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中国銀行の事業内容/ホームメイト
著しい成長をみせる中国の経済を支えるために、多くの金融機関が事業を幅広く展開しています。ここでは、中国国内だけではなく、海外にも進出しながらその規模やサービスを拡大し続けている4大商業銀行のひとつである、「中国銀行」について紹介します。
中国銀行とは
北京に本社を置く「中国銀行」は、「中国工商銀行」に続き中国第2位の商業銀行です。国内の支店数は約1万店舗を上回り、海外でも800以上の支店を構えてそれぞれを営業拠点としています。総資産が11兆人民元を大きく上回り、世界の金融企業ランキングにおいて上位の常連となっています。
沿革
「中国銀行」の前身は1905年に設立された「大清戸部銀行」です。中華民国が成立したのちに孫文によって「中国銀行」と改名されました。
1912年には中央銀行となり中国の中心的金融機関として認可され、事業を展開しました。1928年には政府特別許可の国際為替銀行として本社が北京から上海へ移ることとなりました。1935年にはそれまでの銀本位制が廃止され、貨幣が発行されることになったことを受けて、中国国内の「交通銀行」「中央銀行」「中国農民銀行」とともに法幣発行業務を行なうようになりました。
1949年に共産党政権が成立すると、中国銀行は国有化されて主要部が北京に戻り中央銀行としての業務は「中国人民銀行」へと分離されました。
その後「中国銀行」は「中国工商銀行」、「中国農業銀行」、「中国建設銀行」とともに、4大商業銀行へと成長しました。
また、中国の国有銀行が抱える膨大な不良債権を圧縮するために、傘下の「中国銀行(香港)有限公司」を香港証券取引所に上場しています。中国や香港だけでなくマカオやその他の国や地域など800以上のネットワーク拠点を設け、グローバルな金融サービス事業を展開しています。2004年には「中国銀行」本体も国有銀行ではなくなり、有限公司組織となりました。
日本における中国銀行
1986年に外資系金融機関として、東京に代表所を設けたことで中国銀行の日本での事業がスタートしました。その後、大阪、横浜、名古屋、神戸などに支店を置き、外貨預金、貸付、両替、資金決済などのサービスを個人や法人に向けて提供しています。
また、日中間の金融サービスにおいて、橋渡し的存在として事業展開を行なうことで、在日中国系金融機関のトップ企業として業績を上げています。
ちなみに、日本においては、岡山に本店を置く「中国銀行」と名前やロゴが類似しているためにしばしば混乱を招くことがあります。岡山に本店を置く中国銀行の東京や大阪、神戸の支店には「本店 岡山市」の文字が加えられる他、上海進出を果たした際には銀行名を「日本CHUGOKU銀行」と変更することで混乱を防ぐようにしています。