原田 郁・衣 真一郎 リポジトリ:内と外で出合う Iku Harada, Shinichiro Koromo – A Repository for Inner and Outer Landscapes | 太田市美術館・図書館 ART MUSEUM & LIBRARY, OTA
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原田 郁・衣 真一郎 リポジトリ:内と外で出合う Iku Harada, Shinichiro Koromo – A Repository for Inner and Outer Landscapes

2025年2月22日(土)〜2025年5月18日(日)

「内と外」で果たされる風景との出合い。
原田郁と衣真一郎の絵画、立体作品、インスタレーションが館内外に点在します。

インフォメーション

名称:原田 郁・衣 真一郎 リポジトリ:内と外で出合う
会場:太田市美術館・図書館
会期: 2025年2月22日(土)~5月18日(日)
休館日:月曜日、2月25日(火)、26日(水)、3月25日(火)、4月30日(水)、5月7日(水)
開催時間:午前10時~午後6時(展示室への入場は午後5時30分まで)
観覧料:500円(400円)
※( )内は20名以上の団体および太田市美術館・図書館カード、ふらっと両毛 東武フリーパスをお持ちの方。高校生以下および65歳以上、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの方とその付添人1人は無料。おおた家庭の日(3月2日(日)、4月6日(日)、5月4日(日))は中学生以下の子ども同伴のご家族無料。

主催:太田市、一般財団法人太田市文化スポーツ振興財団
助成:公益財団法人 野村財団
協力:アートフロントギャラリー

展覧会概要

本展は、内と外の風景を、原田郁(1982-)と衣真一郎(1987-)の絵画によって提示する展覧会です。
現代美術家の原田郁は、彼女だけの3DCGによる仮想世界「inner space」を拡張させ続けながら、自在にその中を歩き回り、その一角を絵画として描き起こします。画家の衣真一郎は、自身の故郷を中心に、古墳や山、田畑などを目印に歩き続け、その周囲にも目を向けながら風景を取り込み、絵を作っています。
「動物と夢想家とコンピュータとが同居している存在である人間」とも言われる私たちは、それぞれが、それぞれの場所で風景を記憶と心に蓄積します。季節や時間の流れの移り変わりにより、その場限りの風景を見せてくれる屋外はもちろん、室内、あるいはデジタル空間であっても、その人の置かれた境遇、体調、気分によって、その場限りの風景が記憶に刻まれることは、多くの人が体験していることかもしれません。こうした内外の風景の蓄積が、私たちの「世界」を豊かにひろげているのでしょう。
「リポジトリ repository」とは、貯蔵庫、収納場所あるいは墳墓などを意味する単語であり、デジタルデータを格納する構造のことも指します。美術館・図書館という当館の性質を言い表すのと同時に、二人の作家がフィールドとする、広がり続ける仮想世界や、植物にまぎれながらあり続ける古墳をも想起させる単語です。作家は、それぞれのリポジトリで風景に出合い、 “内=自身の心象を反映させた仮想世界”と、“外=刻一刻と変化する土地”を画面にあらわします。二人が各自の方法でつくりあげた内と外の風景をご覧いただくことで、それが皆様の「世界」をほんの少しでもひろげるきっかけになることを願って、本展を開催します。

*イーフー・トゥアン・山本浩 訳『空間の経験 身体から都市へ』筑摩書房、1993年、p.15.

出品作家

原田 郁 Iku HARADA 現代美術家 https://www.ikuharada.com/
1982年山形県生まれ。2007年、東京造形大学大学院美術専攻領域絵画科修了。2020年まで東京造形大学絵画専攻領域非常勤講師。2008年末から3DCGの仮想世界「inner space」をつくり、その一角を作家独自の視点で絵画として描き出している。仮想世界を二次元に解体し、錯視によって三次元空間を擬似体験するインスタレーション、仮想世界にあるモチーフの立体作品化など、拡張し続ける仮想世界を多様に作品へ展開している。

主な展覧会
「公開制作75 原田郁 「もうひとつの世界 10 年目の地図」」(府中市美術館/東京、2019年)、「ICC オープン・スペース2021   ニュー・フラットランド」(NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] /東京、2021年)、「六本木アートナイト2022」(第一レーヌビル/東京、2022年)、「Inner Space」(MetaGallery LaLuna/韓国、2023年)、「In the Window」(アートフロントギャラリー/東京、 2023年)、「MOTアニュアル2023 シナジー、創造と生成のあいだ」*Unexistence Galleryとして参加(東京都現代美術館/東京、2023年)、「百年後芸術祭」(里見プラントミュージアム/千葉、2024年)、「日常アップデート」(東京都渋谷公園通りギャラリー/東京、2024年)

衣 真一郎 Shinichiro KOROMO 画家 https://www.instagram.com/shinichirokoromo/
1987年群馬県生まれ。2016年、東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。2014-2015年、パリ国立高等美術学校交換留学。自身の故郷を中心に、古墳や山、田畑などを目印に歩き続け、その周囲にも目を向けながら風景を取り込み、絵画を制作。モチーフ同士のスケール感、画面内の奥行き、空間性など、二次元の画面にいかに世界を成立させるかという絵画表現の可能性を感じさせつつ、画面に残る筆触から物質としての絵画の存在感も同時に感じさせる。絵画のほかに、彩色した木材による立体作品や、古墳の副葬品や埴輪を想起させる陶の作品などもある。

主な展覧会
「project N 75 衣真一郎」(東京オペラシティ アートギャラリー/東京、2019年)、「デイジーチェーン」(トーキョーアーツアンドスペース本郷/東京、2020年)、「VOCA展2021」(上野の森美術館/東京、2021年)、「あの風景を探しに美術館へ」(高崎市美術館/群馬、2022年)、「絵になる風景」(ボーダレス・アートミュージアム NO-MA/滋賀、2022年)、「横たわる風景」(See saw gallery + hibit/名古屋、2023年)、「curator’s vol.4 衣真一郎 『古墳、山』」(GALLERY TAGA 2/東京、2023年)、「積み重なる風景」(KATSUYA SUSUKI GALLERY/東京、2024年)、「ハニワと土偶の近代」(東京国立近代美術館/東京、2024年)

参考作品

 

原田郁《GARDEN-OTA #001》2024年 
アクリル絵の具・カンヴァス、145.5×145.5cm
   

 

 原田郁《inner space》update 2024.09 ©2008-2024 Iku Harada

 

衣真一郎《Landscape -Lake, Mountains, Tumulus-》2020年
アクリル絵の具・木製パネル、256×480cm
写真:加藤健   

 

「The rising generation 16」展示風景(渋川市美術館・桑原巨守彫刻美術館、2018 – 2019年)
左から、衣真一郎《青い壺》2012年、油彩・カンヴァス、162×162cm
《横たわる風景》2016年、油彩・カンヴァス、228×364cm
《Lying Things》2016年、水彩・木、サイズ可変
写真:木暮伸也

 

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