アンテナを張り続ける彼女へ「お疲れ様」を伝えたくて
フラワーアーティストの東信さんが、読者のみなさまと大切な誰かの「物語」を花束で表現する連載です。あなたの「物語」も、世界でひとつだけの花束にしませんか? エピソードのご応募はこちら。
〈依頼人プロフィール〉
石田多香子さん(仮名) 44歳
主婦
東京都在住
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ときにママ友、ときにPTA活動の先輩として、頼りにしている彼女。知り合ってから6年が経ち、今年はPTAのサークル活動(卓球)もご一緒することになりました。向こう3年は共通の趣味を持つ仲間として、さらなる友好関係を築けることに感謝しています。
ママ友といえば、子どもが乳幼児の頃は子育ての悩みや幼稚園などの情報を共有し、何かと会う機会が多いですが、小学校に入ると復職や仕事を始めるママが多く、お付き合いが疎遠になりがち。ましてや我が家は引っ越しを機に2人の子どもたちは小学校と幼稚園をそれぞれ転校、転園しています。近所のママさんたちと仲良くなる機会がないのでは……そんな不安を抱えての引っ越しでした。
そんなとき、引っ越し先で彼女と出会いました。それまでの子どもたちの成長がお互いにわからない中、まず子どもたち同士が仲良くなり、やがて母同士の交流も増えていきました。PTA活動に積極的に取り組む彼女の姿に、私も何かお役に立ちたいと思うようになり、気づけば一緒にPTAの組織の中心にいました。
彼女はPTAだけでなく民生委員や子育て支援のお仕事もされていて、自分の住む地域のために貢献されています。できることはないかといつもアンテナを張りながら、何か見つければどんなことでも、まず自分が進んでやる。そんな生き方がとてもカッコいいです。それでいてピリピリしていない、おおらかなキャラも魅力です。
私も彼女を見習って、子どもの通う小学校ではPTA副会長、中学校ではサークル活動の代表を務めさせていただいています。どちらも活動を通して、お金で買うことができないプライスレスな経験がたくさんできて、彼女に感謝の日々です。
彼女はといえば、長きにわたりPTAの副会長や重要なポジションを歴任され、今年小学校でのPTA副会長の任期を終えられました。そんな彼女に心からの「お疲れ様」を伝えたくて、投稿することにしました。
彼女がいると、その場の雰囲気がパッと明るくなるような、まさにひまわりのような存在です。ひまわりの花言葉は「あなたは素晴らしい」だと知り、ますます彼女にぴったりのお花だと思いました。ヒマワリが入ったビタミンカラーのブーケがよく似合いそうだなと想像しながら、投稿を書いています。どうぞよろしくお願いします。
花束をつくった東さんのコメント
ヒマワリをメインに、ビタミンカラーのオンシジウムを回りに配してハツラツとしたブーケに仕上げました。地域のためにできることがないか、いつもアンテナを張りめぐらせている方とのこと。ブーケも縦長で、さまざまな情報を受け取れるアンテナのような存在をイメージしています。
それでいて彼女のおおらかなキャラクターも、人を引きつけ、周囲を活性化させる理由のひとつでしょう。投稿者さまが言うようにまさしくヒマワリのような存在だった彼女へ、地域の皆さんに代わって、感謝の思いを込めて作りました。
文:福光恵
写真:椎木俊介
こんな人に、こんな花を贈りたい。こんな相手に、こんな思いを届けたい。花を贈りたい人とのエピソードと、贈りたい理由をお寄せください。選んだ物語を元に東さんに花束をつくっていただき、花束は物語を贈りたい相手の方にプレゼントします。その物語は花束の写真と一緒に&wで紹介させていただきます。
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