「ロシアのサイバー攻撃に備えを」 IT立国エストニア首相呼びかけ
エストニアのカヤ・カラス首相は4日、シンガポールで開かれている「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」(英国際戦略研究所主催、朝日新聞社など後援)のセッションで登壇し、ロシアからのサイバー攻撃に備え、「サイバーセキュリティーへ投資を」と呼びかけた。
エストニアは1991年に旧ソ連から独立したバルト三国の一国。早くから行政手続きの電子化を進め、「スカイプ」などを生んだIT立国として知られる。一方で、2007年にはロシアからとみられる大規模なサイバー攻撃を受け、政府のウェブサイトや銀行のシステムがストップした経験がある。
カラス首相は「07年にロシアからサイバー攻撃を受けた。そこで学んだのは、サイバーセキュリティーにしっかりと投資し、回復力を構築することだ」と強調した。「ウクライナも同じ教訓を得ている。ウクライナが現在も市民に公共サービスを提供することができているのは、近年サイバーセキュリティーに多大な投資と構築を行ってきたからだ」とも述べた。
「ウクライナでの戦争が終わ…
- 【視点】
私が主に研究しているのはロシア、ウクライナ、ベラルーシの3国である。 このうち、ネットをめぐって、近年最も極端な状況に直面したのが、ベラルーシだった。2020年8月の大統領選で、独裁者ルカシェンコが国民に駄目出しをされ、全国民的な脱ルカシ
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