じゅんいちダビッドソン、 本格麦焼酎「隠し蔵」を堪能する鹿児島ソロキャンプ
テントの前で焚(た)き火をいじりながらお酒を飲む時間をこよなく愛する、お笑い芸人のじゅんいちダビッドソンさん。「キャンプにお酒はつきもの」で、キャンプ場に着いたらまず一杯、テントを立ててもう一杯、料理をしながらさらに一杯と、とことんお酒を楽しんでいます。
そんなじゅんいちさんが今回訪れたのは、鹿児島県の西部、いちき串木野市にある濵田酒造。1994年の発売以来、幅広い世代から愛されている本格麦焼酎「隠し蔵」の原酒の貯蔵庫で、同社ブレンダー・河野璃空(りく)さんに「隠し蔵」のおいしい飲み方を伝授してもらいました。
聞いたからには試したいと、じゅんいちさんは「隠し蔵」の瓶を携えて早速近くのグランピング施設へ。焚き火の前でグラスを傾けながら、心ゆくまでお酒とソロキャンプを堪能した様子を動画とともにお送りします。
本格麦焼酎「隠し蔵」が眠る蔵をたずねて
「調味料やキャンプ道具を家に忘れてくる」といった小さなものから、「薪ストーブの余熱で寝袋が溶け、テント内に羽毛が舞う」といった大きめなものまで、キャンプに行くと何かしらのハプニングに見舞われがちなことから、“下手キャンパー”と評されるじゅんいちさんですが、箸を忘れても拾った木の枝をナイフで削って上手くしのぎ、雨が降ってもタープに落ちる雨音を聞きながらゆったりお酒を飲むなど、どんな時も自然体でキャンプを楽しんでいます。
じゅんいちさんのキャンプに欠かせないのが、お酒。「テントを設営したら絶対に飲むし、なんなら、テントを設営する前に最初の一杯を飲んでしまうこともあります。焚き火で作ったおつまみと合わせて飲むのも楽しいし、寝る前にもテントの中で飲むのも好きですね」
今回じゅんいちさんがおいしいお酒との出合いを求めてやってきたのは、鹿児島県は薩摩半島の北西部、いちき串木野市に蔵を構える濵田酒造。1868(明治元)年の創業以来、広い世代に愛される焼酎を作り続けてきた蔵元です。敷地内の一角にある一際大きな建物の前に案内されると、閉ざされていたシャッターがゆっくりと開き、中から芳しい香りが漏れ出してきました。じゅんいちさんも思わず、「ええ匂い!」と大きく息を吸い込みます。
ここは、本格麦焼酎「隠し蔵」の原酒を詰めた樽が眠る貯蔵庫。あたりを包む芳醇な香りは「天使の分け前」とも呼ばれ、熟成の過程で樽の中からアルコールと水分が少しずつ揮発する際に生じます。「このバニラのような香りは、『隠し蔵』の特徴の一つです」と話すのは、3年前からの濵田酒造のブレンダーを務める河野璃空さん。
香りをより感じられるようにと、樽の中から原酒を少しだけ取り出して、グラスに注いでくれました。
「甘くていい香りですね! それに、色もすごくいい。きれいな琥珀(こはく)色ですね」。香りと色に驚くじゅんいちさんに、河野さんもうなずきます。「チャーリング(焼き入れ)したオーク樽の内側の面に原酒が触れることで、独特の風味と色味がつきます。数千個ある樽はそれぞれ熟成具合が違うので、色も匂いも味わいも一つひとつ異なる。そこを見極めてブレンドし、『隠し蔵』として世に送り出すのが私たちブレンダーの仕事なんです」
厳選された二条大麦と、鹿児島の湧水で作られる「隠し蔵」は、飽きのこない味わいゆえにどんな料理にも合わせやすいのですが、河野さんのおすすめの飲み方は「炭酸割り」。「炭酸割りにすると喉越しもよく、『隠し蔵』の香りが際立ちます。平たい急須のような見た目をした、黒千代香(くろぢょか)という鹿児島の伝統的な酒器で温めても、また少し違った味わいを楽しめますよ」
炭酸割りで、お湯割りで キャンプで味わう「隠し蔵」
今すぐにでも飲みたい気持ちを抑えて、じゅんいちさんが「隠し蔵」を手に向かったのは、濵田酒造からほど近い場所にあるグランピングリゾート「吹上浜フィールドホテル」。吹上浜は日本三大砂丘としても知られる景勝地で、ホテルからは東シナ海の水平線に沈む大きな夕日を間近に望むことができます。グランピングという名前の通り、通常はテント泊は受け付けていませんが、この日は特別にキャンプの場を提供してもらえることになりました。
時刻はちょうど、夕日の名残で茜色だった空がだんだんと夜の色へと変わっていく頃。木炭で起こした火と、テント近くに設置したランタンが、じゅんいちさんの姿を柔らかく照らします。時折水面を跳ねる魚の音が聞こえる静かなひととき。準備がすべて整うと、ついに「隠し蔵」を味わう瞬間がやってきました。グラスに注いだ炭酸割りを見つめて、まずは色を堪能。次いで、鼻を近づけて香りを深く吸い込んでから、グイッと一口、二口。「うまい!」と、ギュッと目を閉じてその味わい、喉越しを楽しみます。「口当たりがいいからカパカパ飲めますね。『隠し蔵』はどんな料理にも合うと河野さんに教えてもらったので、肉も焼いてみようかな」
焚き火の上に置いた鉄板に肉や野菜、エビを並べると、ジューッという音とともに香ばしい香りがしてきました。「うわっ、合う! 『隠し蔵』は味の濃いものからあっさりしたものまで、何にでも合うって言ってたのも納得です。特に今日は、“キャンプの楽しさ”という隠し味もきいてるから、景色とか自然の音が加算されてお酒がより一層おいしく感じます」
少しお腹が膨れたところで、今度は河野さんの二つ目のおすすめ、黒千代香でのお湯割りに挑戦。「隠し蔵」と適量の水を注いだ黒千代香を、トロトロと弱火でじっくり人肌ぐらいの温度まで温めていきます。「僕は焚き火をいじりながらぼーっと酒を飲むのが好きで、それがキャンプをする動機の一つにもなっているんですけど、黒千代香のツヤツヤと黒光りする表面に炎が写り込んでいるのを見る時間も、なんかいいですね。火って、同じ形のものって二度と見られないじゃないですか。だから、ついついいつまでも火ばさみで炭を触ってしまうんです」
熾火(おきび)に見入りながら静かな時間を過ごすことしばし。いい具合に黒千代香も温まってきました。お猪口(ちょこ)へ注いで手にとると、温かさがじんわりと指先まで伝わります。そっと口元へ運んで飲み干すと、「むっちゃうまい!」とじゅんいちさんは顔をほころばせました。「これ、冬にいいですね! おでんを食べながらちびちび飲みたい感じです。炭酸割りは飲みやすいので、お酒にあまり強くない人にも良さそうだなと思ったんですが、黒千代香のお湯割りは喉で香りやうまさが広がる感じがして、30代40代の僕らの世代にも好まれそう。『隠し蔵』はクセのない、香りのいい焼酎ですね」
キャンプも人生も、「隠し蔵」も。自由に楽しむのがじゅんいち流
ピン芸人の日本一を決める「R-1ぐらんぷり 2014」で、サッカー選手・本田圭佑さんのモノマネをして決勝に進出したことをきっかけに、芸歴17年目にしてブレイクしたじゅんいちさん。翌年の「R-1ぐらんぷり 2015」では見事優勝を果たしましたが、長い下積み時代には、芸人としての年収が400円しかない時もあり、アルバイトで食いつないでいたといいます。「あの頃には戻りたくないですね……。でも、20代の頃と47歳の今とで何か内面に変化があったかというと、そんなことはないんです。おもしろいことを思いついたらどんどんやってみるスタンスで、気がついたら好きなことが仕事になっていた。今はこうしてキャンプのお仕事もいただいていますが、もともと趣味でやっていただけですからね」
2021年にかわいい男の子が生まれたことで、初めて「あと20年はがんばらないと」という気持ちになったそうですが、基本的にはいつも「自分が楽しいかどうか」を基準に人生を歩んできました。「2020年に個人事務所の社長になって、今は、芸人・キャンプ・社長業・子育ての四つをいいバランスで回せていると思います。どれか一つだと、たぶん飽きちゃうんですよ。芸人としてロケに行った翌日にキャンプ、その次の日に自分のブランドの打ち合わせ、さらにその次の日に子どもの用事。全部あるからそれぞれをずっと楽しく続けてこられた気がします」
「すごい人って、5年先の人生まで考えて、そこから逆算して今どう行動するかを考えるでしょう? でもそれが上手くできる人って一握りで、大抵の人はそんな人生しんどいと思うんです。僕もできないですよ、『将来のために、今はこれをしなきゃダメなんだ』なんて生き方は。だから僕は、今楽しいかをまず大事にして、『ここをちょっとがんばればもっと楽しいステージに行けるかも?』と思ったときにだけ、がんばるようにしているんです」
「こうじゃないとダメ」にとらわれず、何事も自由に楽しむ姿勢はキャンプにも共通しています。「もちろんマナー違反はダメですけど、それ以外ならどう楽しむのも自由です。例えば、キャンプに行っているのにあえてテントの中に引きこもって、酒を飲みながらずーっとスマホで映画を見るとかね。『家でやれや!』って言われるようなことをやったっていいんです。割れやすいものもキャンプには不向きだと一般的には言われるけど、僕はそうは思わない。キンキンに冷やした大ジョッキでビールを飲みたくて、クーラーボックスに入れてキャンプ場に持っていったこともありますからね」
酒器にこだわった方が楽しそうだからと、ハイボールを飲むためだけにバカラのグラスを持っていったり、熱燗を飲むための鉄瓶を持っていったりと、自由にキャンプを楽しんでいるじゅんいちさんは、今回のキャンプで知った黒千代香も、自分の“キャンプギア”に加えたいと考えているそう。「自分の好きなもので、自由に楽しむのがキャンプの醍醐味(だいごみ)。そういう意味では、『隠し蔵』のように自由に楽しめるお酒って、すごく便利なんですよね。どんな料理にも合うし、炭酸割り、お湯割り、ロック、水割りと飲み方を変えるだけで味わいがガラリと変わって楽しい。『隠し蔵』は、僕のキャンプに必要なお酒の一つになりました」
「次のキャンプでは、グラスに燻製(くんせい)の香りをつけて『隠し蔵』を試してみようかな」と、じゅんいちさん。「ちょうどね、自分のブランドから燻製器を発売したんですけど、『隠し蔵』にスモーキーさを足すのは絶対に合うと思う。燻製器がなければ、焚き火の煙をグラスにため込んで香りをつけても十分だと思うので、ぜひキャンプに『隠し蔵』を持って行ってみてください! なんなら、家でざるそばを食べるときに『隠し蔵』をロックで飲むのもおすすめですよ。僕の見立てでは、絶対に合うと思うので!」
本ページの公開を記念して、YouTube生配信イベント「焚火会メンバー じゅんいち×大和 キャンプで楽しむ本格麦焼酎『隠し蔵』」を配信します。ぜひご視聴ください!
■日時:2022年12月2日(金)19時~19時30分ごろ(予定)
配信時間になりましたら、こちらよりご視聴いただけます。
■出演者:じゅんいちダビッドソン氏、スパローズ大和一孝氏、濵田酒造従業員(予定)
■概要:普段より焚火会メンバーとして、一緒にキャンプに行くことが多い二人。今回は、じゅんいちさんが取材した濵田酒造の本格麦焼酎「隠し蔵」を飲みながら、取材の模様を振り返り、“キャンプと隠し蔵”について語り合います。
また、一緒に出演する濵田酒造の方からは、味と香りについてレクチャーしていただきます。そのほか、お二人の最近のキャンプ事情などについてもトークを展開していただきます。
1975年生まれ。兵庫県出身。お笑い芸人。1997年にデビューし、2015年の「R-1ぐらんぷり 2015」で優勝を果たした。2018年5月、芸人のヒロシさんとバイきんぐ西村さんにキャンプに誘われたことをきっかけに「自然の中で自由に過ごす贅沢さ」を知り、キャンプを趣味として楽しむようになる。著書に「へたキャンごはん なんなら全品ベランダでも楽しめますね~!」(主婦の友社)、「こまかいことを気にしないへたキャン入門」(主婦の友社)。じゅんいちさんのオリジナルブランド「Daviddy」の燻製器「煙頭 -smoke head-」は、「Daviddy」公式サイトで販売中。
オーク樽で貯蔵熟成した琥珀色の本格麦焼酎
「隠し蔵」
じっくりと経た時の味わいをかもす、貯蔵麦焼酎ができました。厳選した大麦を白麹で仕込み、減圧蒸留、樽で貯蔵熟成しました。樽の木とマイルドでなめらかな飲み口の奥に感じる、ほのかな甘みをお楽しみください。
種類 麦
原材料名 麦/麦麹
麹 白麹
アルコール分 25%
取材・文:渡部麻衣子
写真:村上光明
撮影協力:吹上浜フィールドホテル
※今回の企画は、新型コロナウイルス感染症対策を十分に講じた上で取材・撮影を行いました。