全球データを毎日収集&API公開によるオープンプラットフォーム構築を目指す
株式会社アクセルスペース(本社:東京都千代田区、代表取締役:中村友哉)は、2015年12月10日、地球観測画像データのプラットフォーム「AxelGlobe」について発表いたしました。
「AxelGlobe」では、アクセルスペースが整備する超小型衛星群によって地球上の全陸地の約半分、人間が経済活動を行っている地域のほぼ全てを毎日撮影、画像データを蓄積し、過去から現在にわたるデータを分析することで、未来予測に繋げていくことを目指します。更に自社衛星画像だけでなく、オープンプラットフォームとして、航空写真などの精度の異なる画像データ、気象などの非画像データの組み合わせによる広範な解析基盤を実現するとともに、データにアクセスするAPIを公開し様々な事業者が独自のアプリケーションを開発できる体制を整え、衛星データのビジネス活用を広げていくことを目指します。
アクセルスペースでは、「AxelGlobe」のための画像を取得する超小型衛星「GRUS(グルース)」を、2017年から2022年にかけて50機打ち上げる計画です。その第一弾として、2017年には3機の打ち上げを予定しています。今回の打ち上げに関して当社は、シリーズA投資ラウンドで19億円の資金調達を完了するとともに、スカパーJSAT株式会社、三井物産株式会社、株式会社ウェザーニューズと業務提携に向けた覚書を締結しています。
画像データ市場での活用例
・産業情報(小売業、地図、金融など):地上の経済活動の統計データによるマーケティング活用
・農業(生産者、流通業者など):画像解析による農作物の収穫高などの算出、精密農業への利用
・資源エネルギー(モニタリングなど):広域にわたるパイプラインのモニタリング、遠隔地にあるプラントの監視・管理
・森林(政府、生産者など):森林伐採状況などの監視・管理、森林資源の把握
地球観測用超小型衛星「GRUS(グルース)」について
・質量:約80kg
・高性能光学望遠鏡を搭載し、地上分解能2.5m、撮影幅50km以上の画像を取得
アクセルスペースについてー「宇宙は、使う時代。」
アクセルスペースは、世界初の民間商用超小型衛星の開発・運用を行った、民間宇宙ビジネスのパイオニア企業です。これまでの宇宙開発のあり方は、莫大な予算を必要とし国家プロジェクトを前提とする、民間にとっては手を出せない領域でした。当社では「超小型衛星」という新しいツールを活用することで、コストを従来の100分の1にして民間投資を活発化させ、宇宙利用を一気に拡大させたいと考えています。海外では既に活発化しつつある「宇宙をビジネスの場に」という流れを、日本でも確実なものとし、宇宙から得られた情報を世界中の人々が日々当たり前のように利用する社会の実現を目指していきます。
・2013年11月 世界初の民間商用超小型衛星「WNISAT-1」打ち上げ成功
・2014年11月 地球観測ビジネス実証用超小型衛星「ほどよし1号機」打ち上げ成功
・2016年春 北極海観測用超小型衛星「WNISAT-1R」打ち上げ予定
・2017年 AxelGlobe向け超小型衛星「GRUS」3機を打ち上げ予定