インターネット通販による詐欺被害に遭った方から、AACD 消費者Q&Aセンターへの相談件数は年々増加しています。具体的には、以下のような内容です。
- 注文商品が海外から送られてきたが、明らかな偽造品だった
- 指定の銀行口座に代金を振り込んだが、商品が届かない
- 代金決済後に、販売サイトに返品・返金のメールを送ったが、返信がなく、電話番号もわからないため連絡が取れなくなった
このような詐欺サイトには一定の特徴があります。
購入前に少し冷静になってサイトの記載内容を確認すれば、「怪しいサイト」の可能性を判断することができます。
「自分だけは大丈夫」 と思っていても、買いたい気持ちが強ければ、うっかり騙されてしまうかもしれません。
インターネット通販による詐欺被害は、1人当たりの被害額が少額であることや、加害者の詐欺行為の立証が難しいなどの理由で、被害者が販売店に支払った代金を取り戻すのは難しいのが現状です。そのため、消費者ひとりひとりが被害に遭わないように注意することが重要です。
ネット通販詐欺に遭わないためのチェックポイント、5つのステップ
初めて取引するサイトであれば、必ずこの5つのチェックを最低限の習慣にしてください。
ステップ1 |
価格は安すぎないか。ブランドやアイテムによって「安すぎる」と判断するための線引きは異なりますが、同じ商品が他のサイト等で販売されている場合、その平均的な価格よりもかなり安い場合は、注意が必要です。 |
ステップ2 |
連絡先として「住所」「電話番号」が記載されているか。(「特定商取引法」に基づく表示が十分か)日本では「特定商取引法」により「事業者の氏名(名称)」は当然のこと、「住所」「電話番号」の記載も義務付けられています。しかし、詐欺サイトでは、住所、電話番号が記載されていないケースが多数見受けられます。 |
ステップ3 |
記載された「住所」は実在するか、「電話番号」は本当に繋がるか。仮に住所や電話番号が記載されていても、それが事実でないケースも多数見受けられます。 |
ステップ4 |
商品はどこから送られてくるのか。発送元の国だけで商品の真贋を判断することはできません。しかし、相談で見る限り、日本(日本語)の店舗(サイト)で購入した場合も含め、中国から国際郵便(EMS)で配送される商品で、「不正商品ではないか」と疑念を持ち、相談されるケースが多いのは事実です。日本(日本語)の店舗(サイト)で購入する場合にも、配送に関する記載をよく読み、日本国内から配送されるかどうかを事前に確認することは、チェックポイントになります。 |
ステップ5 |
おかしな日本語がないか。サイトの日本語を読んでみて、違和感があれば注意してください。表現がおかしな日本語が使われていたら、日本人ではない販売者が、安易に、日本語に機械翻訳した可能性もあります。販売者の信頼性が疑われる店舗(サイト)だと考えられます。 |
以上、クリックする前に、ステップ1~5の項目をしっかりと確認し、「怪しいサイト」に騙されないように十分ご注意ください。なお、「インターネット通販トラブル」や「なりすましECサイト」に関して注意喚起、予防啓発が行われていますのでご紹介します。イラスト入りで分かりやすいので、こちらも是非活用してください。
○消費者庁 危ない!クリック前にチェック!【インターネット通販トラブル】
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/internet/trouble/
○セーファーインターネット協会 なりすましECサイトに注意!
http://www.saferinternet.or.jp/narisumashi/