上場企業・上場会社情報
上場企業の条件/ホームメイト
企業が資金を集めるために、株式を発行し売買します。自社の株式を株式市場で売買できるようになることが「上場企業になる」ということです。しかし、すべての企業が上場できる訳ではありません。厳しい審査を乗り越えた企業だけが、その資格を得ることができます。ここでは、上場企業になるための条件を紹介します。
上場企業になるための基準
誰でも買い物をするときは、信頼できる企業の製品を買いたいと考えます。会社の資金となる株式の場合も同じで、株主は安定した企業の株を買います。つまり、企業が上場するためには、自社が信頼のおける安定した会社であることを証明する必要があるのです。そのために、上場を希望する企業は株式を取引する証券取引所が定める厳しい条件をクリアしなくてはなりません。
上場までのプロセス
まず、上場したい企業が証券取引所に申請します。申請を受けた証券取引所は、その企業が発行する株数やその会社の時価総額、事業年数、創業資産など、その企業の様々な内容を審査します。
同時に、その企業の社内統制や管理システムが上場に見合っているかどうかもチェックし、その審査基準に見合わない場合は、何度も企業に対し修正を求めます。企業が申請してから上場できるまでには、一般的に2~3年程度かかります。
東京証券取引所の中でも、プライム市場、スタンダード市場、グロース市場などいくつかの上場市場がありますが、一番活発に取引が行なわれているプライム市場の審査基準の一部を紹介すると、次のような内容があります(審査基準の詳細は、東京証券取引所のホームページで確認できます)。
- 株主2,200人以上
- 流通株式等2万単位以上
- 時価総額250億以上
- 総資産額10億以上
このように大変厳しい審査基準がありますが、それでも上場を希望する企業は少なくありません。
上場してからも厳しい条件
上場企業に課せられる厳しい条件は、上場するときだけではありません。上場を果たした企業であっても、その後も財務状況の安定や基準を満たしているかどうかを定期的に報告する義務があります。この書類については一般にも公開され、企業に属さない一般人も閲覧することが可能です。長期間上場することができている企業は、安定していて信頼のおける企業という証明にもなりますが、財務状況が悪化したり、基準を満たさなくなったりした企業は、上場廃止を余儀なくされます。一度上場してしまえばその企業はずっと安泰という訳ではなく、上場してからも企業は努力をし続けることが必要なのです。