俳優・松坂桃李×絵本作家・長田真作 同世代の表現者が作り上げた絵本「まろやかな炎」
俳優・松坂桃李と絵本作家・長田真作。それぞれの業界を牽引する若き二人が対話を重ね、コラボレーションして絵本『まろやかな炎』を作り上げた。主人公のエリマキトカゲ・マロと出会ったひとつの炎。赤一色で描かれるストーリーは、叙情的であらゆる感情が込められているようにも見える。インタビューで二人が繰り返したのは、表現者としての「興味とリスペクト」。息の合った二人のラリーから紡がれた絵本、そのバックストーリーとは。
出会いは7年前。同世代の表現者として、互いに興味を持った
――まずはお二人の出会いから教えてください。
松坂「俳優の満島真之介が引き合わせてくれたんです。もともと真作が真之介と知り合いで繋がりがあって。僕が真之介と共演している時に、会わせたいからと引き合わせてくれたんです。それがきっかけでした」
――長田さんは、満島さんとどんな縁だったのですか。
長田「それを話すとめちゃくちゃ長くなるんで(笑)。また今度にします。それがちょうど7年前くらいです」
松坂「出会った時に、彼のデビュー前の絵を見せてもらったんですよ。うわぁ、この絵好きだな、と思って。水墨画なんですけど、それに心をつかまれて。『同年代の異なるジャンルで、こんなに心をつかまれる絵を描いてくる男がいた!』と思ったんです」
長田「同世代ということを彼も強調しているけど、僕も同じです。小学校とか地元の交友関係に確実にいなかったタイプでした。すごく面白い存在で、かつ表現者でもあった。同世代として、人間的に興味が生まれたんですよね。逆に言うと、彼に出会うことですごく同世代を意識し始めたというのがあって。こんな面白いやつがいるんだと」
松坂「出会った時が7年前で、当時はちょっと、とがった感じも互いにあって(笑)。その頃から同じ年月を経て、ここまで表現できる人がいるっていうことに興味が湧いたんですよ。それが一番大きかったですね」
――絵本を作るというアイデアは、どんなタイミングで話が出たのでしょうか。
長田「漠然と何かを作ろうと話はしていましたが、どんな形になるか、いつ作るかは決まっていなかったんですよ」
お互いが根底で作品や生き方を意識していた(松坂)
松坂「お互いが根底で作品や生き方を意識していたんでしょうね。それがタイミング的に色濃く出たのが、合致したタイミングと一緒だった。そこから作品を作りましょう、ということになって。そこで僕が今思っていることを話して、真作が絵本で表現するというところに至りました」
――制作はどんなふうに進めていったんでしょうか。
松坂「僕が話した、くだらないことから何から何までを、真作が具現化してくれました」
長田「人生初の経験で、とても面白かったです。全く今までにない試みでしたから。僕が作品を書き、彼が朗読という表現をする。そしてその朗読というリターンを見た僕がさらにびっくりっていう。そんなやりとりがありました」
松坂「ラリーがあったよね」
長田「次のラリーは、どっち側に行くのか分からないけど」
松坂「それはたぶん、受け取った側(読者側)からくるんじゃないかな」
2人の醸し出す雰囲気が好きです。
2人が友人になれた事違う職業だからこその引かれ会う感じが見れて良かった。記事を読んで絵本がまた読みたくなりました。
他のサイトで桃李さんが絵本づくりに関わったと読んで、どういういきさつだったんだろうと思っていました。お二人の然るべきタイミングで自然なラリーのように作品が出来上がったと知って、そういうことだったのかと腑に落ちました。読んでみたいです。
読ませて頂きました。
何処からか、この言葉は今の私に向けてくれている。
と、感じました。
年齢は、感じませんね。
ありがとうございました。