松本人志さんが訴えを取り下げ、文春側も同意 「性加害」めぐる報道

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 お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志さん(61)から性加害を受けたとする女性2人の証言を報じた週刊文春の記事をめぐり、松本さんが発行元の文芸春秋などに5億5千万円の損害賠償と訂正記事の掲載を求めた東京地裁の訴訟は8日、松本さん側が訴えを取り下げ、文春側も同意した。訴訟はこれで終結した。

 松本さんは訴え取り下げ後の同日夕、代理人弁護士の事務所ホームページや自身のX公式アカウントで謝罪の趣旨を含むコメントを発表した。

 会合に参加した女性への強制的な性的行為など週刊文春に報じられた内容について、松本さんは「直接に示す物的証拠はないことを確認した」と説明。一方で、これまで自身が参加した会合の中で「不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいたとすれば率直にお詫(わ)びする」と述べた。訴えの取り下げに関し、相手側との金銭の授受は「一切ない」とも説明した。

 週刊文春は昨年12月、女性2人が2015年の異なる時期に松本さんらと東京都内のホテルで飲食した際、松本さんから「俺の子ども産めるの」などと迫られ、キスや口淫などの性的な行為を強いられたとする証言を報じた。松本さんは「事実無根」と反論。所属する吉本興業は松本さんの活動休止を発表した。

 今年1月、松本さんは文春側を提訴した。訴訟で、性的行為を強要したという客観的証拠はないのに女性側の証言を一方的に取り上げたとし、「ずさんな取材」と主張。多数のテレビ番組出演を休止せざるを得なくなったことへの慰謝料などの支払いを求めていた。

 関係者によると、松本さん側と文春側は今夏以降、訴訟手続きを進める一方、訴訟外でも協議を続け、8日に松本さん側が訴えを取り下げ、謝罪の趣旨を含むコメントを発表することで合意したという。

     ◇

 松本人志さんのコメント

 これまで、松本人志は裁判を進めるなかで、関係者と協議等を続けてまいりましたが、松本が訴えている内容等に関し、強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認いたしました。そのうえで、裁判を進めることで、これ以上、多くの方々にご負担・ご迷惑をお掛けすることは避けたいと考え、訴えを取り下げることといたしました。

 松本において、かつて女性らが参加する会合に出席しておりました。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます。

 尚(なお)、相手方との間において、金銭の授受は一切ありませんし、それ以外の方々との間においても同様です。

 この間の一連の出来事により、長年支えていただいたファンの皆様、関係者の皆様、多くの後輩芸人の皆さんに多大なご迷惑、ご心配をおかけしたことをお詫びいたします。

 どうか今後とも応援して下さいますよう、よろしくお願いいたします。

(松本さんのX公式アカウントの投稿から)

     ◇

 週刊文春・竹田聖編集長のコメント

 本日お知らせした訴訟に関しましては、原告代理人から、心を痛められた方々に対するお詫びを公表したいとの連絡があり、女性らと協議のうえ、被告として取下げに同意することにしました。

 なお、この取下げに際して、金銭の授受等が一切なかったことは、お知らせのとおりです。

(「文春オンライン」から)

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    松谷創一郎
    (ジャーナリスト)
    2024年11月8日20時9分 投稿
    【視点】

    今回の結末は、松本人志さんがあえて「玉虫色の決着」を選択したものと見ることができます。両者の声明からは、事実関係やその認識について明らかになったことは多くないのが現状です。 とくに注目すべきは、今年1月に「事実無根なので闘いまーす」と宣言

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    吉川ばんび
    (作家・コラムニスト)
    2024年11月8日23時57分 投稿
    【視点】

    一部報道では「松本氏が女性側に謝罪」と強調されたため、一見松本氏が性加害の事実を認めたようにも見えますが、要するに松本氏側としては「性的強要があったとする証拠もなく、女性の訴えに対して否認する立場に変わりはないが、芸能界復帰に向けて”形式上

    …続きを読む