祈りの旅:朝日新聞デジタル

祈りの旅

 「象徴」として、国民を思い、国民のために祈る――。国内外の戦地へ、自然災害の被災地へと、天皇、皇后両陛下が平成を通じて歩み続けた「祈りの旅」をたどります。

天皇、皇后両陛下の歩み

1933年
(昭和8年)
昭和天皇・香淳皇后の第1皇男子として皇居で誕生。名前「明仁」、称号「継宮」(天皇陛下)
満1歳の天皇陛下=1934年
1934年
(昭和9年)
正田英三郎・富美子夫妻の長女として東大付属病院で誕生(皇后さま)
クマのぬいぐるみと遊ぶ、1歳の正田美智子さん=1935年
1937年
(昭和12年)
3歳で両親と別れ赤坂離宮内の東宮仮御所に(天皇陛下)
1941年
(昭和16年)
太平洋戦争始まる
1945年
(昭和20年)
終戦。同年11月、疎開先から帰京(天皇陛下)。46年に日本国憲法公布。天皇は「象徴」に
1952年
(昭和27年)
学習院大学政経学部政治学科に入学。成年式、立太子の礼(天皇陛下)
1953年
(昭和28年)
聖心女子大学文学部外国語外国文学科に入学。57年、同大卒業(皇后さま)
1957年
(昭和32年)
お二人が軽井沢の親善テニスで出会う。翌58年、皇室会議が婚約決定。「平民皇太子妃」誕生で「ミッチーブーム」に
テニスコートのベンチで語らう皇太子さま、正田美智子さん=1958年
1959年
(昭和34年)
結婚式。馬車パレードの沿道に53万人
皇太子さまと正田美智子さんの「結婚の儀」が皇居・賢所で行われた。この後、皇太子ご夫妻は皇居から「ご成婚祝賀パレード」をして、東京・青山の新居・東宮仮御所に向かった=1959年
1960年
(昭和35年)
長男・浩宮徳仁親王誕生。日米修好100年で訪米。夫妻では初の外国訪問
誕生50日を迎え、賢所皇霊殿神殿に謁するの儀を迎える浩宮さまを抱く和装の美智子さまとそれを見つめる皇太子さま=1960年
1963年
(昭和38年)
流産で入院(皇后さま)
1965年
(昭和40年)
次男・礼宮文仁親王誕生
1969年
(昭和44年)
長女・紀宮清子内親王誕生
1975年
(昭和50年)
お二人が国際海洋博開会式で沖縄訪問。「ひめゆりの塔」で火炎瓶を投げられる
皇太子ご夫妻時代の天皇、皇后両陛下はひめゆりの塔に花を捧げた後、過激派の男に火炎瓶を投げつけられた=1975年、沖縄県糸満市、沖縄タイムス提供
1988年
(昭和63年)
昭和天皇が病床についたため、国事行為を全面代行へ(天皇陛下)
1989年
(平成元年)
昭和天皇逝去(87歳)に伴い即位。翌1月8日、「平成」に。翌90年11月に即位の礼と大嘗祭
1991年
(平成3年)
お二人が雲仙・普賢岳噴火被災地を慰問
1992年
(平成4年)
お二人が中国を訪問
1993年
(平成5年)
お二人が沖縄県へ。歴代の天皇として初の訪問。皇后さま、誕生日に倒れ一時声を失う
1994年
(平成6年)
お二人が硫黄島、父島、母島を訪問し戦没者を慰霊。お二人が米国訪問
1995年
(平成7年)
お二人が阪神大震災の被災地を見舞う。お二人が戦後50年の慰霊で長崎県、広島県、沖縄県、東京都慰霊堂に
2003年
(平成15年)
天皇陛下、前立腺がん摘出手術。お二人が奄美群島復帰50周年で鹿児島へ。陛下は即位後の全都道府県訪問を達成
2005年
(平成17年)
お二人が戦後60年でサイパン島訪問
2011年
(平成23年)
天皇陛下、東日本大震災で国民向けビデオ・メッセージを発表
2012年
(平成24年)
天皇陛下、心臓の冠動脈バイパス手術を受ける
2015年
(平成27年)
お二人が戦後70年にあたり太平洋戦争の激戦地パラオを訪問
2016年
(平成28年)
天皇陛下、退位の意向をにじませる「お気持ち」を表明
天皇陛下のお気持ちを示したビデオメッセージが流れる街頭の大画面を見上げる通りかかった人たち=東京・新宿
2018年
(平成30年)
お二人が在位中最後の沖縄県訪問。日本最西端の与那国島を訪問
2019年
(平成31年)
  • 4月1日、
  • 新元号「令和」発表
発表された新元号「令和」を伝える号外を求める人たち=東京・新宿
  • 4月10日、
  • 両陛下結婚60年祝賀
結婚60年の祝賀行事を終え、退出する天皇、皇后両陛下
  • 4月30日、
  • 退位
  • 5月1日、
  • 皇太子さまが新天皇に。新元号施行
公開
2019年4月19日
取材
北野隆一、島康彦、多田晃子、中田絢子、緒方雄大
企画・構成
林幹益、富岡崇
デザイン・制作
小倉誼之、宇根真(朝日新聞メディアプロダクション)
写真
朝日新聞社、ロイター