自動車販売復調も訪日客の消費が一服 7~9月期のGDP、伸び鈍化
内藤尚志
2024年7~9月期の国内総生産(GDP、季節調整値)1次速報は、物価変動の影響をのぞいた実質で直前の四半期(4~6月期)より0.2%増えた。2四半期連続のプラス成長で、この状態が1年間続くと仮定した年率換算は0.9%増。自動車や飲料がよく売れたが、輸出の伸び悩みなどが響き、4~6月期(年率2.2%増)より成長率は鈍化した。
内閣府が15日発表した。GDPの5割超を占める個人消費は0.9%増えた。2四半期連続のプラスで、伸び率も4~6月期の0.7%から拡大した。一方、設備投資は0.2%減り、2四半期ぶりに減少に転じた。プラントの発注や半導体関連が振るわなかった。
サービスの輸出に計上される訪日客の消費にも一服感が出て、13.3%減った。減少は9四半期ぶり。この結果、輸出全体は0.4%増と、小幅な伸びにとどまった。
7~9月期は、春闘で決まっ…