中国に理想の教育示したトットちゃん 黒柳さんが北京で送ったエール
俳優の黒柳徹子さん(90)の著作「続 窓ぎわのトットちゃん」の中国語版が刊行された。絶大な人気を誇る前作のファンらがさっそく手を伸ばしている。5月末には黒柳さん自らが北京を訪れ、読者らと交流。本物のトットちゃん(小豆豆)の登場に、中国のファンが大いに沸いた。
トットちゃんこと黒柳徹子さんがトモエ学園での思い出を描いた「窓ぎわのトットちゃん」は1981年に出版された。各国で翻訳され、世界の総発行部数は約2600万部。そのうち約1700万部が中国で発行された。「続 窓ぎわのトットちゃん」の中国語版は今年5月に刊行された。
「人との関わりがあって私が前進することができたように、『続 窓ぎわのトットちゃん』が、日本と中国の関わりの中で何かお互いを理解するきっかけになってくれたらうれしい」
黒柳さんは5月30日、北京の書店で開かれた出版記念イベントで小中学生や出版、教育関係者ら約150人に語りかけた。
子どもの個性を大切にする小林宗作校長や友人たちとの思い出が生き生きとつづられた前作は、中国では「窓辺的小豆豆」というタイトルで訳されて大ベストセラーに。息長く読み継がれており、子どもから大人までファン層は厚い。
ファンを勇気づけた言葉
「この本に書いたように、私…
- 【視点】
窓ぎわのトットちゃんが通ったようなオルタナティブな学校が、中国でも設立され始めた時期はあったが、イデオロギー教育が強化される昨今、そうした学校の存在は危ぶまれ、閉鎖に追い込まれた学校もある。安定した職業として公務員などが人気の職業となり、大
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