴の長さや太さを細かく測定する。
実際にカスタムワークスでユーザーがオーダーしたスーツ。SBKを走るカワサキライダーのスーツを参考にしたオリジナルの1着。
サイズオーダーの場合は専門知識を持つスタッフが車種やフィッティングの好み、合わせるブーツやグローブのタイプまで細かくヒアリングして最終仕様を決定する。
カスタムワークスの価格はレザースーツではサイズオーダーでベースモデルプラス10万円(税抜)、カラーオーダーでプラス8万5,000円(税抜)から。一般的なフルオーダースーツの価格を考えれば、ダイネーゼのカスタムオーダーが決して高いものではないということはすぐにお分かりいただけるはずだ。今回紹介したカスタムオーダーは全国のダイネーゼ正規販売店「ダイネーゼストア」で展開している。