上陸禁止の白浜の無人島で自然を観察 京大の実験所が参加者募集
勝部真一
京都大学フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所(和歌山県白浜町)が公開ラボ・施設見学「白浜の海の自然と発見」(10月21日開催)の参加者を25日から29日まで募集する。白浜沖にある上陸禁止の無人島「畠島」の自然を観察できる貴重な機会だ。
同実験所は1922年に創設。昭和天皇行幸1周年を記念し、30年に水族館を併設するなど、多くの研究者や地元の教育機関、観光客に幅広く利用されている。
畠島は沖合約600メートルの田辺湾に浮かぶ2・6ヘクタールの無人島。60年代に観光開発が計画されたのをきっかけに68年に国が買い取り、実験所が管理して研究・教育目的以外での上陸を禁止している。島には実験所の分室があり、半世紀ほど前に、当時の研究者が島の地図や貝類などの名前を書いた黒板が消されずに残っている。
10月21日に開かれる公開ラボ・施設見学は午前9時から午後0時半までの予定。同実験所などの歴史や役割について紹介した後、研究実習船で移動し畠島に上陸。生物や地形などを観察し、分室も訪れる。帰所後、水族館を見学する。
高校生以上で定員20人(申し込み多数の場合は抽選)。参加無料。25~29日に同実験所サイト(https://www.seto.kyoto-u.ac.jp/smbl/)にある応募フォームかファクス(0739・42・4518)で申し込む。問い合わせは瀬戸臨海実験所(0739・42・3515)。(勝部真一)