第7回女性兵士はジェンダー平等の象徴なのか? 佐藤文香一橋大教授に聞く

有料記事戦争とジェンダー

聞き手・伊藤和行
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 世界で起きている戦争で、女性兵士の姿をよく見かけるようになりました。自衛隊も女性自衛官の採用を増やしています。ジェンダー平等の流れと素直にとらえていいのでしょうか。戦争とジェンダーを研究する佐藤文香・一橋大教授に詳しく聞きました。

 ――ロシアによるウクライナ侵攻だけでなくイスラエルによるガザ侵攻でも、女性兵士の姿をSNSやメディアでよく見かけます。この状況をどうみていますか。

 ウクライナ侵攻後、女性兵士の存在がグローバルに注目されるようになりました。ウクライナでは軍に所属する女性は6万人を超えたと言われています。この増加には、二つの背景があると考えます。

 世界では戦闘が続き、女性も兵士となっています。暴力や抑圧に苦しむ人も絶えません。戦争が人々に及ぼす影響とは。戦争とジェンダーについて考える研究者や平和活動に尽力する識者らに聞きます。

 一つは、戦争の長期化でウク…

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この記事を書いた人
伊藤和行
那覇総局長
専門・関心分野
沖縄、差別、マジョリティー、生きづらさ
Think Gender

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男女格差が主要先進国で最下位の日本。この社会で生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。性別に関係なく平等に機会があり、だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダー〈社会的・文化的に作られた性差〉について、一緒に考えませんか。[もっと見る]