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ホルンのリップスラーで音がきれいに出せるようになる プロが教える練習法



ホルンの演奏で欠かせないのが、運指を変えず、息や口の形を変化させるだけでいろいろな音を出すリップスラーの練習です。
音域の広いホルンは、曲の中で1オクターブ半の音域をスラーでつなげる場面もでてきます。リップスラーをマスターすれば、より細かく息のコントロールができるようになり、音の命中率も上がり、離れた音への跳躍がしやすくなります。

吹奏楽の オンラインレッスンサービス「コジンレン」では、講師の東京佼成ウインドオーケストラホルン奏者・小助川大河さんが、リップスラーを上達させるための練習法を丁寧に教えてくれています。


講師紹介 小助川大河さん

東京佼成ウインドオーケストラ ホルン奏者/ワイマール・フランツリスト音楽大学卒業/愛知県立芸術大学卒業/猫好き


①音の高さごとに必要な口の動きを探って息のスピードをコントロールしよう

ホルンの演奏では、出したい音の高さによって、必要な息のスピードは違ってきます。
音同士が近ければ近いほど、音の違いを出すのに繊細な息のコントロールが必要になります。

息のスピードをコントロールするためには、上下唇の息が出るところ(アパチュア)や、歯の隙間・口の容積のコントロールが非常に大切です。

高い音になればなるほど速いスピードの息が必要になり、逆に音が下がるときには息をゆっくり吹く必要があります。
上と下の歯の開き具合や、口の容積を広くすると息もゆっくりになるので、気持ちよく音が下がれるはずです。必要以上に開いたり、逆に閉じすぎたりしているとうまくいかないので、自分で良い具合を探しましょう。


ホルンのリップスラーについて説明する東京佼成ウインドオーケストラの小助川大河さん

②タンギングしないで瞬時に音を変えられるようになろう

リップスラーでは、タンギングをするのはスラーがかかっている最初の音だけです。

練習する際は、まずはタンギングをせずに音を変えられるようになることが目標です。それができるようになったら、音の変わる瞬間をきれいにすることを目指しましょう。

息のスピードのコントロールに時間をかけすぎていると、音の変わる瞬間がだらしなくなってしまいます。息のスピードを瞬間的に変えることができるようになると、音がきれいに出せるようになります。

③だんだん速さをあげて譜面通りのリップスラーができるようになろう

リップスラーは、短い間にいくつも音を変えなければならない譜面は、難易度が高めです。

最初は間に少し音が入っても良いので、やりやすい速さで吹いてみて、だんだんスピードアップしていき、瞬間的に息のスピードを変えて譜面通りのリップスラーができるようにしていきましょう。

ホルンのリップスラーを実演する東京佼成ウインドオーケストラの小助川大河さん

ホルンのリップスラーの練習のポイント

  • 始めはタンギングせずに音を変えることを目指す
  • 音を狙い通りに出すために、瞬間的に息のスピードを変えられるようにする
  • 最初は間に不要な音が入ってもいいので、徐々に速度をあげながら息をコントロールする力をつけていく

ホルンのリップスラーで狙い通りに音を出すためには、繊細な息づかいや口の容積の調整が必要です。
始めはなかなかきれいに音が変わらず、間に余計な音が入ってしまうかもしれませんが、自分のやりやすい速度で何度も練習していけば、徐々に上達していきます。

コジンレンのレッスン動画では、小助川さんが譜例を演奏しながらリップスラーについて解説してくれています。ぜひ動画を見ながら練習してみてください。



コジンレンは、朝日新聞社が運営する吹奏楽のオンラインレッスンサービス。初心者から上級者向けまで、プロが教える楽器ごとのレッスン動画とオリジナルの楽譜で、毎日レッスンを受けられます。

「演奏経験のない楽器の指導に自信がない」「費用が高くて外部講師を頻繁によべない」「曲練習に追われて基礎練習ができない」など、吹奏楽部が持つ悩みに応え、生徒ひとりひとりが自分のペースで練習して、基礎的な力をつけることができます。練習がどれぐらい進んだか、顧問の先生と管理画面で共有することもできます。


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