Q18.抗血小板剤について教えてください?
A : 血小板は、正常な血管においては血管壁の内皮細胞に沿って流れています。
これは、血小板が出血に対する生体防御という役割を持っているためです。血管の内面は内皮細胞で覆われており、この内皮細胞が障害を受けて剥がれコラーゲンなどの内皮下組織が露出した部分に血小板が粘着・凝集しフィブリンが形成され血栓はさらに拡大されます。血栓症とは血管の中で血が固まり、血液の流れが悪くなる病気です。抗血小板剤は脳や手足の血管で血が固まるのを抑え、血液の流れをスムーズにする薬です。
抗血小板剤の作用としては、
- 血小板凝集を抑制し、優れた抗血栓効果を示す
- 下肢血流量を増加させ、末梢の血行動態を改善する
- 慢性動脈閉塞症による手足の冷え・しびれ・痛みの改善
などがあげられます。
他の薬剤と併用すると、その薬剤に影響を及ぼすことがあります。特に、血液が固まるのを抑えるワーファリンや血小板凝集抑制作用を有するアスピリンなどと一緒に服用すると鼻出血や青あざができやすくなったりすることもあります。
そのような症状が見られた場合には、すぐに医師などに相談し、また手術や抜歯をする際には事前に医師の指示に従うようにしてください。