大たいまつ100本に炎、富士の夏終わる 吉田の火祭り
池田拓哉
日本三奇祭の一つともされ、富士山麓(さんろく)に夏の終わりを告げる「吉田の火祭り」が26日夜、山梨県富士吉田市上吉田の国道139号(富士みち)であった。
吉田口登山道につながる約2キロの国道に沿って、高さ約3メートル、直径約90センチの大たいまつ約100本が並べられた。午後6時半ごろに点火が始まり、周囲が炎のオレンジ色に染まると観光客らから歓声があがった。
450年以上前から伝わるとされる山じまいの神事。北口本宮冨士浅間神社と諏訪神社の例祭で「鎮火祭」とも呼ばれる。富士山の噴火を鎮め、登山者の安全に感謝する意味が込められているという。
同市内の会社員、加藤陸さん(22)は「友達と一緒に火を見ないと夏は終われません」と話していた。(池田拓哉)