「めっちゃうまい」と自信 村に移住した夫婦が育てる「コッコ」の卵

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西江拓矢
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 ココココ、コケッーココッコ。和歌山県田辺市龍神村の「とりとんファーム」。緑に囲まれた平飼い鶏舎で、にぎやかな鳴き声が響く。村に移住してきた石﨑源太郎さん(50)と妻の亜矢子さん(40)が2018年、自分たちで鶏舎を建ててゼロから始めた養鶏場だ。

 堺市出身の源太郎さんは調理関係、精肉店勤務など様々な職を経験。リーマン・ショックで「雇い止め」にあったことをきっかけに都会での暮らしに疑問を持った。「自給自足できたらいいんじゃないか」と思い立ち、鶏や豚を飼う有田川町の農場で研修。そこで出会った亜矢子さんと独立を決意した。亜矢子さんが龍神村で働いたことがあり、知り合いもいたことから、村への移住を決めた。

 周辺に養鶏は少ない地域だが、「ライバルが多いとパイの奪い合い。むしろチャンスと思った」と源太郎さん。生い茂った草を刈り、資材を買い、自分たちで鶏舎を建てた。立ち上げ時は失敗や苦労も多く、「毎日けんかばっかりでした」と亜矢子さんは振り返る。

「エサを買うお金もなかった」…

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