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外貨MMFとは/ホームメイト
投資信託の中でも、極めて安全性が高いとされるMMF。このMMFの中でも近年、人気が高まっているのが外貨MMFです。それでは、外貨MMFとはいったいどのような金融商品なのでしょうか。
高い金利が魅力の外貨MMF
そもそもMMF(円MMFとも言う)とは、マネー・マーケット・ファンドの略で公社債や短期金融資産で運用される投資信託のことを指しており、この外国版が外貨MMFです。つまり外国の国債や公債、社債、短期金融商品(短期とは1年未満を指します)を対象とした投資信託のことで、外貨預金に似ています。また、この投資信託には株式を含まないという特性があります。
特にMMFはそもそも信用度の高い金融商品ですが、それゆえに金利が低いというデメリットがあった訳ですが、外貨MMFは年利の高さが顕著です。例えば、円建てのMMFの利率は概ね0.062~0.068%というところがほとんどです。これは、日本の銀行に普通預金していた場合の概ね0.02%だというのに似ています。つまり、日本の金利はとにかく安い。しかし、外国の金利は概ね日本より高い国が多いのが現状です。外貨MMFでの利率は、カブドットコム証券の2012年9月10日現在の利率を見てみると、米ドル0.18%、豪ドル2.90%、ニュージーランドドル1.93%、カナダドル0.60%、南アフリカランド4.15%と、どれも日本の普通預金よりも高金利であることが分かります。また、外貨MMFの場合は銀行の外貨預金よりも金利が高めに設定されていることがほとんどですので、外貨預金よりも有利な投資だということが言えます。
外貨MMFのメリットとデメリット
外貨MMFでは、金利が高いということの他にも様々なメリットがあります。例えば、外貨MMFは満期というのはなく、いつでも解約できます。そのため、外国為替が突如として大きく変動したというようなことが起きても、すぐに解約し、損失を最低限に抑えたり、利益を大きく増やせる可能性があります。また、外貨預金とは違って、外貨MMFは投資信託の一種なので、運用成果に応じて分配金を受け取ることになっており、毎月末に分配金が元本に加えられますから、利息を足された元本金がまた翌月利息を足されるという「複利効果」が得られる可能性があるのも、嬉しいところです。その上、外貨MMFは為替差益が非課税となり、確定申告も必要ありません。
とはいえ、デメリットもあります。一番のデメリットは「為替変動リスク」です。昨今程ではありませんが、外貨金融商品のすべての敵は「円高」です。解約時には、円に換えなければいけませんから、円高になればなる程、利益は下がります。また為替の変動は読みにくく、急激に変動することも珍しくないので、気を付けたいところです。また、通常の投資信託にはない、「為替手数料」が発生するという点も抑えておいたほうが良いでしょう。
それでも、外貨MMFは、ほぼ元本割れのしない金融商品として信頼度も高いので、これから投資を始めたいという人にとっては、スタートしやすい投資信託だということが言えます。