オーストリア総選挙、反移民の右翼が初の第1党に、ロシア寄り姿勢も
ワルシャワ=寺西和男
29日投開票のオーストリアの総選挙(国民議会、定数183)で、反移民などを掲げる右翼政党「自由党」が初めて第1党になった。一方、過半数には届かなかったため、自由党主導の連立政権が発足するかが今後の焦点だ。欧州では移民流入や物価高などの生活への不満を背景に右翼政党が支持を広げており、欧州連合(EU)の政策やウクライナ支援にも影響を及ぼす可能性がある。
内務省が発表した暫定結果によると、自由党は得票率29.2%で58議席を獲得。前回に比べて議席数をほぼ倍増させた。ネハンマー首相の中道右派「国民党」は26.5%で前回より19議席少ない52議席、中道左派「社会民主党」は21.0%で同1議席増の41議席だった。1956年に元ナチス党員らが設立した自由党が第1党になるのは結党以来初めてのことだ。
「有権者は今日、この国でこ…