大島紬の発祥の地である奄美大島は、鹿児島最南端から大小30あまりの島々が連なった「道の島(琉球弧)」と呼ばれる奄美諸島の中にある島です。亜熱帯海洋性の気候で四季を通じて暖かく、昼間は太陽が光り輝き、夜は満天の星空を仰ぎ見ることのできる自然の楽園です。かつての奄美の人々の暮らしは素朴な茅葺き屋根の民家が一般的でした。
民家の垣根には年中原色の亜熱帯樹が生い茂っており、風にそよぐサトウキビ畑のかなたにはパパイヤやバショウが実をつけているなど、奄美独特の風物詩がありました。大島紬もまたそんな奄美の風土が造り出したと言えるでしょう。奄美の里では奄美大島を感じられる亜熱帯樹や奄美に暮らす人々の知恵や歴史、大島紬をご覧になることができます。