実務実習について
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6年制薬学生実務実習のご紹介
薬剤師の国家資格を取得するためには6年制の薬学部を卒業する必要があります。その中で4~5年次に薬局と病院で合わせて22週間の「実務実習」を行う事が必須となっています。
毎年、秋田県内においても20~30名程度の薬学生を受け入れて、実務実習を行なっています。
1 実務実習の時期
実務実習は薬学部のカリキュラムの中で、4年生の終わりごろから5年生にかけて行われます。1年間をⅠ~Ⅳ期に分け、薬局実習を11週間実施後、続けて病院実習を11週間実施します。
実際には下記のように3つのクールで行われる形になっています。秋田は雪国ですので、ふるさと秋田での実習を希望される学生さんが安全かつ安心して実習施設へ通うことができるよう、なるべく冬の時期をずらしての実習を実施できるようにしています。
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2 実務実習の特徴
実際の医療現場で行われる実務実習は、大学で学んだ知識を現場で生かしながら実務の経験を積み重ねるだけでなく、実際の医療現場を見学したり、仕事を体験したりすることで、
大学内では得られない事も現場で学ぶことができるのが特徴です。
実際の患者さんを相手にする事で、知識、技能だけでなく、態度も体系的に学び、医療人としての倫理観を常に意識した学習が行われます。
また、実務実習での経験を基に卒業後の進路検討の参考にする学生も多くいます。
3 秋田県の実務実習
実務実習の受入施設では、認定実務実習指導薬剤師(以下、指導薬剤師)の資格を持つ薬剤師が所属していることが条件になっています。
指導薬剤師になるためには、学生の指導のための教育プログラム研修を修了していることが必要です。
指導薬剤師は資格取得後も定期的に研修会を受講し、実習生によりよい学びを提供できるよう日々研鑽を重ねています。
薬学部が存在しない秋田県でも指導薬剤師のいる薬局・病院が多くあり、大学を離れていても薬剤師としての知識・技能・態度をしっかりと養うことができる体制を整えています。
また秋田県薬剤師会としてもサポートを行い、よりよい実習を実施できる環境の整備に取り組んでいます。
参考:一般社団法人 薬学教育協議会 – CPE – Council on Pharmaceutical Education
4 秋田県で実務実習を受けるためには
秋田県では毎年20~30名程度の薬学実習生を受け入れています。
秋田県には薬学部がありませんが、東北や関東の大学に通っている薬学生が、地元の秋田に帰ってきて子供の頃から住み慣れた地域で実習を行ってもらえるような体制が整っています。
実務実習の実習施設は、病院・薬局実務実習地区調整機構を通して決定されます。
その際、秋田に帰ってきて、実家から近くの施設で実務実習を行う「ふるさと実習」とよばれる実習を選択することができます。
実習前に、所属大学へ「ふるさと実習」を希望してみてください。
将来、秋田に戻ってきたいと考えている学生は、ぜひふるさと実習をしてみませんか?
地元に帰ってきて実務実習を行う事で、地域の医療を学ぶことができます。
また、県外への就職を考えている学生も、地元に帰ってきて実習してみると新しい発見があるかもしれません。
秋田県薬剤師会では、地元で充実した実務実習を行うことができるような体制を整えてお待ちしています。