棚田の露天風呂から田園パノラマ　新潟・南魚沼「里山十帖 THE HOUSE IZUMI」

【動画】新潟県南魚沼市の「里山十帖 THE HOUSE IZUMI」。山肌の棚田エリアに位置し、露天風呂から雲海が眺められることも

■連載「楽しいひとり温泉」は、国内外の温泉をめぐり、温泉・自然・食で美しくなる旅を研究する筆者が、テーマごとにひとり温泉にぴったりなお宿を紹介します。

古民家をフルリノベーション、一日一組限定

「里山十帖 THE HOUSE IZUMI」は、新潟県南魚沼市の棚田が広がる丘に建つ古民家をフルリノベーションした一軒家に貸し切りで滞在する里山十帖の別邸です。田んぼの道を進むと、木立の中にぽつんと一軒家。正面には山々が連なり、魚野川沿いの豊かな田園風景が広がります。

築150年の庄屋屋敷だった頃の面影を感じる囲炉裏のリビング。建築家・デザイナー、ル・コルビュジェのカッシーナのソファがゆったりと置かれています。

名作家具に座って絶景に浸る

絶景に息をのむ角部屋の和室。滞在の8割くらいこの場所にいました。ウェグナーのサークルチェアに座って、オットマンに足を乗せると、目の前に広がるのは豊かな田園風景。その奥には、日本百名山の巻機山（まきはたやま）をはじめ2000メートル級の山々が連なります。あまりの気持ち良さに、いったん座ったら、もう動けない。何時間でもこの椅子から景色を眺めていたい気分です。

2階にはベッドルーム。屋根裏風のしつらえが、巣ごもりのように落ち着けます。吹き抜けの大空間とつながる窓が切り取られ開放的。天窓から差し込む光で気持ちよい朝が迎えられそうです。

絶景温泉露天風呂をひとり占め

風景に突き出すように配置された露天風呂。湯船へ向かっていくと、どんどん風景が迫ってきて、山や空に手が届きそう。夕暮れからはカエルの大合唱。朝は小鳥の声が響き、心地よい風を感じます。温泉名は「越後ゆきぐに温泉」で、泉質はナトリウム－塩化物温泉。弱アルカリ性のつるりとした感触。塩の成分が皮膜となって肌を覆い、ぽかぽかと温まりが持続します。