かんたん筋トレで体を守ろう カーブス体験とAG座談会 | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]
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かんたん筋トレで体を守ろう カーブス体験とAG座談会

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40代と50代、Aging Gracefully(=AG)世代の女性たちは家事や仕事で毎日忙しく、運動不足になりがちです。そんなAG世代の女性6人が、「女性だけの30分フィットネス カーブス」を体験。筋力トレーニング(筋トレ)の重要性についても学び、その感想や気づいたことを語り合いました。

体験会は8月上旬、平日の午後に「カーブス戸越」(東京都品川区)で行われました。カーブスに初めて足を踏み入れるという参加者ばかりで少し緊張気味でしたが、中に入ると、コーチがにこやかに迎えてくれました。

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6人は店内でTシャツとズボンに着替えて集合。事業開発本部ナレッジマネジメントチーム兼『カーブスマガジン』編集部統括マネージャーの小俣惠さんから、プログラムの説明を受けました。

運動用のマシンは全部で12台。1台のマシンで30秒運動したら、隣のボード上で30秒の足踏み(有酸素運動)をして、次のマシンで30秒、ボード上で足踏み30秒……という流れで2周します。最後に6分間のストレッチをして、計30分で終わります。

「買い物ついでに来ていただいて、2周するプログラムです。同じ運動が続かないようになっていて、一部の筋肉に負担がかかりすぎずに全身を無理なくバランスよく鍛えられる仕組みです。マシンが簡単なので痛みがある方、運動が苦手な方でも安心して使っていただけます。8分ごとに心拍数を測って、脂肪燃焼に適したペースで運動できているかを確認します」と小俣さん。

中でも、「脂肪燃焼効果はウォーキングの3倍」という言葉に、6人は「おーーーっ!」と歓声を上げました。

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まず、全12種類のマシンの正しい使い方と、意識するポイントをコーチに教わりました。たとえば、体をひねって脇腹の筋肉を鍛えるマシンでは、「腰から下を動かさないで、おなかを左右にひねります」とコーチがアドバイス。マシンの負荷(おもりの重量)を自分で調整する必要はなく、「動かすスピードでおもりの負荷が変わります。できるだけ速く大きく動かすことを意識してみてください。速く動かすと重くなります」と小俣さんが説明しました。

その後、6人は全てのマシンを1周する運動に挑戦。コーチのアドバイスを受けつつ、8分ごとに心拍数を測ります。マシン、歩く、マシン、歩く……と30秒ずつ移動していくうちに、6人とも脂肪を燃やすレベルに心拍数が上がりました。最後は全員でストレッチ。アキレス腱(けん)、太もも、腕、肩、二の腕、腰、背中などをゆっくり伸ばして終わりました。

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健康であり続けるために

続いて、朝日新聞社(中央区)に場所を移して座談会を行いました。Aging Gracefullyプロジェクト編集長の坂本真子が司会を務めました。

今回の参加者に事前アンケートで聞いたところ、6人中5人が「普段はほとんど運動をしていない」と答えていました。

厚生労働省は今年1月、「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」を公表しました。「歩行またはそれと同等以上の身体活動」が、成人は1日60分以上必要とされ、1日約8千歩以上歩くことが推奨されています。また、「息が弾み汗をかく程度以上の運動を週60分以上」「筋力トレーニングを週2~3日」も推奨されています。10年ぶりの改訂で、今回初めて筋トレが追加されました。

冒頭で、筋トレの大切さについて、小俣さんがスライドを見せながら説明しました。

「女性は30歳を超えた頃から年に約1%ずつ、特に下半身の筋肉が減ります。筋肉が減ると、①太りやすくなる、②体がたるむ、③関節に痛みが出る、④病気のリスクが高まる、という変化が起こります」

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筋トレの大切さを説明する小俣さん

「まず、筋肉は脂肪を燃やす工場なので、筋肉が減ると脂肪を燃やす力も小さくなって、太りやすくなります。次に、筋肉が減っても体重が変わらないのは、その分、脂肪が増えるからです。体がたるむので、体重よりも体脂肪率を気にしましょう。そして三つめ。腹筋が減ると腰痛が起きることが多く、太ももの筋肉が減るとひざの痛みにつながります。加齢で筋肉の支えが弱くなると、関節にかかる負担が増えて痛みが出ます」

「さらに心配なのは四つめで、高血圧や脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病のリスクが高まります。放っておくと筋肉はどんどん減り、健康が失われていきます。健康であり続けるためには、筋肉をつけることが大切。ただし、柔軟運動や、歩いたり走ったりする有酸素運動では、十分な筋肉はつきません。筋肉は負荷をかけると育つので、筋トレを続けることで体は強くなります。自分の体を守るために、筋トレは必要なんです」

参加者たちは真剣な表情で、うなずきながら聴き入りました。

「ハードル下がった」「生活に取り入れたい」

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〈参加者〉
Aさん 46歳 主婦 体を動かすのは、子どもの送迎で自転車に乗るぐらい。「股関節やひざがときどき痛みます」
Bさん 51歳 会社員 数年前に1年ほどジムに通いましたが、「今は仕事が忙しくて運動していません」。
Cさん 52歳 主婦 屋外でのウォーキングが好き。「ジムに行くと、運動の前後で着替えるのが面倒そう」
Dさん 55歳 会社員 以前はジムに通ったことも。「忙しいし、やる気が起きなくて。更年期で漢方薬を飲んでいます」
Eさん 56歳 会社員 ジムに通った経験はありますが、最近は運動せず。「在宅勤務で太りました。母の介護をしています」
Fさん 58歳 主婦 前に通ったジムはいずれも1年ほどで退会。腰痛や肩こりは「手っ取り早くマッサージを受けます」。

――今日、実際に筋トレを体験していかがでしたか?

Dさん 筋トレはマッチョな人が黙々とやるもの、みたいなイメージがあったんですけど、そうじゃなくてもできるんだな、と感じました。そんなに負荷をかけなくてもできるのは新しい発見でした。

Aさん 私も筋トレはひとりで孤独にやるイメージでしたが、今日はみんなが同じタイミングで運動しているし、コーチの人も声をかけてくれるし、ひとりだけどひとりじゃないと感じました。筋トレはすごく苦しくて自分にはできないと思っていたんですよね。でも、ハードルが少し下がりました。

Bさん ひとつひとつのマシンが30秒で、思ったより短くて「これでいいの?」と最初は驚きました。

Fさん きつくもなく、ちょうど心地よい負荷を全身で感じることができてよかったです。軽い筋トレでも効果があることは勉強になりました。以前通った別のジムでは、同じマシンをずっと使っていて飽きたんですけど、今日はいろいろなものを試せたし、運動している最中もコーチがアドバイスしてくださったので、やりやすかったです。

Cさん 私は室内で運動するより外を歩く方が好きなんですけど、ウォーキングをしても筋肉があまりつかないことが不思議でした。今日、筋トレが大事だと改めてわかりました。

Eさん 私の母は足が弱ってきているので、病院で筋トレをやっているんですね。自分も少しずつでも日常生活に筋トレを取り入れなきゃ、と思いました。

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――カーブスは「女性だけ」のフィットネスです。その点はいかがですか?

Dさん 女性だけだと気が楽ですね。体を見られるんじゃないかとか、男性がいると何となく視線が気になるので、女性専用だと安心感があります。

Eさん 男性と共用だと、負荷のおもりがすごく重くて、自分用に調整するのが面倒ですけど、今日は動かすスピードによって負荷が少しずつ変わってきたので、おもりが何キロかを考えなくていいのは楽だな、と思いました。

「普段着でちょっと行って、ちょっとやって帰る」

――事前に抱いていたイメージなどで、ほかに何か変わったことはありましたか?

Dさん 家の近くにカーブスがあって、女性たちがたくさん出入りしているんです。何をしているのかなと、ずっと気になっていました。運動で汗びっしょりになって、シャワーを浴びると結構時間がかかって、結局行かなくなったことが過去にあったので、普段着でちょっと行って、ちょっとやって帰る、というのが大事なのかな、というのも新しい気づきでした。

Cさん 以前住んでいたマンションにジムがあったんですけど、ひとりでマシンに乗って、周りの人は無言でコーチもいなくて、つまらなかったんですね。でも今日は飽きがこなくて楽しくて、ジムのイメージが変わりました。

Aさん もっときついかな、と思っていましたが、足踏みをしているとどんどん体全体が温まってきて、楽に体が動くように感じました。

Eさん 実は今朝、五十肩で左肩が痛かったんですけど、今は肩が軽くなった感じです。今まではジムに行っても、足だけとか腕だけとかを鍛えて、疲れたら帰る、という感じでしたが、今回は全身の筋肉をバランスよく使って、体全体が気持ちよかったですね。

Bさん 楽しかったし、日課に取り入れられたらいいなぁ、と思いました。ただ、仕事があるので、普段の生活に運動を組み込むのは難しいかもしれません。

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――どうすれば、ジムに通い続けたり運動習慣をつけたりできると思いますか?

Aさん 何かのついでだとできるかもしれないですね。私だったら、子どもの送り迎えの途中にあるとか、子どもが習いごとをやっている間ならできるかな。30分で終われば時間も読めるし。

Fさん 家から遠いとだんだん通わなくなってしまいそうなので、家の近くだといいですね。あと、顔見知りや、ジム仲間がいると行きやすいかな、と思います。

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筋トレの意義を専門家が解説

「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の策定研究班代表で、早稲田大学スポーツ科学学術院の澤田亨(すすむ)教授が、「新たな推奨事項とは」「なぜ筋トレが国のお墨付きとして推奨されたのか?」「気軽に運動を続け無理なく成果を出せるおすすめの『サーキット運動』とは?」などについて、動画で解説しています。ぜひご覧ください。

体験会と座談会にご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

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取材&文=朝日新聞社 Aging Gracefully プロジェクトリーダー/編集長 坂本真子
写真=山本倫子撮影

撮影場所=カーブス戸越(品川区戸越) 朝日新聞社(中央区築地)

◆カーブス 公式サイト https://www.curves.co.jp/
「女性だけの30分フィットネス カーブス」は全国に約2千店舗を展開し、40代から70代を中心に約80.9万人(2023年11月末日現在)の女性が通っています。カーブスで行うのは、女性の健康に必要な三つの運動「筋力トレーニング」「有酸素運動」「ストレッチ」を組み合わせた、1回30分で全身を鍛えるサーキットトレーニング。「運動が苦手」「体力が心配」など、さまざまな悩みを抱えた女性が手軽に運動を続けて無理なく成果を出せるよう、ひとりひとりに合わせた運動指導とサポートを、インストラクターが担当しています。

◆カーブス創業物語 https://www.curvesholdings.co.jp/ir/individual/story.html
自分のペースで運動してもらうためと、男女で骨格などが違うことから、米国では「No Men(男性はいない)、No Mirror(鏡がない)、No Makeup(化粧する必要もない)」をうたい、女性たちが気楽に、自分のために運動できる環境をめざしています。

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