「戦争の犠牲を払うのは子どもたち?」

レバノンでは、今日も各地で空爆が続いています。

レバノンの大きさは岐阜県と同じくらいの面積で、10,452平方キロメートルと、小さな国です。その国土の西側は地中海、東側は内戦中のシリア、南側はイスラエルに囲まれています。人々が国外に逃れることは容易ではなく、国内でも避難する場所は限られています。

UNICEFによると、2024年10月4日以降、レバノンの子どもたちは、少なくとも毎日一人が亡くなり、10人が負傷しています。

子どもたちの学校は、今もまだ再開の見通しが立ちません。空爆からかろうじて免れ、安全とみなされた学校施設は、市民の避難所となりました。レバノン教育セクターによると、避難所の75%が公立の学校に設置されています。

学校や、学校がある区域も攻撃の対象となっています。ADRAは、2022年までに300名の子どもたちに教育支援を行ってきましたが、私たちが支援してきた学校も例外ではありません。

どうして、戦争の代償を子どもたちが払わねばならないのでしょうか。

この子たちが、何をしたというのでしょう。

若年層の将来につながる教育の機会は奪われました。教室が破壊されたことは、単に学習の機会を喪失しただけではなく、安心できる場所も、児童から奪ったのです。

ですが、希望までは失われていません。これまでADRAは、家を追われた人々に対して毎日温かい食事、飲料水、衛生用品の提供、スーパーで食べ物と交換できる電子カードの配布を続けてきました。子どもたちに対しても、避難所となった学校施設にて、少年少女が友達と一緒にいられる時間や、不安やトラウマから一時的に離れられる環境を提供しています。

避難所となった学校施設にて、2024年10月6日撮影

皆さまからの温かいご支援を通じて、年少者が安心して、子どもらしい時間を取り戻せるよう、ADRAは活動を続けます。

(中東支援担当)

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