12月18日、中国・杭州で行なわれた今季最終戦ワールドツアーファイナルズに出場した日本代表選手が帰国。ランキング上位8名/8ペアのみが出場する今季の頂上決戦で、女子ダブルスの志田千陽／松山奈未、混合ダブルス渡辺勇大／東野有紗がグループリーグを突破して準決勝に進出。それぞれ準決勝で敗れたが、ベスト4の結果で2023年の国際大会を終えた。

下記は帰国後、囲み取材に応じた渡辺／東野のコメント。

渡辺勇大（左）＆東野有紗

――ベスト4に残ることができた。どんな大会だった？

渡辺　とてもいい経験ができたと思っています。

東野　課題が残る大会でしたけど、いい経験になったなと思います。

――手応えは？

渡辺　優勝をめざしていたので、なかなか厳しい結果にはなったと思いますけど、これが今の実力だと思っています。

東野　負けの数が多かったので（グループリーグで1勝2敗、準決勝で敗戦＝1勝3敗）、もうちょっと勝って決勝に行きたかったなというのもありますけど、たくさん試合ができたので、そこはよかったなと思います。

――今後も五輪レースが続く。来年に向けて

渡辺　またイチから作り直して、いいコンディション、いい状態で。来年、また国際大会を戦えることを自分自身も楽しみにしていますし、期待してくださる方々のために、一生懸命、頑張りたいなと思います。

東野　まだレースが続くので、悔いのないように、自分たちらしいプレーができるように頑張っていきたいです。

――年内の国際大会が終わった。今年1年の変化をどう感じているか

渡辺　厳しい1年になったかなと思っています。なかなか思うように勝てない大会も多かったですし。（成績が）安定していたとはいえ、決勝に行ったり、優勝したりという回数は、あまり多くなかったのかなという印象なので。そこが僕らの実力だと思うし、相手のレベルが上がってきている中で、僕らがそのレベルアップに追いつけていないというのを、しっかりと受け止めて、来年またステップアップできるようにやるだけだと思っています。

――特に改善したい部分は？

渡辺　やっぱり、1年を通して戦い抜く力とか、フィジカル面でどうしても劣ってしまうところは、最低限、自分は（力を）つけていかなければいけないところかなと思います。

――全日本総合は出場する？

渡辺　まだ少し考えていて。（コンディション次第？）そうですね、僕らから今言えることはあまりないです。

――コンディション管理の大変さも感じた1年だったと思うが、東野選手は改善したい点、強化したい点は？

東野　前半のスタートがすごくよくて、世界選手権までは、コンスタントにいい成績が残せてたり、優勝や準優勝も何回かありましたが、（シーズンの）後半は、モチベーションの維持、コンディションの維持がすごく難しいところがありました。このファイナルズで、勇大くん、ジェレミーさんとも話し合って、また来年から頑張っていこうという話ができたので、また来年に向けて。まだ、たくさん課題はありますけど、また中国ペアに勝てるように、自分自身も体を作り直していきたいなと思います。

――準決勝後に「劣勢の場面での攻撃力を上げなければいけない」と話していたが？

東野　（劣勢時に）前衛で自信を持ってプレーすることができなかったり、球が浮いてしまったり、相手の選手の勢いにちょっと引いてしまったりする部分があった。自信を持ってプレーできたり、勇大くんに自分の今の気持ちをしっかり伝えて、「こうしていこう」と話すことが大事かなと思います。

渡辺　練習あるのみです。

――パリ五輪まで7カ月ぐらい。どのような時間にしたいか

東野　もう7カ月しかないんだなと思います。レースで言うと4月までで、そこからは（五輪の）シード権の争いなので、まだパリ五輪まではちょっと時間があるかなとは思いますけど、パリ五輪で自分たちらしいプレーができるように、このレースを大事にしていきたいなと思います。

――混合複は以前よりライバルが増えて混戦になって来ているが、その中でも中国のエースは勝ち続けている。どう感じている？

渡辺　すごいなと思います。実力も間違いなく抜けているだろうし。そこでしょう。結局、頼るべきものが自分しかなくなったときに、自分の力を発揮して、彼らはいつも勝っていると思うので、確実な力というのがあるのではないかなと僕は思っています。

東野　勝ち続けられる人は、本当にすごいと思います。素直に、本当にすごいなという言葉しか出てきません。

写真／平野貴也