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教育研究上の目的

教育研究上の目的

人材養成上の目的

人類世界の存続と、更なる発展を可能とするために、豊かな自然環境の保全と平和で活力ある社会環境の創生が求められている。これらの理想を実現するためには理学と工学に基礎を置いた""科学・技術""の革新と展開が不可欠である。このような社会的要請に応えうる人材は、関連する専門分野における確たる基礎力の上に築かれた深い洞察力と高い実行力を有するだけでなく、その周辺の学問分野も含めて広く人類社会を俯瞰する視野と自然環境に対する謙虚な姿勢を堅持している必要がある。
理工学研究科(以下「本研究科」という。)では、キリスト教の精神に基づいた本学の行う教育基盤に立って人格を陶冶し、専門の学術の教授・訓練を通して精深な学識と研究能力を養うとともに、堅実な社会人として国際的にリーダーシップを発揮し、「地の塩、世の光」として文化の発展・創生に寄与し得る人物の養成を目的とする。
博士前期課程では、学部教育における人間形成のための幅広い教養並びに専門的教養基盤に立って、専攻分野における基礎力・応用力の充実はもちろんのこと、研究分野に関わる精深な学識と研究への真摯な姿勢と能力を養う。 博士後期課程では、前期課程での教育成果の上に、独創的研究を通して従来の学術水準に新しい知見を加え、文化の発展・創生に寄与するとともに、専門分野におけるこれからの研究を先導し得る能力を養う。

学生に修得させるべき能力等の教育目標

博士前期課程では、質の高い専門科目及び社会への視野を広めるための専門科目に加えて実践的英語教育科目をバランスよく配置することにより、専門分野における深い知識と応用力ばかりでなく、国際的な場で研究を発表し討論する語学力と社会及び環境に対する広い視野や高い倫理観に基づく判断力とを同時に養成する。また、修士論文の研究指導を通して問題解決能力と問題発見能力を身につけさせることを目標とする。
博士後期課程では、指導教員の指導の下で自発的に研究を計画・遂行し、研究室内学生のリーダーとして修士研究や卒業研究を行う学生のよき模範となることに加えて、自らの研究成果を公表・刊行することを旨とし、対外的な活動を通して自立した研究者に成長するための素養を修得させる。内外の大学・大学院や研究機関等において、自ら科学・技術の最先端を切り開いてゆくことのできる研究者の養成を目指す。

体系的な教育の課程

これからの科学技術の発展を担う人材は、各分野における深い専門知識と他の専門分野の素養を併せ持ち、幅広い視野に立って研究を遂行し、応用力を発揮できる人物でなければならない。本研究科では、そのような特性を持った人材を育成すべく、従来の学問分野の壁を取り去り、1専攻8専修コースの構成にしている。授業科目においても、専攻共通科目として、科学技術英語、科学技術倫理、環境、福祉などの、視野の拡大と優れた人格形成に有用な科目を配置している。1専攻8専修コースの構成により、

  • 01.大学における卒業学科に関わらず、興味を持つコースに進学できる。
  • 02.理工学専攻の共通科目と専修コース科目及び他コース科目をバランスよく履修できる。
  • 03.従来の学問分野の壁を越えた協力体制のもとで最先端の研究を遂行できる。
  • 04.学際領域や新しい学問領域を研究対象にすることができる。

などの特色を持たせている。また、教育プログラムとして専門フロンティアプログラムと複合フロンティアプログラムの2種類を設け、専門フロンティアプログラムは高度な研究と応用を担う人材の育成を目的とし、複合フロンティアプログラムは科学技術を広い視野に立って正しく評価し、社会に発信できる人材の育成を目的とする。

教育研究環境の整備について

  • 01.現状の恵まれた施設・設備環境の活用に加え、学部附置機関である「機器分析センター」「先端技術研究開発センター」、大学附置機関である「総合研究所」「情報科学研究センター」との緊密な連携を図る。
  • 02.文部科学省等の省庁及び公的機関が公募する、教育・研究プロジェクト採択に向けて学部・研究科全体として取り組む。
  • 03.研究領域の拡大と大学院教育の多様化を目的とした制度として、独立行政法人・私立等の研究所と協定に基づき連携して研究教育を行う連携大学院方式を整備している。北里大学医学部とは独自に研究協力協定を結んでいる。これら他研究機関との人的・物的交流について、その成果を総括するとともに、さらなる連携について検討し、幅広い研究・教育システムを確立していく。
  • 04.教員個々の研究活動の充実を図るべく、自己点検・評価活動を充実させ、研究活動の公開と学部・専攻内の連携をさらに強化する。